映画「カモンカモン」を鑑賞しました。
ホアキンフェニックス主演作です。
「JOKER」でとてつもない演技を魅せ、その後スキャンダルでも世界中を賑わせたホアキンフェニックス。
加えて、ヒット連発のA24スタジオ。観ずにはいられません!
A24の製作、面白いよね~。
彼の「JOKER」後の最新出演作ということで、待望していました。
ネタバレなしで見どころを解説します!
はじめに
映画「カモンカモン」は2022年のアメリカ映画です。
『ジョーカー』などのホアキン・フェニックス演じる主人公と9歳のおいとの温かい共同生活を、モノクロの映像で描くヒューマンドラマ。子供たちにインタビューする仕事をしているラジオジャーナリストが、おいとの生活に戸惑いながらも距離を縮めていく。監督は『20センチュリー・ウーマン』などのマイク・ミルズ。共演はウディ・ノーマンやドラマシリーズ「トランスペアレント」のギャビー・ホフマンなど。音楽をロックバンド「ザ・ナショナル」のアーロン・デスナーとブライス・デスナーが担当する。
https://www.youtube.com/watch?v=5EatQr3wvkc
この予告編とってもよくないですか?
予告編をYouTubeで繰り返し見たのは初めてです。名作の予感をヒシヒシと感じられる予告です…。
果たして本編はというと…?
ここからネタバレなしでお伝えしていきます!
ホアキンの優しい演技は…
「JOKER」での怪演の次作として、ハートフルな叔父を演じるのは難しいのではないだろうか…?
というのも、バッドマンシリーズの「JOKER」というのはいわくつきの役なのです。
演じた俳優は何かしらネガティブな影響を受けるとされています。
果たしてホアキンは…?
と思っていましたが、何の違和感もありませんでした。
上映中、不安定なピエロの表情は一切よぎらず。
優しい演技や、時に頼りなく焦る中年男性を見事に演じています。
私の中で、ホアキンは、子育てになれない叔父「ジョニー」にアップデートされました。
ホアキンの体重は55㎏➡85㎏
演技に加えて、体重の増加による、見た目の変化も「JOKER」を感じさせないポイントでした。
「カモンカモン」でのホアキン、めっちゃお腹でてます。メタボ体型です。
「JOKER」ではガリガリでしたね。
私の目算では、55㎏から85㎏くらいまで増加したのではないかと思います。30㎏くらいのウエイト増は間違いなさそうです。
他作品を観ても、標準体型、60~70㎏くらいがホアキンのデフォルトっぽいので、これはなかなかのアプローチといえますね。デニーロもびっくり。
ウディ・ノーマンは今こそ一番注目すべき子役
甥っ子役の「ウディ・ノーマン」も素晴らしい演技でした。
凸凹のハッキリした少年「ジョニー」を見事に演じています。
妹役「ギャビー・ホフマン」はインタビューの中で彼についてこう語っています。
「子どもは、自分たちが正直にならない方法をまだ学んでいない。それは、大人になる過程で学んでいくことだと思う。ウディの素晴らしいところは、彼の中にその正直さがあること。しかも、俳優としてもその正直さを保持し続けていること。子役の中には、すでにその過程が早まってしまって、正直さを失ってしまっている子達もいるから。…」
https://www.cinemacafe.net/article/2022/04/16/78352.html
映画はその時のその人を切り取る、思い出の記録でもあります。こちらの記事でそのことを詳しく解説しています。↓↓↓↓
「ウディ・ノーマン」もいつかは正直さを失ってしまうことでしょう。
「カモンカモン」の演技は本当に絶品。本当にこういう特性のある子なのかな…。と思ってしまうほどです。
子育ての大変さを表現する演出
ホアキンが初めて子どもと共同生活をする戸惑いを描いています。
作中、ホアキンが妹にメールをするシーンがあります。
その際は、メール内容と通常の字幕が同時に流れ、字幕を読み切れないほどせわしないです。
マルチタスクしなければならないほど子育ては大変だという演出かもしれません。(英語が分かる人ならそこまで問題ないのかもしれないけれど…笑)
メインとインタビューと著書引用の3方向からのメッセージ
上記の理由から、少し、内容の理解が追い付かない事があります。
しかし!映画の内容を理解するにあたって、非常におススメの鑑賞法があります!
今作はメインの「叔父と妹家族」のストーリーと、
ホアキンの仕事「インタビュー」での子どもたちの声、そして、
ホアキンが就寝前に読む「著書」の引用と振り返り
というサイクルになっています。
著書を読むことで、一旦物語が着地するような構成になっているので、ホアキンの読書シーンの際、フルに集中すれば、内容を理解しやすいです。
伝えたいメッセージは「リスペクトせよ、子どもの想い」
上記の通り、「インタビュー」での子どもたちの声が非常に重要となっています。
「未来はどんな風になると思う?」「正しい道を進むために大人は何ができたと思う?」「自分の何か1つを変えられるなら、何にする?」と質問を投げかけると、それに対して子どもたちが真っすぐに答える姿が映し出されている。
https://eiga.com/news/20220410/8/
こちらのインタビュー、かなりドキッとするような応答が観られます。
しかも、こちらのインタビューは台本なし、本物の内容だそうです!!アメリカの、今の子どもたちの心の中を覗くことができますよ。
作中で強烈に押し出すことで、子どもたちはこんな風に悩んでいるし、深く考えることもできる一人の尊敬すべき個人であると伝えています。
映画のエンドロールでも流れますので、ぜひご堪能ください♬
マイク・ミルズ監督の家族ドラマへの執着心
マイク・ミルズは家族愛を多く描きます。
「カモンカモン」では甥っ子と叔父という家族を描きました。
こちら本当は「自分と息子」の関係を描きたかったのだそう。
しかし、父子の関係を描くと、あまりにもセンシティブになるため、「甥と叔父」という関係に落ち着いたそうです。
そこにもひとつ、お子さんへの愛がみられますね。
しかし、「甥と叔父」という関係で描くことで、
子どもたちを育てるのは、親だけでいいのか。
独身者は子育てに参加できないのか。
この辺りに問いを投げかけることができたのではないかと思います。
白黒は近年のトレンド!
最近私は「ベルファスト」や「GUNDA」という映画を観ました。
どちらも、白黒です。
なぜか、最近増えてます。
個人的に白黒映画は、映像の細かいところまで観ることができる上、音楽にも集中を割くことができると思っています。
目にも心にも優しく、印象に残りやすいです。
どの作品も素晴らしいので、ぜひご覧ください!
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
見どころが多すぎて、情報の多い記事になってしまいました…笑
詳しい内容はアマゾンプライムビデオでぜひご鑑賞ください🎬
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