ブラックジャックの「台風一過」というお話をご存じだろうか。
非常に深いこちらの話を解説します。150秒で読めます。
はじめに
「台風一過」は文庫版では17巻の最終話に掲載されています。
文庫版は全17巻なので、掲載順でいうと、こちらが最後のお話ということになります。
ブラックジャックの最終話は厳密に決まってない。
しかしながら、ブラックジャックという作品には厳密な最終回が決まっていないようです。
連載終了後も単発で掲載があったり、コミックス化されたものが複数あるというのが背景です。
そのため、最終話と言い切ることはしませんが、
私は「台風一過」を大事な話として心に留めておきたい。
台風一過 あらすじ
台風が直撃した夜、B・Jは15才の清純派アイドル歌手の子宮外妊娠の手術をする羽目になった。本当は一刻も早く台風が真上を通過する我が家に戻って、怖がっているはずのピノコのそばにいてやりたいのだが、手術は極秘で行わなければならず、機材も輸血用の血液も足らない。しかも停電になってしまう。今夜は帰れそうもない。引用:https://www.akitashoten.co.jp/special/blackjack40/217
手術の依頼内容もかなり特殊。金持ちの成人が多い印象ですが、今回はなんと15歳のアイドル歌手の女の子。しかも子宮外妊娠です。
しかし、面白いのはそこではありません。
手術の内容も、当時の時事的なメッセージがあったかと思いますが、私はそこよりも、ピノコの行動やセリフに重きを置きたい。
台風上陸!ピノコは…
台風は激しくB・Jの家を襲います。
ピノコは留守番。
B・Jから「おまえも大人なんだから私がいなくても家を守れ」
と言われます。
こんな感じで邪険に扱わられることはしばしばなのです。
しかし、今回は少し違う。
B・Jとピノコ
ピノコの奮闘むなしく、どんどん家はボロボロに…
手術を終え、家へ帰るB・J。吹き飛ばされ、ボロボロな家を見、
ピノコの名前を叫びます。
「あ…おはよ」「おかえんなちゃい」
「ケガなかったか?」
「うん、先生疲れてるでしょ。でもべっろもまくやももうないの」
「ごめんなちゃい。でも、ピノコいっしょけんめ守ったのよさ」
「わかってるさ…」
「先生、朝のお茶…」
という会話で幕を閉じます。
どこまでも献身的なピノコ。そして二人は互いを自分たちが思っているよりもずっと理解し、支えあっていたことがよくわかります。
無頼で孤高のB・Jにとって、ピノコという存在が、どれほど大きいかがわかりますね。
冷たく、私利私欲に溢れた患者から毒を浴び、人間らしさや人情をピノコとの日常で取り戻す。そんな愛が詰まった話なのではないでしょうか。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
私は、ピノコが目立つ話が大好きです。
どれも切なく、メッセージが強いように思います。
あなたのお気に入りの話も教えてください。
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