シャイニング名シーンその10 こいつ何言ってんの?

シャイニング

スタンリー・キューブリックの映画『シャイニング』の見どころを紹介するシリーズです。

今回はご紹介するのは、ジャックがホテルのバーに行って、ジャックダニエルを飲むシーン。

ダニー
ダニー

何だか不思議なシーンだよね。

bitotabi
bitotabi

そうだね。このシーンを観るにあたって、面白いポイントが3つあるんだよ。

 



まずは、ジャックがオーバールックホテルの怪異の世界へずぶずぶとはまっていくことを示唆していること。

冬期休業中のホテルには、誰もいないはず。

しかし、バーもダンスフロアも開いている。

これに対して、ジャックはさして不思議に思っていないのです。

もうこれは、ジャックがあちら側にいきつつあるということの証明なんですよね。

次に、ジャックは重度のアルコール依存症であることを示唆しているということです。

映画では、今一つジャックのアルコール依存症っぷりが分かりにくくなってるんですが、原作によると相当なものなんですよ。生徒に手を挙げて、教員としての職を失ってしまったり、ダニーに暴力をふるったりしていたことがハッキリと分かります。(それは腕を掴んだだけだなんだのくだりなんですね)

加えて、再度バーを訪れた際にジャックが言う謎のセリフ。

「ご注文は?」と聞かれて、

私を噛んだ犬の毛

と答えるんです。

何のこっちゃと思いますよね。

これは実際には「Hair of the dog」と言ってて、一種のイディオムなんです。

「Hair of the dog」というイディオムは、「むかえ酒」を意味するんですよ。

元は「hair of the dog that bit you」という形で使われていて、「噛まれた犬の毛を使って治す」という古い迷信に由来しています。

この迷信では、犬に噛まれた場合、その犬の毛を傷口に当てると治ると信じられていました。

この考え方が転じて、二日酔いを治すために、再びお酒を飲むという意味で使われるようになりました。

つまり、同じ原因(お酒)で生じた問題(二日酔い)を、同じもので治すという発想です。

もちろん、現代の医学的には効果がないとされていますが、ユーモラスな表現として使われています。

これを冗談交じりに言ってしまうあたり、重度のアルコール依存症であることと、すでにジャックが狂ってしまっていることが伺えますよね。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『シャイニング』で印象的なジャックがバーで酒を飲むシーンについて解説しました。

ダニー
ダニー

あのセリフはそういう意味だったんだね!

bitotabi
bitotabi

英語のイディオムの勉強にもなる、いいシーンだ!

 

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