映画「ドクタースリープ」がAmazon Prime Videoに観放題追加されたため、再鑑賞しました。
スタンリー・キューブリック監督の名作ホラー「シャイニング」の続編にあたる作品で、あれから40年後を描いています。
私は「シャイニング」がとても大好きなので、「ドクタースリープ」は劇場で2回鑑賞しました。
Amazon Prime Videoの追加も非常に待ち望んでいたため、すぐに鑑賞した次第です。
今回の記事では、自称「シャイニング変態」の私が、「ドクタースリープ」の見どころを解説します!
「シャイニング変態」
私は、とってもホラー映画が好きです。
中でも最も敬愛する作品が「シャイニング」です。
ブログでは、この作品だけ、タグを設けているほど、たくさんの視点で紹介しています。
詳しくは当ブログの「シャイニング」のカテゴリーをお読みください☞☞
「ドクタースリープ」に対する懸念
「ドクタースリープ」の鑑賞にあたって、あることを懸念した人が少なからずいるかと思います。
それは、原作寄りであるのか、映画寄りであるのかということです
。
原作者のスティーブン・キングは、映画「シャイニング」の出来に、納得いかなかったそうです。
ヒッチ・コック風の、ゴシックホラーにしてほしいというリクエストをしたのですが、そうはいかないのがスタンリー・キューブリック。
攻めに攻めた技法や映像表現を駆使して、とんでもない作品を作ってしまった訳です。
私は、映画を観てから原作を読みました。
大筋は同じですが、映画と原作はかなり違います。
一番の違いは、「家族愛」の描かれ方です。
スティーブン・キングの本を読んだことがある人はご存じかと思いますが、キングの作品は、ジュブナイル的な要素や、愛のメッセージがこもっています。
ホラーでありながら、温かい。それがキングの作品です。
しかし、映画版「シャイニング」では、重要な「家族愛」が描かれていません。
それがまた、キングがお怒りになられたポイントの一つでもあります。
さあ、はたして、「ドクタースリープ」はどうなのでしょうか…?!
双方が納得いくかたちに仕上がっているのでしょうか????
キューブリックは納得?
「ドクタースリープ」は、映画版「シャイニング」から、引き継がれている要素がたくさんありました。
衣装
回想シーンで出てくる服装や、ディック・ハロランの服が、映画版そのままで、非常に嬉しいポイントでした。
ダニー・ロイド
映画「シャイニング」でダニー・トランスを演じたダニー・ロイドが、カメオ出演しています。
少年野球の観戦者の一人で、結構セリフもありますよ。
面接シーン
イワン・マクレガー演じる、大人になったダニーが、面接を受けるシーンがあります。
これが、映画「シャイニング」で、ジャックがホテルの支配人と面接するシーンのセットとほぼ同じなのです。
モップがけ
映画「シャイニング」の序盤で、ホテルの空撮カットから、モップがけにフェードアウトして切り替わるシーンがあります。
これと同じようなシーンが「ドクタースリープ」にも出てきます。
ホテルのバー
映画版で登場した、オーバールックホテルのバー。
こちらも登場します。しかも、バーテンダーはジャック・トランスになっています。
ちなみに、ジャック・トランスを演じているのは、ジャック・ニコルソンではなく、ヘンリー・トーマスという俳優です。
「E.T」で主人公のエリオット君を演じた人です。
キングも納得?
「ドクタースリープ」では、映画「シャイニング」で深く描かれていない、「家族愛」や「アルコール依存症」などがしっかりと表現されていました。
愛あるストーリー
キングの原作版「シャイニング」では、ジャック・トランスが息子や妻を愛しているものの、行動を抑制できない葛藤が描かれています。
「ドクタースリープ」でも、原作で描かれたジャック・トランスの葛藤が表現されていました。
ボイラー室は原作を読めばわかる!
原作を読んでいない人は、終盤に登場したボイラー室が、唐突でよくわからなかったのではないでしょうか。
あれこそ、原作への配慮です。
ボイラー室は、原作ではかなりキーとなるポイントなのです。
アルコール依存症
イワン・マクレガー演じるダニー・トランスは、父と同じくアルコール依存症になっています。
そもそも、映画「シャイニング」では、ジャック・トランスがアルコールに依存していることがいまいちわかりません。
原作では、「酒を断っている」という表現が頻出します。
これもまた、原作への心遣いでしょう。
サイキックバトル
「ドクタースリープ」は、能力を持った者同士が闘うシーンが何度も登場します。
スティーブン・キングは結構サイキックバトルを描きがちです。
「シャイニング」の原作も、「炎の少女チャーリー」もそんな感じでした。
残念なポイント
個人的に残念だったポイントをお伝えします。
犬男
オーバールックホテルのアイドル、犬男が登場しない点は非常に残念でした。
美しいシーンがない
私は「シャイニング」を観る際、芸術的な表現に感動します。
「ドクタースリープ」は、映画版から踏襲した素晴らしいシーンがあるものの、ゾッとするほどの美しいシーンはなかったように思います。
「シャイニング」の美しいポイントは、こちらの記事で詳しく紹介しています👇👇
好きなポイント
最後に、「ドクタースリープ」の好きなポイントをお伝えします!
237の婆さん
私が最も愛するキャラクター、オーバールックホテルの総番、237の婆さんが何度も登場します。
これは非常に嬉しいポイントです!!
グレイディ姉妹
アイコニックな双子、「グレイディ姉妹」も登場します。
しかも、あの名言も言ってくれちゃってます。
特殊効果
「ドクタースリープ」では、特殊能力を持つもの同士が、互いの頭の中に入り込みます。
その際の特殊効果や、セットがとても見ごたえがあります。
部屋が90度回転するシーンは素晴らしいです。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
「ドクタースリープ」は、「シャイニング」の続編として、原作版にも、映画版にも配慮された、中道的な作品です。「シャイニング」のオールドファンはしっかりと楽しむことができるでしょう!
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