「ブレードランナー」を鑑賞しました。
当初の興行収入は今一つだったにもかかわらず、VHS発売からカルト的な人気を誇るSFの名作です。
今回は少しマニアックな観点で「ブレードランナー」の魅力や秘密をお伝えします!きっと、もう一度ブレードランナーを観たくなるはずです。
STORY
簡単にあらすじを紹介しておきます。
2019年のLA。人間そっくりなレプリカントたちが宇宙開拓地から脱走してきた。その捕獲を命じられた、“ブレードランナー”と呼ばれる特殊捜査官のデッカードは、人間社会に紛れ込んだ彼らを追う。
https://moviewalker.jp/mv36380/
1982年公開のSF映画です。
フィリップ・K・ディックの小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を原作としています。
それにも関わらず…↓↓↓↓
リドリー・スコットの実は…
監督であるにも関わらず、リドリー・スコットは原作を読んでいないそうです。
原作「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」をお読みになった人はお分かりかと思いますが、原作はあんなにハードボイルドな世界観ではありません。
もっと洗練された、スタイリッシュな雰囲気です。
リドリー・スコットが原作を読まずに映画を作ったからこそ、あの独特なカルト感が生まれたのかもしれません。
ショーン・ヤングの実は…
「レーチェル」という役で出演している「ショーン・ヤング」
とてもお美しいですね。衝撃的です。
なんとこの当時はまだ21歳です。
ショーン・ヤングは「THE BOOST」で俳優のジェームズ・ウッズと共演し、その後交際をしていました。
ジェームズ・ウッズの浮気癖がひどかったため、なんと、寝ている間にち○こを接着剤でくっつけたのだとか。
インタビューの中でジェームズ・ウッズは「膝まで届いていたよ」と笑顔で返していたのだか…。
いろんな方面で怖い話です。
ルトガー・ハウアーの実は…
強く悲しきアンドロイド「ロイ・バティー」を演じる「ルドガー・ハウアー」
その美さと健気さに、だんだん魅了され、いつの間にかロイのほうに感情移入してしまう人も多いのではないでしょうか。
レーチェルと並んで、アイコニックな存在です。
最終的には、デッカードに生き方を指南します。
窮地まで追い詰め、「生きたいだろ?」とデッカードへ語りかけるシーンは、
「俺はもう死んでしまうけど、おまえは生きられるんだから、懸命に生きろ!」というメッセージがこもっているのです。
その流れからの、最後の名シーン。
「おまえたち人間には信じられないようなものを私は見てきた。オリオン座の近くで燃える船。タンホイザー・ゲートの傍で瞬くCビーム、そんな思い出も時間と共にやがて消える。雨の中の涙のように。死ぬ時が来た。」
(I’ve seen things you people wouldn’t believe. Attack ships on fire off the shoulder of Orion. I watched C-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate. All those moments will be lost in time, like tears in rain. Time to die.)
これ、実はアドリブなんだとか。全文ではありませんが、後半はアドリブが混じっているようです。
素晴らしいですねぇ…。
その他、アクションや演出においても、リドリー・スコットは、ルドガー・ハウアーの意見を積極的に取り入れたそうです。
ちなみに、ルドガー・ハウアーは「ヒッチャー」のクレイジーな演技も素晴らしいので、ぜひ。
ジョー・ターケルの実は…
「ジョー・ターケル」はレプリカントの製造社タイレル社のトップである「タイレル」を演じています。
キューブリックに多く出演している彼。「シャイニング」ではバーテンの役を演じています。
そんな彼、実はセリフを全然覚えられなかったそうです。
カンペ必須俳優だったそうな。
ロイと対峙するシーンをよく見ると、カンペを読むために、目が泳ぎまくっています。
そのため、タイレル役の分厚いメガネは、カンペが読みにくくて大変困ったそうです。
しかし、無下にできないのが、ブレードランナー撮影中のこの時、実のお父さんが危篤だったという噂も。
何にせよ、存在感は抜群ですよね。
まだまだある!ブレードランナーの秘密
ブレードランナーに関する情報はまだまだございます。
どうしても共感できない主人公「デッカード」
物語の重要なテーマ「眼」
最も考察すべき「ユニコーン」
の3つを解説します!!
デッカードに共感できない理由
私は、主人公「デッカード」にどうも共感できないです。
その理由として、
1.女しか撃たない
2.大義がない
3.困った顔しかしない
4.弱い
の4つがあげられます。
1.女しか撃たない
実はストーリーの中で彼は女のレプリカントしか倒しません。
しかも、銃で背中から撃つという、何とも主人公らしからぬ方法です。
2.大義がない
原作では「奥さんに動物を飼ってあげたい」という大義名分があるのですが、映画版では動物を欲しがるどころか、奥さんはいません笑
ただの賞金稼ぎとして、刑事にいいように使われているだけな印象が強いです。
3.困った顔しかしない
これは、デッカードというか、ハリソン・フォードの問題かもしれません笑
本当にずっと困った表情で乗り切っています。
唯一表情が見えるのは、痛がるシーンのみ。
4.弱い
ハードボイルドな世界観でありながら、デッカードはかなり弱いです。
すぐ武器使うし、ボロボロにやられます。あげく、女性に助けられる始末…。
レプリカントにいろいろなことを教わりながら成長する、可愛いやつです。
だから共感はできないけど、嫌いにもなれません。
眼が重要
「ブレードランナー」は眼がとても重要です。
冒頭は誰かの(ロイだと思いますが)両目のアップから始まりますし、
レプリカントを判定するテストでは眼を観察します。
さらに、ロイともう一体のレプリカントは、どちらも人間を攻撃する際に、眼を狙っています。
ちなみに、「孤狼の血LEVEL2」の鈴木亮平が眼に固執するのは、ブレードランナーを意識したそうです。
ユニコーンの意味
最後にユニコーンについて解説します。
ラストシーンで、自宅に戻ると、アパートの廊下にユニコーンの折り紙が落ちています。
これは、ガフがレーチェルを見逃してくれたことを示唆しているのですが、もう一つ面白い説があります。
私が観た「ファイナルカット」では、中盤あたりで、デッカードの顔の後に、ユニコーンを映すシーンがありました。
これは、デッカードの幼い頃にみた夢なのです。
なぜガフが、デッカードの夢に出てきたユニコーンの存在を知っているのか。
それは、過去に記憶を移植され、つまりはデッカードもレプリカントであるという説です。
面白いですね…!
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
「ブレードランナー」のキャストの実は…な情報や、より楽しむための情報をお届けしました。
やはり超カルトで、超名作です。
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