いったいどちらが人〇いだろうか
映画「食人族」をシネマート心斎橋で鑑賞しました。
タイトルからわかる通り、カニ〇リズム(人〇い)ムービーです。
監督は全世界でカルト的人気を誇る鬼才ルッジェロ・デオダート。
イタリア残酷映画の最高傑作との呼び声の高い今作。
1980年に製作されたにも関わらず、今なお「食人族」に比べたらあれくらい…。と言われることしばしばなほど、ぶっ飛んだ作品なのです。
世界各国で上映禁止&フィルム没収、ビデオの発売中止など 、 40年以上に渡って、トラブルと訴訟の数々を巻き起こしている、センセーショナルでスキャンダラスな論争を呼んで止まない映画史上最大の問題作となっております。
昔からそんな噂は耳にしていたものの、私は今回が初鑑賞。
今回の記事では、そんな映画「食人族」の見どころや、実際のところグロさや怖さはどうなのかを解説していきます!
STORY:
シネマート心斎橋作品紹介ページより引用
男女4人のアメリカ人ドキュメンタリー撮影隊が グリーン・インフェルノ と呼ばれる南米アマゾン奥地を探索中 に消息を絶った。救助隊が結成され、現地に向かうが、未開のジャングルの奥地で食人族の村に辿りつき、無残にも白 骨化した遺体を発見する。一体、その村で何が起こったのか?捜索隊が持ち帰った撮影済フィルムを現像し、上映す ると、そこには想像を絶するおぞましき光景が記録されていた 。
実際どうなのか?グロイのか?
私は結構、カニ〇リズム系の映画は観ている方です。
「悪魔のいけにえ」「羊たちの沈黙」「グリーンインフェルノ」「ハングリー」などなど…。
最近だとティモシーシャラメの「ボーンズアンドオール」も観ました。
もちろん、ゾンビ映画も大好物。
ゴア表現強めのホラー映画も、たくさん観てます。
最近だと「真・事故物件」とかオススメです。
そんな、それなりにグロ耐性のある私からみて、「食人族」はどうだったかというと…、
…結構キツかったです。
トップ15くらいには入るかもしれません。
ここから、「食人族」のグロテスクなシーンについて詳しくお伝えします。
人喰いシーン
「食人族」では、文字通り人を〇べる描写が何度か出てきます。
しかし、意外とこれらのシーンはそれほどグロテスクなものではありません。
何となく嘘っぽい感じがするからです。
石槍のようなもので、人をこそぐシーンがあるんですが、めっちゃソフトタッチです笑
この辺は、昔の映画だし仕方がないでしょう。
内臓を〇べるシーンは、人の顔が移らないので、牛とか豚のものを使っているであろうことが何となくわかりますしね。
そもそも、それほど頻繁に人〇いシーンがある訳ではありません。
では、どのようなシーンがグロくてキツイのかというと、動物を解体するシーンです。
動物の解体シーン
「食人族」では、アマゾンを進む過程で、様々な動物を狩り、解体し、食すシーンが出てきます。
これに関しては、本物を使っているので、めっちゃ強烈です!
ネズミや、大きなカメ(スッポン)、サルなどをナイフで切り裂き、食べる、本物のシーンを観ることができます。
豚を銃で撃つシーンもありましたね。
これは結構きついですよ…。
このあたりが、倫理規定にひっかかる要因の一つではないでしょうか。
とはいえ、スッポンだって日本の料亭で調理されるものですよね。
生き物を食べるってこういうことで、毎日のように食べている牛豚鳥も、その精肉の過程を人に任せているというだけなので、何だか考えを改めさせられました。
あんまりグロイとか、あんなもの映すなんてと思うのも、少し違うような気がしています。
でも、個人的にはフェイクの人〇いシーンよりも、リアルで強烈に印象的でした。
ジャケットのあのシーン
「食人族」のポスターやジャケットに採用されている、あのシーン。
棒に裸の女性が突き刺さってるやつですね。
あのシーンは、かなり終盤に登場します。
具体的にいうとネタバレになるので伏せておきますが、グロさよりも、かなり胸糞の悪いシーンです。
このシーンの胸糞悪さのせいで、再鑑賞を控える人も多そう。
男性や、白人至上主義に反対するメッセージがこもっているような気がしました。
グロさ以外の評価
上記で記したように、「食人族」はグロさだけでなく、社会的なメッセージも結構強くこもっていてなかなか見ごたえのある映画なのです。
また、映画の撮影スタイルに関しても、斬新な手法を取り入れています。
社会的なメッセージ
「食人族」には、カウンターカルチャーや、白人至上主義、男尊女卑に対するメッセージがふんだんに込められています。
はじめは食人の人々への恐怖に関心がいきますが、物語の真相を追っていくにつれて、その恐怖や畏怖、憤怒の思いは、別の方向に向かっていきます。
おそらく、公開時期を踏まえると、ベトナム戦争に対する批判的な思いが最も強く表れているのでしょう。
異文化の人々の国に、私利私欲のために土足入って踏み荒らすことがいかに愚かであるか。
そういった怒りが込められているように感じました。
ファウンド・フッテージ・モキュメンタリー
「食人族」はファウンド・フッテージ・モキュメンタリーの先駆けと言われています。
ファウンド・フッテージは、撮影者が行方不明などになったため、埋もれていた映像という設定のフィクション作品のことをいいます。
モキュメンタリーは”mock”と”documentary”をかけた言葉で、ドキュメンタリー風の映画という意味になります。
似たようなジャンルの作品に、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」や「REC」、「パラノーマル・アクティビティ」「武器人間」などの名作ホラーがあります。
「食人族」はこれらの作品の元祖といっても過言ではないのです。
また、撮影者や同行者の視点を感じることのできるPOV(ポイント・オブ・ビュー)にもなっています。
「1917」や「カメラを止めるな」とかですね。
よく、POVとファウンド・フッテージの違いを気にされる人がいますが、どっちも兼ねるパターンが多いので、どっちでもいいと思います笑
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画「食人族」のグロテスクなシーンや、映画作品として優れたポイントについて解説しました!
グロこわなだけじゃないんだね~。
カルトムービーかと思いきや、意外と学びの深い映画です。
ストーリーもしっかりしてます!
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