『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』嘘みたいなホントの話

ドキュメント・ノンフィクション系映画

People only know what you tell them.

映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』をAmazon Prime Videoで鑑賞しました。

スティーブン・スピルバーグ監督、出演レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクスという磐石の布陣の本作。

ダニー
ダニー

でも、スピルバーグ作品としては、やや地味なような…。

bitotabi
bitotabi

確かに『ジュラシックパーク』や『JAWS』のような超エンタメに比べると派手じゃないし、『シンドラーのリスト』や『プライベートライアン』に比べるとそこまでシリアスじゃない。やや中道的な作品かもしれないね。

でも、これが「実話」だとしたらどうだろう?

ダニー
ダニー

えぇ!これ、実話なの?!

bitotabi
bitotabi

その通り!今回の記事では、『キャッチ・ミー・イフ・ユーキャン』を実際の出来事と比べながら解説していこうと思います。

あらすじ

映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」は、実在の詐欺師フランク・アバグネイル・ジュニアの実話に基づいています。フランクは16歳の時に両親の離婚をきっかけに家を飛び出し、偽造小切手や偽の身分証明書を使って、パイロット、医師、弁護士など様々な職業になりすまし、数百万ドルを詐取しました。

映画は、フランクがFBI捜査官カール・ハンラティに追われながらも、巧妙な手口で逃げ続ける姿を描いています。カールはフランクを捕まえるために執念を燃やし、二人の間には奇妙な友情が芽生えます。

映画は、スティーヴン・スピルバーグが監督し、レオナルド・ディカプリオがフランク・アバグネイル・ジュニアを、トム・ハンクスがカール・ハンラティを演じています。彼らの演技とスピルバーグの巧みな演出が、観客を引き込む魅力的な作品。

フランク・アバグネイルの驚くべき人生

フランク・ウィリアム・アバグネイル・ジュニアは、1948年にニューヨーク州で生まれました。

彼の詐欺師としてのキャリアは、16歳で家を飛び出したことから始まります。

両親の離婚がきっかけで、彼は自立を目指し、様々な詐欺を行うようになりました。

 



詐欺の手口

フランクは、1960年代後半にかけて、以下のような大胆な詐欺を行いました。

パイロットになりすます

パンアメリカン航空のパイロットとして、偽の制服と身分証明書を使い、無料で世界中を飛び回りました。

医師として働く

ジョージア州の病院で小児科のチーフ・レジデントとして11ヶ月間勤務し、医療行為を避けつつもその場をしのぎました。

弁護士として活動

ハーバード大学法学部卒と偽り、ルイジアナ州の司法試験に合格して弁護士として働きました。

タイプライターとシールの偽装

フランクは、銀行の預金伝票に自分の口座番号を印刷するためにタイプライターを使用しました。

これにより、正規の伝票に紛れ込ませることができ、銀行のシステムを欺くことができたのです。

また、偽の身分証明書やパイロットのライセンスを作成するためにシールやスタンプを使っていました。これにより、パンアメリカン航空のパイロットとして世界中を飛び回ることができました。

 



逮捕とその後

フランクは最終的に逮捕され、フランス、スウェーデン、アメリカで服役しましたが、FBIに協力する条件で刑期が短縮されました。

彼は5年以内に出所し、その後連邦政府に勤務しました。

詐取した金額

フランクは、16歳から21歳までの間に、26カ国で約250万ドル(現在のレートで約4億円)以上の不渡り小切手を乱発しました。

自伝と映画化

1980年に自伝『Catch Me if You Can』を出版し、2002年にはこの自伝を基にした映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』が公開されました。

映画では、レオナルド・ディカプリオがフランクを、トム・ハンクスが彼を追うFBI捜査官を演じています。

クイズ番組への出演

映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の冒頭には、フランク・アバグネイルがテレビのクイズ番組に出演するシーンがあります。

このシーンは、彼が自分の詐欺の手口を披露する場面として描かれていますが、実際には1960年代後半に「To Tell the Truth」というクイズ番組に出演しました。

この番組では、フランクが自分の詐欺の手口を語り、パネリストたちが彼の話を信じるかどうかを判断する形式でした。

映画の感想

最後に私の感想を。

スピルバーグ映画って、『ジュラシック・パーク』のような超エンタメものか、『シンドラーのリスト』のようなシリアスものの両極が多いと思うんですが、本作はそこまで派手じゃない、比較的ライトな印象です。

同じ実話ベースでも『ターミナル』ほどドラマチックには仕上げていない。

ではスピルバーグ作品の中においてこの作品がどのように特別なのか。

2点あると思います。

一つはディカプリオとトム・ハンクスという2大スターをダブル主演のような形で使っていることでしょうね。

この2人じゃないと、耐えられない部分もあったかもしれません。

もう一つは構成の面白さかなと。

初めに、フランクが捕まっているところを見せることで、観客は彼に何が起こったかを、一緒に追憶していくような作りになっているんです。

現在の状況を見せてから過去を振り返っていく構成が、チャレンジングで面白いなと。

おそらくほとんどのスピルバーグ作品が、

「これから何が起こるんだろう?」

と、ハラハラドキドキしながら楽しむものが多いと思うんですね。

そこを、現実に起こった出来事と、2大スターの起用という強みでもってカバーする。だからこそ挑戦できた。

そんな映画なんじゃないかな~と思います。

フランク・アバグネイルは結局詐欺のアドバイザーとしていい感じの人生を過ごしたわけですが、彼のせいで人生がうまくいかなくなった人もたくさんいるでしょうね。

銀行の女の子も、CAになりたかった大学生も、警察関係者も、彼に騙されたことで責任を負われた人は少なからずいると思うんですよね~。

恨んでいる人もたくさん。

そういう人がこの映画を観たらどんな気持ちになるんだろうなっていう。それに関しては微妙な心境です。

だから、どういう気持ちで楽しめばいいか、やや分かりにくい、消化不良な作品とも言えるかもしれません。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『キャッチ・ミー・イフ・ユーキャン』を実際のフランクと比べて紹介しました。

ダニー
ダニー

2大スターが実際の出来事を基に演じているから、面白さが増す作品だね。

bitotabi
bitotabi

詐欺で多額を得ても、それなりに許されてしまった点が微妙な心境ではあります。

 

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