間取りには、必ず作った人の意図が存在する。
そこには、むやみに触れてはいけない人間の闇が見えることも…。
映画『変な家』をTOHOシネマズで鑑賞しました。
2020年にYouTubeにアップされた「変な家」という動画、これと連動した小説が基となった作品です。
私も雨穴さんのYouTube動画、話題になった当時に観ました!この動画は大変面白いかったので、映画化も納得です。
でも公開後数日、Xは結構荒れていたんだよね…。
そうなんです。
Xでは、映画『変な家』に対して、「面白くない」「何でも詰め込めばいいってもんじゃない」「実は…、みたいな後付けばかりでこんな映画誰でも作れる」など、散々なコメントが。
正直、鑑賞は見送ろうかな…と思っていました。
しかし!公開から5日ほど経ってくると、私のフォロワーの中にぽつぽつと「変な家面白かった」「何でもありのぶっ飛びムービーで最高」など高評価の声が。
もしかしたら、雨穴さんの動画を観た人や小説を読んだことのある人と、そうでない人で評価が分かれているのか?
それとも単純に好みの問題なのか…?
こうなると、自分の目で確かめるしか、ないですよね…!
ということで、鑑賞してきましたので、感想をお伝えしていきます!
“雨男”の名前で活動する、オカルト専門の動画クリエイター・雨宮(間宮祥太朗)は、マネージャーから、引越し予定の一軒家の間取りが“変”だと相談を受ける。そこで雨宮は、自身のオカルトネタの提供者である、ミステリー愛好家の変人設計士・栗原さん(佐藤二朗)にこの間取りの不可解な点について意見を聞いてみることに…。次々と浮かび上がる奇妙な“違和感”に、栗原さんはある恐ろしい仮説を導き出す…。 そんな矢先、ある死体遺棄事件が世間を騒がせる。その現場は、なんとあの【変な家】のすぐ側だった。事件と家との関連性を疑った雨宮は、一連の疑惑を動画にして投稿することに。すると、動画を見た「宮江柚希」なる人物(川栄李奈)から、この家に心当たりがあるという連絡が入る。 柚希と合流したことで、さらに浮上する数々の謎。そして新たな間取り図。やがて二人は、事件の深部へと誘われていく―。 紐解かれていく間取りの謎の先に、浮かび上がる衝撃の真実とは─。
https://hennaie.toho.co.jp/
鑑賞時の私の状態
ご参考までに、鑑賞時の私の状態について説明します。
私は過去に雨穴さんの「変な家」を2回ほど視聴しました。
そこから雨穴さんのその他の動画も何本か観ています。
「変な家」の小説版は未着手です。
ぶっちゃけ、動画の内容や結末もぼんやりとしか覚えていません。
なんか、小説を読んで完結するような作りだったような気もします…。
そんな状態で鑑賞してきました!
鑑賞した感想
率直な感想は、面白かったです!
「変な家」の動画や本に関する予備知識は、ほとんど必要ありませんし、目まぐるしく展開していくテンポのよさが魅力的なホラー映画でした。
佐藤二朗さんがとにかくいいんですよね…。
あの人が主要キャラとして出ていると、作品の質がグッと高まる感じがします。
そこそこ怖いので、ホラーやスリラーが苦手な人は注意して観るべし!
ここから先は若干のネタバレを含みますので、注意してお読みください。
映画好きに伝えたいマニアックな視点も交えて解説していきます!
ネタバレあり解説
本作は、YouTubeの動画とはかなり違います。
YouTubeの動画は、雨穴という仮面を被った人物が、電話やメールなどオンラインで様々な怪異を解明していくといった内容です。
ですが、映画はどんどんと現地に乗り込んでいきます。
つまり、「変な家」の現場にいくわけですね。
そこでまた新たな謎が生まれ、どんどんと深みにはまっていくといったストーリーです。
最終的に、東京から埼玉、果ては山奥の村にまで行き着きます。
初めはただの失踪事件や怪しい物件の怪談だったのが、実は、この「変な家」にはある一族や村の因習が関わっているという壮大なストーリーにまで発展していくのです。
まるで、金田一耕助シリーズのような日本の古典ミステリーのような味わいになっていくんですね。
さらに、呪われた一家の頭首が出てくるのですが、これがなんと石坂浩二さんなんです!
石坂浩二さんといえば、金田一耕助シリーズ不動の名作『犬神家の一族』に金田一耕助役として出演していますよね。
この仕掛けは、なかなか面白いです。
その因習や呪いのような儀式も、「左手供養」という、死んだ者の左手首を供えるというなんともおぞましいものなんで、なかなかいい感じ。
終盤では、ババアがチェンソー振り回したり、オッサンが隙間を鉈で破壊して覗き込むなど、『悪魔のいけにえ』や『シャイニング』をオマージュしたシーンまで登場し、思わずニヤニヤしてしまいましたね。
ホラーやミステリーへの愛が、ふんだんに詰まっているように感じます。
先ほど感想にて、予備知識はほとんど必要ないと述べましたが、少しだけ謎が残っていたんです。
それは、桃弥くんの存在。
「変な家」で隠しながら育てられていた男の子ですね。
あの子は姉夫婦の子ではないことが終盤で分かるんですが、じゃあ一体誰の子なのか。
これが明言されないんですよ。
これは、小説版「変な家」を読むと分かるらしいのですが、柚希と姉の父親のお兄さんの子だそうです。
つまり、二人のいとこですね。お姉さんは、歳の離れたいとこを育てていたというわけです。
私は小説版を読んでいないので間違っていたらすみません…。
まあとにかく、謎と共に、おぞましい真実もどんどんと深まっていくという、足し算的なホラーでした!
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画『変な家』の感想と解説をお届けしました。
動画を観てからでも、充分楽しめましたし、ホラー好きの私でもかなり楽しめる作品でした!
佐藤二朗さんが有能過ぎてたまらないよね。
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