「M3GAN/ミーガン」ネタバレ解説!子育てとスマートデバイスの関係にメスをいれる

ホラー映画

何時間でも使っていいの?!

映画「M3GAN/ミーガン」を鑑賞しました。

管理人
管理人

今作、実はただのAIロボットの暴走を描いただけでなく、子育てにおけるスマートデバイスとの向き合い方に対して提言した社会派ホラーなのです。

ダニー
ダニー

今回の記事はネタバレを含んだ内容となりますので、鑑賞前の方はお気を付けください!

また、鑑賞前はぜひこちらをお読みください👇

ミーガンはスマホのようなもの

今作で、少女ケイディを守るために、身の回りの危険をことごとく排除するミーガン。

一見すると、恐ろしい力を持ったロボットの暴走にみえ、ミーガン自身が恐ろしいもののように思えます。

しかし、ミーガンはスマホやタブレットのようなものです。

なぜなら、ミーガンは様々な情報をインプットすることで成長し、ユーザーの好みにパーソナライズされていくものだからです。

みなさんのスマホやタブレットも、おすすめ商品やおすすめの曲などを勝手に教えてくれますよね。

それと同じようなことが、ミーガンの中でも起こっているのです。

つまり、ミーガンはケイディの鏡のような存在なわけですね。

 



本当に怖いのはケイディ?

私は今作において、ミーガンよりもケイディの方に恐ろしさを感じました。

その理由は、ラストシーンにあります。

「ミーガンは最高」「ミーガンがいれば他に何もいらない」「壊れたら直してね」

などの発言が作中何度も観られました。

そして、行き過ぎた行動ではありましたが、最後まで、ミーガンはケイディの為を思っていたのです。

しかし、ケイディは、他のロボットを使って、ミーガンをボコボコに殴ります

しょせんスマホやタブレットと変わらない、スマートデバイスの一つなのだと思えば、この行動も頷けますが…。

友達や家族のように感じていたのだとしたら恐ろしいですよね。

また、ミーガンはケイディの好みや思いを汲み取ってパーソナライズされています。

ミーガンの暴力的な行為も、ケイディが内に秘めたものなのなのだとしたら、真に恐いのはケイディなのかもしれません…。

隣人や犬の事件が発覚した時に、ケイディが驚いたり恐がったりしている描写はほとんどありませんでした。

管理人
管理人

そのあたりの真相がうまくわからないように作られているのも、今作の見どころの一つです。

また、ミーガンのデータがクラウドにバックアップされているという点からは、第三者の可能性も否定できません!

スマートデバイスへの依存は危険?

ケイディは両親が生きている時は、プライベート・スクリーニング(学校に行かずに家で学ぶ)をしていました。

それに加えて、スマートデバイスの使用も制限されていたのです。

かなり教育的リテラシーの高い両親だったことがうかがえますね。

そして、両親が亡くなり、叔母のジェマに育てられることになるのですが、彼女は研究に没頭し、子育ての経験など全くありません。

家でも仕事に集中するべく、ケイディにタブレットを与え何時間でも使っていいと言います。

ここが、今作最大の要点です。

それまで制限されていたにも関わらず、スマートデバイスを何時間でも好きなだけ使っていいことになったら、子どもにはどのような変化があるのでしょう。

スマートデバイスは、しかも、使えば使うほど、自分向けにパーソナライズされていきます。

そう、強烈に依存してしまうのです。

取り上げられたら、絶叫してしまうほどに。

そこへ現れたのが、ミーガンだったのです。

しかも、ケイディは両親を失ったことで、「いい人も死んでしまう」「神も仏もない」というような世界に絶望している精神状態です。

映画で起こった悲劇は、起こるべくして起こったものだったのかもしれません。

 



4足歩行の理由

最後に、ミーガンが四つ足で追いかけるシーンについて解説しておきます。

現実にも、二足歩行ロボットの開発は進んでいますが、転んだら立ち上がれないというハードルをなかなか超えることができずにいます。

ミーガンはこのハードルをクリアしているようでしたが、立ち上がるのには時間を要していました。

あのシーンは、敵を追うシーンだったので、転ばないように四つ足で追いかけていたんですね。

エレベーターのシーンでも、二足で走ることはしていませんでした。

そのあたりに絶妙なリアリティをもたせているところも今作の素晴らしい点だといえるでしょう。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

「M3GAN/ミーガン」のネタバレ解説をお届けしました!

管理人
管理人

スマートデバイスとの向き合い方について考えさせられる実は社会派なホラー。

ダニー
ダニー

さすがはジェームズ・ワン!

 

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