『カリオストロの城』を読み解く7つの視点

アニメ映画

2024年現在、公開45周年を記念して、IMAXでリバイバル上映されている『ルパン三世カリオストロの城』。

今なお愛される、大変人気の高い作品で、宮崎駿が初めて監督した作品でもあります。

宮崎駿の映画なので、実は複雑な設定がたっくさんあるんですよね。

ダニー
ダニー

やっぱりそうなんだ…!

bitotabi
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今回の記事では、『ルパン三世カリオストロの城』を楽しむ7つのポイントをお届けします。

 



はじめに

『ルパン三世 カリオストロの城』は1979年に公開された、モンキー・パンチの原作『ルパン三世』のアニメ映画です。

先述の通り、宮崎駿の映画初監督作品になります。

古い作品なので、おなじみのジブリよりも、かつて制作に携わった「世界名作劇場」の絵に近いです。

2021年10月にもリバイバル上映され、今回また2024年に45周年として今度はIMAX版として上映されました。

金曜ロードショーでよく流れていたので、実はめっちゃ真剣に観たことがないって人も多いんじゃないでしょうか笑

映画館で観られそうな人はぜひ足を運んでみてくださいね。

bitotabi
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それではここから、映画がとっても面白くなる7つのポイントを解説していきましょう!

銭形は〇〇県警

本作では何度かパトカーが登場するんですよ。

銭形が乗るパトカーは、割りとはっきりと埼玉ナンバーがうつります。

警視庁じゃないんですね…笑 銭形は埼玉県警のようです。

 



次元のここに注目

『カリオストロの城』では、次元がめちゃくちゃ可愛いです。

スパゲッティのシーンはあまりにも有名ですが、

その他にもルパンとの仲の良さや、特別に用意したでかい銃を大切に最後まで持っているのがとてもキュート。

地下の日本人白骨

カリオストロ城地下に落ちたところで、日本人の白骨体を見つけるルパン。

そこに書かれた文字は、

「1904 3 14 日本國軍偵 河上源之助 ここに果てる 仇…」

と読めます。

仇をうってくれ と続いたのかもしれませんね。

1904年は日露戦争中です。カリオストロの偽札は日露戦争とも絡んでいたか、それとも、宮崎駿なりのメタファーか。ちなみに公開当時の1979年前後は漁業権や北方領土問題で日露間は雲行きが怪しかったのです。

五ェ門は最初から…?

冒頭、ルパンと次元がカジノに忍び込んで大金を泥棒する場面から今作は始まります。

あれ、今回は二人なのか…。と思いきや、札束でパンパンになった車の後部座席をよく観てください。五ェ門の後頭部と、斬鉄剣がチラリ

加えて、追手の車も定番の 五ェ門カットされていました。どういういきさつなんでしょうね笑

 



意外な名脇役

劇中、最も活躍するギミックは、

フィアットでもなく、斬鉄剣でもなく、コンバットマグナムでもありません。

なんと、名もなきワイヤーでした。

腕時計に仕込まれているという設定みたいですよ。

クラリスを救う時も、部屋に忍ぶ時も、地下に落ちそうな時も、めちゃくちゃ役立ってます。ちょっと便利アイテムとして使いすぎではないか?と思ったくらいです笑

時計や歯車がやたら出てくる

侵入するときや、バトルシーン、あらゆる場面で「時計塔」「時計」「時計の歯車」が登場します。

ドラマチックにしたり、コミカルに追いかけっこを演出で必要なのかもしれませんが、何かメタファーがあるんじゃないかなと思ってるんです。

例えば、

・クラリスは、伯爵とルパンから愛されるにはあまりに若すぎる。もう少し時の流れが違えば…。

・ルパンは歯車をよく破壊したり、逆走したりするので、社会からずれた存在として生きていく悲しさや、社会の歯車になんてならない!というメッセージ。

・チャップリンのオマージュ

などなど、様々な解釈が出来て面白いですよね。

三人の男を比較すると見えてくるもの

ルパンが伯爵に

妬くな妬くなロリコン伯爵、ヤケドすっぞ

と言うセリフがあります。

ルパンは伯爵をとにかく嫌っているんですね。

ルパンは泥棒、伯爵は贋札作り。互いに外道を歩んでいます。

道に外れながらも、権威や位にすがろうとする伯爵

道に外れたからこそ、自由や楽しさを求めるルパン

だからこれほどまでに相容れないんですよね。

そこに両者の対比が描かれています。

そしてさらに、ラストシーン

クラリスを抱きしめるのをこらえ、車に乗り去ってゆくルパン。

クラリスへ「ルパンは大変な物を盗んでいきました。あなたの心です」とつげ、パトカーで去っていく銭形。

双方を見送るクラリス。

世の中において絶対の正義は警察である銭形の方にある、

ルパンにもルパンなりの正義あるが、彼はしょせん影の者…。

という切ない立ち位置を表現したラストは素晴らしかったです。

しかもこの後、ルパンは、贋札を持った不二子を追いかけるかたちで本編は終わるんですよね。

クラリスのような、真の愛情ではなく、贋物を追い続ける気楽な人生を選んだルパン。なんとも切ない。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『ルパン三世カリオストロの城』について解説しました。

bitotabi
bitotabi

大人になって観ると、グッと感動が増す作品ですよ。ぜひ機会があれば映画館へ。

ダニー
ダニー

ラストシーンも見え方が変わりそうだね。

 

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