美しさ ロマンス 愛こそは 我々の生きる糧だ
映画『今を生きる』を鑑賞しました。
1989年のアメリカ映画です。
監督は『トゥルーマンショー』のピーター・ウィアー。
出演はロビン・ウィリアムズとイーサン・ホーク。
イーサン・ホークが生徒役で、めちゃくちゃ若いんだよ。
本作はとにかく名言や大切な教えが多いので、学歴社会やキャリア志向について何となく疑問を感じる人にはぜひみていただきたい作品です。
STORY:名門全寮制学校の型破りな教師と生徒たちの交流と成長を描いたヒューマンドラマ。1959年、アメリカの全寮制学校ウェルトン・アカデミーに、同校のOBである英語教師ジョン・キーティングが赴任してくる。厳格な規律に縛られてきた生徒たちは、キーティングの型破りな授業に戸惑うが、次第に触発され自由な生き方に目覚めていく。キーティングが学生時代に結成したクラブ「デッド・ポエツ・ソサエティ」を再開させ、自らを語り合うことで自分が本当にやりたいことは何かを自覚していく生徒たちだったが…。
https://eiga.com/movie/42487/
なぜタイトルが「いまを生きる」か
本作の原題は「Dead poet society」。
「死せる詩人の会」という意味になります。
「死せる詩人の会」とは、主人公の教師キーティング(ロビン・ウィリアムズ)が赴任してきた学校に、かつて生徒として在学していた際に結成したサークルの名称なのです。
亡くなった詩人たちの作品を朗読することから、「Dead Poets Society(死せる詩人の会)」をサークル名としていました。
ではどうして全然意味の違う『いまを生きる』というタイトルがつけられたのかというと、作中に登場する「カーペ・ディエム」という言葉が影響しています。
カーペ・ディエム
「カーペ・ディエム」とは、紀元前1世紀の古代ローマの詩人、ホラティウスの詩に登場する語句です。
「今この瞬間を楽しめ」「今という時を大切に使え」といった意味になります。
これもまた、主人公の教師キーティングが、授業の中で生徒たちに伝える言葉なんです。
この言葉と、ジョンの影響を受けて、生徒たちはそれまでの頭でっかちな考え方から、今を生きる尊さや、やりたいことの見つけることに没頭していきます。
だからこそ、本作のタイトルが『いまを生きる』になっている訳です。
『いまを生きる』の名言 5選
ここからは、本作に登場する名言を5つお届けします。
「カーペ・ディエム”今を生きろ”」
初めての授業にて、キーティングは生徒に「処女達へ」と言うタイトルの詩を読ませます。
「バラの蕾は早く摘め、時は過ぎゆく。今日咲き誇る花は明日は枯れる」
「バラの蕾は早く摘め」これをキーティングは「カーペ・ディエム」と言うラテン語に置き換えます。
その意味は先述の通り「今を生きろ」キーティングは作者の心境を語ります。
「我々は死ぬ運命なのだ。ここに居る全員がいつか行きが止まる日が来て冷たくなって死ぬ」と。
引用が「処女達へ」からなのもグッときます。
ここから見ると世界はえらく違うぞ
授業中に、自ら机の上に登り、生徒たちにもそれを促すキーティング。
「なぜ机の上にいるか 物事を常に異なる側面から見つめるためだよ ここから見ると世界はえらく違うぞ」
キーティングの奔放さと説得力に引き込まれます。
こんな授業を受けてみたいものです。
言葉はなぜ発達したか
「言葉はなぜ発達したか それは女を口説くためさ」
これは作中では比較的サラっと使われたセリフです。
でも、こんなことを言う国語の先生がいたら素敵ですよね。
高校生男子にはたまらないでしょう。
君だけの歩き方を見つけろ
「君たちの歩き方を見つけろ。自分だけの歩み、自分だけの方角を。立派でも愚かでも構わん。さあ、この中庭は君たちのものだ」
中庭で3人の生徒を同時に歩かせた後に言うセリフです。
初めは3人とも個性的な歩き方なんですが、やがて足並みが揃い、周囲もそれに合わせて手拍子をします。
それを制止した後のセリフですね。
集団の中にいると、ついつい和を乱さないように、同調しながら生きてしまう。
そうではなく、自分らしくいけよ。という名言です。
美しさ ロマンス 愛こそは 我々の生きる糧だ
私が一番好きなセリフです。
「我々はなぜ詩を書くのか それは我々が人間であるという証しなのだ そして人間は情熱に満ちあふれている 医学 法律 経営 工学は 生きるために必要な尊い仕事だ だが詩は…美しさ ロマンス 愛こそは 我々の生きる糧だ」
何と、AppleのCMでも引用されたんだとか。
こんなこと授業中に言われたら、人生変わっちゃいそうですよね。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画『いまを生きる』のタイトル理由と、名言を紹介しました。
紛れもない傑作です。熱いドラマを観たい人はぜひ。
心震える名言もいっぱいだよ!
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