死んだ方がマシじゃ
映画『笑いのカイブツ』をTOHOシネマズで鑑賞しました。
本作は通称「伝説のハガキ職人」のツチヤタカユキさんの書籍を映画化した作品です。
大喜利と笑いに命をかけた男の半生をドラマチックに描いています。
これは、泣けます。
2024年初泣きでした。
あらすじはこんな感じだよ↷
大阪。何をするにも不器用で人間関係も不得意な16歳のツチヤタカユキの生きがいは、「レジェンド」になるためにテレビの大喜利番組にネタを投稿すること。狂ったように毎日ネタを考え続けて6年——。自作のネタ100本を携えて訪れたお笑い劇場で、その才能が認められ、念願叶って作家見習いになる。しかし、笑いだけを追求し、他者と交わらずに常識から逸脱した行動をとり続けるツチヤは周囲から理解されず、志半ばで劇場を去ることに。
自暴自棄になりながらも笑いを諦め切れずに、ラジオ番組にネタを投稿する“ハガキ職人”として再起をかけると、次第に注目を集め、尊敬する芸人・西寺から声が掛かる。ツチヤは構成作家を目指し、上京を決意するが——。
https://sundae-films.com/warai-kaibutsu/
本作はお笑い好き、中でもラジオ好きの人には大変オススメの作品です。
お笑い芸人のラジオの多くは、リスナーからの投稿を読み上げるコーナーがあります。
ヘビーリスナーならご存じかと思いますが、何度も名前を呼ばれる人っていますよね。
その最たる人がツチヤタカユキさんなんです。
ゾッとする程の勢いと情熱を感じることができますよ…。
私もポッドキャストやradikoでラジオ番組をよく聞きますので、ビシビシ共感できてしまいました…。
また、私は大阪出身で、今も大阪に住んでいます。そのため、この映画を語るにあたって、ラストシーンについてどうしても語りたいのです。
映画をまだ観ていない人は、ネタバレ注意です!
道頓堀に飛び込むということ
言わずと知れた大阪の名所、道頓堀。
難波という超繁華街にある川のことです。
『笑いのカイブツ』では、主人公がラストで道頓堀に飛び込みます。
フォトスポットとしても有名な道頓堀ですが、ここにはもう一つ有名な話がございます。
それは、祝いの際に飛び込む人がいるということ。
もちろん、飛び込みは禁止です。
しかし、スポーツで盛り上がった際に、飛び込んでしまう人がいるんですよね。
最近だと、阪神タイガースが優勝を決めた時に飛び込む様子がSNSで話題になりました。
道頓堀は、キレイになったとはいえ、泳ぐための川ではないので、衛生的にも飛び込む行為は危険です。
また、橋の上から飛び込むとなると高さもありこれまた危険。
さらに、飛び込む人は大概酔っぱらっているでしょうから、そんな状態で飛び込むのも危険です。
あとは冬の寒さなんかも危惧されますよね。
しかしまあ、かといって、死ぬほどではない。
でも『笑いのカイブツ』で主人公は道頓堀に飛び込んだ後自分で「死んだ」というんです。
そう、あれはある意味死に値するんですよ。
道頓堀に飛び込むってことは死に値します。
高いから?汚いから?違ういます。おもんないからです。
ハッキリ言って、道頓堀に飛び込むなんて、寒いです。おもんないです。あんな誰でも思いつく、注目を集めるためだけの自己満足で笑いをとろうなんて、下品です。
芸人がやろうもんなら、ハッキリ言って最低の行為ですね。
そういった意味で、お酒を飲む以外にリセットする方法として「死ぬ」=「道頓堀に飛び込む」という行動をとったというラストなんですね。
ある意味、スカッとしましたし、泣けました。
ここから先は注目ポイントを解説するよ!
ベーコンズはオードリー
『笑いのカイブツ』にはベーコンズというお笑い芸人が登場します。
ベーコンズはオードリーをモデルにしているんですよ。
というのも、ツチヤタカユキさんは、「オードリーのオールナイトニッポン」に多くのハガキを出していました。
ちなみに、仲野太賀さん演じるベーコンズのツッコミの西寺は若林さんですね。
実際にツチヤタカユキさんは、若林さんに実力を買われ、放送作家を目指したという経緯があります。
そのため、『笑いのカイブツ』を観ると、若林さんの熱さや優しさにも触れることができるんですよ。
あと、春日さんをモデルにした水木という役。めっちゃ春日っぽいです。
お笑い監修はM-1チャンピオン
『笑いのカイブツ』では先述したベーコンズの漫才やその他芸人がパフォーマンスをするシーンが何度か流れます。
これがまた、かなりクオリティが高いんですよ。
ベーコンズのネタなんて、仲野さんと板橋さんで、M-1ファイナリストいけちゃうレベルです。
それもそのはず。
『笑いのカイブツ』のお笑い指導は、2023年M-1チャンピオンの令和ロマンが務めているんです。
終盤の漫才は本当にお見事。
ドラマも最高潮に達しているので、笑いにくい状況であるにも関わらず、クスリときてしまいました。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画『笑いのカイブツ』のラストシーンを中心に見どころを解説しました。
胸が苦しくなるほど、不器用で熱いドラマです。
菅田将暉さんや松本穂香さんの演技も最高だよ。
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