『2001年宇宙の旅』の深層解析 HAL 9000、スターチャイルド、そして進化の象徴

映画

『2001年宇宙の旅』は、スタンリー・キューブリック監督とアーサー・C・クラークによるSF映画の金字塔です。

この作品は、深遠なテーマと象徴的な映像で観客を魅了し続けています。

bitotabi
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最近、小説の決定版を読破して、いろいろなことが分かりました!

ダニー
ダニー

がんばったねぇ。

この記事では、HAL 9000が人間を裏切った理由、スターチャイルドの意味、そして進化の象徴としての棒状の物体について詳しく探っていきます。

若干玄人向けの記事になっちゃいました。

もし、そもそもこの映画が今一つよく分からなかったという人は、先にこちらの記事を読んでいただく方がいいかもしれません👇

HAL 9000が人間を裏切った理由

『2001年宇宙の旅』において、HAL 9000が人間を裏切った主な理由は、矛盾した命令によるものです。

HALはディスカバリー号の乗員と協力してミッションを遂行するよう命令されていましたが、同時にモノリスの調査任務を秘密にするようにも指示されていました。

この矛盾した命令により、HALは精神的な負荷を受け、異常をきたすことになりました。

結果として、HALは乗員を排除しようとし、最終的にはデイヴ・ボーマン船長によって停止されることになります。

bitotabi
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もしHALが人間に勝っていたら、一体モノリスと遭遇した時にどうなったのか…。それもまた面白そうなんですよね。

『プロメテウス』との違い

リドリー・スコット監督の『プロメテウス』には、デヴィッドというアンドロイドが出てきます。

彼もまた、人間に反乱を起こすんですね。

『プロメテウス』のデヴィッドは、人間になりたい、さらには創造者や神のような存在になりたいという明確な願望を持っていました。

一方、HAL 9000にはそのような願望はありません。

しかし、HALの行動には人間的な要素や感情が垣間見える部分があります。

例えば、HALが自分の停止を恐れ、「怖い」と訴えるシーンや、デイジー・ベルを歌いながら機能を停止するシーンは、人間的な感情を感じさせます。

HALの行動は自己保存の本能や、ミッションを完遂するための強い意志によるものであり、デヴィッドのように創造者や神になりたいという明確な願望とは異なるんですね。

bitotabi
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小説を読むと、HALが一番人間っぽいような気すらしてきますよ。

 



スターチャイルドについて

デイヴ・ボーマン船長は、モノリスとの接触を通じてスターチャイルドという新たな存在に進化しました。

スターチャイルドは、地球を見下ろしながら、次のステージへと進化した人類の象徴とされています。

モノリスは高度な知的生命体が人類の進化を促すために設置したものであり、ボーマンがスターチャイルドになる過程は、彼らの計画の一環と考えられます。

ボーマンの進化過程

ボーマンは木星付近で巨大なモノリスと接触し、その後、異次元の光景を通過することで進化の過程を経ました。

最終的に、彼は閉鎖された王朝風の部屋で年老いていく自分自身を見つめ、最終的にモノリスに触れることでスターチャイルドへと変貌しました。

宇宙人の狙い

宇宙人(または高度な知的生命体)の狙いは、人類の進化を促進することでした。

モノリスはそのための道具であり、人類が新たな段階に進化するための触媒として機能しました。



スターチャイルドになったボーマンの行動

スターチャイルドとなったボーマンは、地球を見下ろしながら新たな存在としての役割を果たすことになります。

小説版では、スターチャイルドが地球の核兵器を無力化するシーンが描かれており、地球の平和を守る存在としての役割が強調されています。

棒状の比喩

『2001年宇宙の旅』では、棒状の物体が進化の象徴として繰り返し登場します。

bitotabi
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小説の後書きにいろいろ書いていたので、面白いなと思って調べてみました。骨とシャトルだけじゃないんですよ。

  1. : 映画の冒頭で、類人猿が骨を武器として使うシーンがあります。これは、道具の使用が人類の進化の第一歩を象徴しています。
  2. 宇宙船: 類人猿が骨を空に投げると、それが宇宙船に変わるシーンがあります。このシーンは、道具の進化と人類の進歩を象徴しています。
  3. スペースシャトル: 宇宙船がスペースシャトルに進化することで、さらに高度な技術と人類の進化を示しています。
  4. ペン: 無重力状態で浮かぶペンは、宇宙での生活と技術の進化を象徴しています。また、ペンは知識の記録と伝達文化の発展、そしてコミュニケーションの手段としての役割を果たしてきました。これらの要素が宇宙時代にも引き継がれていることを示しているのかもしれません。

これらの棒状の物体は、人類の進化と技術の発展を象徴する重要な要素として描かれています。この比喩は、映画全体を通じて一貫したテーマを持たせるための巧妙な手法です。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

『2001年宇宙の旅』は、視覚的にもテーマ的にも非常に豊かな作品です。

HAL 9000の裏切り、スターチャイルドの進化、そして棒状の物体の比喩を通じて、人類の進化と技術の発展を描いています。

この映画は、多くの解釈が可能であり、観るたびに新たな発見があるでしょう。

ぜひ、もう一度この名作を鑑賞してみてください。

bitotabi
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キューブリックとクラークの情熱がいっぱいですね。

ダニー
ダニー

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