『3人のゴースト』(Scrooged)を鑑賞しました。
1988年に公開された本作。めちゃくちゃいい作品です。
監督は『オーメン』『グーニーズ』『リーサルウェポン』のリチャード・ドナー、主演はビル・マーレイです。
ディケンズの小説『クリスマス・キャロル』の設定をアレンジし、ニューヨークを舞台に置き換えて映画化した作品になります。

先日公開した、泣きたい時に観る映画の記事に対して、この作品もおすすめですよとコメントをいただき、鑑賞した次第です。私はビル・マーレイが大好きなので、いつか観たいと思っていた作品でもあったので、有難かったです。

ビル・マーレイってことは、コメディ色が強いのかな?泣けるたの?
ビル・マーレイの演技
まず、圧巻だったのは、ビル・マーレイの演技ですね。
私は『ゴーストバスターズ』とか『恋はデジャヴ』『ゾンビランド』など、彼の出演している作品が大好きなんです。
で、割と多いキャラ設定が、「意地悪なやつ」とか「ケチなやつ」、「すかしたやつ」って感じなんですね。偏屈で嫌な人物を演じることが多いように思います。でも、しっかり能力は高い。彼、ガタイもいいので、周囲が誰も文句を言えないような、大体いつもそんな感じなんです。
今回も、もれなくそういうキャラクター。若くしてテレビ局の社長に就任した視聴率至上主義の冷たい嫌われ者っていう設定でした。
そんな彼が、クリスマスに幽霊たちから様々なことを教わるというストーリーなんです。基本的にはコメディなので、彼らしいというか、しっかり笑える感じなんですが、終盤がもの凄いんですよね。
未来を映す幽霊から、自分の死にざまを見せられた時の恐怖と絶望の演技。これが非常にいい。
そしてラスト。
もの凄い長ゼリフを、うっすら涙を浮かべながら全世界へ伝える。クリスマスの素晴らしさ、人を想うこと、愛することの大切さを滔々と語るんです。いや、叫ぶと言った方が正しいかもしれません。
コメディと、彼の意地悪なキャラクター、そして最後に改心し、優しくて素晴らしいメッセージを届ける。この緩急の差がもの凄い。
彼がここまで感動的なシーンを演じた作品は、初めてだったかもしれません。
あのシーンがあったからこそ、本作が厚みのある作品に昇華したと言えるでしょう。
かなり泣けます。グッときます。
クリスマス・キャロル系の作品は大体面白い
『クリスマス・キャロル』って、何度も映画化されてるんですよね。
本作もその一つで、他にも過去を振り返ったり、もしこうしたらどうなるのかと未来を見せられたりという作品はたくさんあります。
『素晴らしき哉、人生』や『天使のくれた時間』なんかも、大まかな設定は同じかなと思うんです。
だから、割とどうなるのかは簡単に予想できるんですけど、このパターンって、何回観ても面白いし、感動しちゃうんですよね。
性善説とか、道徳的な教えが深いからなんでしょうか。
何度も観て、改めてインプットしたくなるし、人を信じたいようなそんな気分にさせてくれます。
世の中って、人間って、素晴らしいんだ。
大事なことって、こういうことなのかもしれない。
そういった気づきを、毎度毎度、与えてくれます。
デヴィッド・ヨハンセンについて
過去を見せる幽霊として、デヴィッド・ヨハンセンが出演しています。
最初観た時、トム・ウェイツが出てるのかな?と思ったんですが、この人はニューヨーク・ドールズというバンドのフロントマンだそうです。
私はちょっと存じ上げなかったのですが、
なんか、音楽系の人って、一目で分かりますよね。
この人がなかなかいいんですよ。小汚くって、タバコが似合う。ぴったりのキャスティングだと思います。
つい先日、2025年の3月5日にお亡くなりになったそうです。ご冥福をお祈りしつつ、ニューヨーク・ドールズの曲も聴いてみようと思います。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます。
『3人のゴースト』について感想と見どころをお伝えしました。

この手の映画の中でも、ビル・マーレイ主演の作品の中でも、感動度合いはかなり高い作品だと思いました。

クリスマスシーズンにぜひ観たいよね!
X(旧Twitter)はこちら
https://twitter.com/bit0tabi
Instagramはこちら
https://www.instagram.com/bit0tabi/
Facebookはこちら
https://www.facebook.com/bit0tabi/
noteはこちら
https://note.com/bit0tabi
コメント