キャメロンからヘンリクセンへの贈り物
映画『エイリアン2』をAmazon Prime Videoで鑑賞しました。
本作は、『エイリアン』からバトンタッチするかたちで、ジェームズ・キャメロン監督がメガホンをとっています。
とてもキャメロンらしい映画で、見どころもたっぷり。
シリーズの中で、最もファンの多い作品なのではないでしょうか。
パート2が一番人気って、珍しいよね。
私も『エイリアン2』が一番好きです。
今回の記事は、『エイリアン2』をより深く楽しむための解説記事です。
ベトナム戦争を下敷きに
ジェームズ・キャメロン監督の作品の多くに共通して言えることが、戦争に対するメッセージを込めているということです。
『エイリアン2』では、ベトナム戦争に対する社会的なメッセージがいくつか散りばめられています。
例えば、「接近戦にはこれが一番だ」というセリフ。
何だか、戦争の経験があるような物言いです。
これは、ベトナム戦争での経験を基に発言しているとみて、間違いないでしょう。
また、エイリアンを軍事利用したい。植民地を支配したいなどの設定も、ベトナム戦争に置き換えて考えることができますね。
ジェームズ・キャメロン監督の作品では、『アバター』なんかも同じような設定です。
他にも、『エイリアン2』は一人の女性が弱い存在を守るという、キャメロン定番の設定となっています。
これもまた、『ターミネーター2』や『タイタニック』と似たような展開ですよね。
壮大なSF作品やドラマ作品とはいえ、ジェームズ・キャメロン監督の作品の多くがこの展開です。
このキャストにも注目!
『エイリアン2』といえば、やはりシガニー・ウィーバーの魅力が特に光っているので、取り上げられがちですが、他のクルーもかなり魅力的。
例えばマーク・ロルストン。
『Saw』のジグソーを演じた俳優です。『ショーシャンクの空に』では悪役を演じています。
また、女兵士バスケスを演じたジェニット・ゴールドスタインも素敵です。この後、カッコいい女性のアイコンとして、同性からかなり人気となったんですよ。
そして外せないのが、アンドロイドのビショップ役のランス・ヘンリクセン。
私は『エイリアン2』の中で一番好きなキャラクターです。
ランス・ヘンリクセンは、キャメロンとかなり親交が深く、『殺人魚フライングキラー』という作品では、魚のドール作りを懸命に手伝ったというのが有名なお話。
キャメロン監督は、『ターミネーター』で彼をターミネーターに据えようとしていたのですが、制作的な都合により、シュワルツェネッガーが演じ、刑事役へとまわされてしまったんです。
もし、彼がターミネーターを演じていたら、今頃大スターだったかも…。そんな懺悔の思いがあったのでしょう。
だからこそ、『エイリアン2』でキャメロンが監督を任された時に、何としてもヘンリクセンにサイボーグを演じて貰いたいと希望を出します。
そして演じたのが、アンドロイドのビショップ。あれはいい役ですよ…。カッコいいです。
余談ですが、心のあるアンドロイドがテーマのブレードランナーをリドリー・スコットが作ったってのもまた面白いですよね。
キャメロンはデザイナーとして超有能
『エイリアン2』の名シーンといえば、ラストのパワーローダーのシーン。
リプリーがパワーローダーを着て、エイリアンクイーンと闘うところですね。
シガニー・ウィーバーの表情もカッコいいし、序盤の伏線回収的な気持ちよさもあって、本当に素晴らしいシーンだと思います。
何と、あのパワーローダーのデザインはキャメロン監督自身で描いたものだそうです。
ちなみに、『タイタニック』でディカプリオが描くヒロインの絵もキャメロンが描いたものなんですって。
芸術的なセンスが豊かだからこそ、シーンが決まるのかもしれませんね。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画『エイリアン2』をより楽しむための解説をお届けしました。
キャメロンとヘンリクセンの友情がたまりません。
キャラクターやアイテムも、見逃せないね。
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