映画『ゴジラ −1.0』を鑑賞しました。
第二次世界大戦後、敗戦し焦土と化した日本。そして突如現れたゴジラ。
残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。
ゴジラ七〇周年記念作品となる本作『ゴジラ −1.0』
監督・脚本・VFXを務めるのは、山崎貴さん。
絶望の象徴が、いま令和に甦ります。
日本産のゴジラ、久しぶりだねぇ。
2020年代では初めてだね。それだけでも嬉しいよね。監督も山崎貴さんだから見ごたえがかなりありそうだよ。
山崎貴監督
山崎監督といえば、真っ先に浮かぶ代表作が『ALWAYS 三丁目の夕日』です。
昭和の日本をドラマチックに描いた名作ですね。
また、『永遠のゼロ』『STAND BY ME ドラえもん』『キネマの神様』など、大衆的なドラマ作品がかなり多いです。
そんな監督が、日本が世界に誇るモンスターパニックの「ゴジラ」を撮る…。
それだけでも心躍るところがありますね。
これはきっと賛否両論あるでしょう…。
でも、山崎監督がこういう監督だということをインプットしてからいけば、ギャップを感じにくいかもしれませんね。
歴代の『ゴジラ』や海外の『GODZILLA』、『シン・ゴジラ』とは、かなり違う味わいがありますよ!
かなり人間ドラマに重きをおいていますし、『永遠のゼロ』を彷彿とさせる飛行機乗りの葛藤も強く描いています。
ドラマパートに不満の声?
そんな人間ドラマに重きをおいた今回の『ゴジラ −1.0』。
ゴジラシリーズといえば、特撮・怪獣ファンが多くついていますよね。
そのような人たちからすると、
「ドラマパートが長い」
「ドラマパートを無くしてもっとゴジラを見せろ」
などという意見がSNSで多数見られます。
しかし、私は今回のゴジラを、東宝が山崎監督にオファーした時点で、ドラマチックなゴジラを製作しなければという意図があったのではないかと思います。
これからもゴジラを価値あるものにするためには、新時代に突入するべきだと。
新時代のゴジラ
今回のゴジラは、主演に神木隆之介さん、ヒロインに浜辺美波さんをキャスティングされています。
戦争時代の映画ですから、もっとハードボイルド系の俳優でもよさそうですよね。
でもこの二人の起用は、若者が共感してほしいというねらいがあるんです。
このお二人は、朝ドラでもコンビを組んでいる点から、認知度はかなりのものであることは明らかですよね。(ちなみに、撮影はゴジラの方が先だったそう)
若い世代にも観に来てもらいたい、
現代の人が感情移入しやすいような作品にしたい、
特撮好きの人と観に行った友人や家族、パートナーも、楽しめるような作品にしたい、
そういった思いをこめ、ブレイクスルーした結果なのではないかと思います。
列車のシーンに注目
『ゴジラ −1.0』の中盤に、列車の中のアクションシーンがございます。
浜辺美波さんが演じているシーンなんですが、列車が縦になって落ちそうになるんですよ。
これ、先日公開されたトム・クルーズ主演の『ミッション インポッシブル/デッドレコニング』と同じなんですよね。
撮影時期的に微妙なところではありますが、私はこのシーンをオマージュしたのではないかと思います。
トム・クルーズは、コロナ禍でもアクションシーンを撮り続けました。
撮りためたものを現在順次公開し、爆発的にヒットしています。
コロナ禍においても、現在においても、映画業界を救うために動き続けたわけです。
そんなトム・クルーズに対し、
「東宝も、一緒にがんばっていくから!」
というメッセージをこめたワンシーンだったんじゃないかと思っています。
感想
ドラマパートに対する不満の声を聴いてから観に行ったわけですが、個人的には面白かったです。
ドラマパートは確かに多いですし、俳優の演技も過剰過ぎて、大衆向けエンタメ映画感は否めません。
でも、それでもいいんじゃないかと思います。
佐々木蔵之介さんの演技が特にオーバーでしたが、ああいうキャラクターは特撮・怪獣映画ファンのためなのかもしれませんよね。
ゴジラの登場が早いのも、特徴的で面白かったです。開始5分くらいで出てきましたもん。
ドラマパートがあることで、緩急が生まれ、ゴジラの恐さも増していたようにも思えます。
クライマックスで登場する際は、恐かったですね~。「ゴジラのテーマ」も流れるし、あのあたりは最高。
銀座で熱線を吐いた後の、恐ろしくも神々しい感じも、ウットリしちゃいました。
そんなゴジラを打倒すべく、海の神を意味する「ワダツミ作戦」で対抗するというところもたまりませんでしたね。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
『ゴジラ −1.0』について解説しました。
特撮好きでなくとも、楽しめる新しいゴジラです。
列車のシーンにも注目だよ!
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