『地面師たち』話題のセリフより、凄いのはあのシーン!

クライム・サスペンス映画

3・2・1でいきますよ

Netflixのドラマ『地面師たち』を鑑賞しました。

ピエール瀧演じる後藤のセリフ「もうええでしょう」が流行語大賞になるなど、大変話題となった本作。

地面師詐欺を題材にした原作をもとに、『モテキ』『エルピス』の大根監督が映像化した作品です。

この作品、実際に起こった事件を基にしていることをご存じでしたか?

ダニー
ダニー

そうなんだ?!

bitotabi
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今回の記事では、『地面師たち』の基になった事件や、名シーンについて解説していきます。

作品概要

原作: 新庄耕の小説『地面師たち』

監督: 大根仁

メインキャスト: 豊川悦司、綾野剛、リリー・フランキー、ピエール瀧、小池栄子、北村一輝、池田エライザ

音楽: 石野卓球

あらすじ: 100億円の市場価値を持つ希少な土地に目をつけた地面師詐欺集団は、あらゆる手段を使って前代未聞の巨額詐欺を成功させようとするが…。



基になった事件

このドラマの基になったのは、2017年に実際に起こった「積水ハウス地面師詐欺事件」です。この事件では、詐欺師グループが偽の土地所有者を装い、積水ハウスから約55億円を騙し取ることに成功しました。

事件の舞台となったのは、東京都品川区にある「海喜館」という旅館の土地です。

詐欺師グループは、偽の書類や身分証明書を使って土地の所有者を装い、積水ハウスに対して土地の売買契約を持ちかけました。積水ハウスは、土地の購入代金として約63億円を支払い、そのうち約55億円が詐欺師グループに渡りました。

しかし、土地の所有権移転手続きが進む中で、積水ハウスは不審な点に気付き、調査を開始しました。その結果、土地の所有者が偽者であることが判明し、詐欺事件として警察に通報されました。警察は、詐欺師グループのメンバーを次々と逮捕し、事件の全貌が明らかになりました。

この事件は、日本国内外で大きな注目を集め、不動産取引における詐欺の手口や対策について議論が巻き起こりました。積水ハウスは、事件後も被害回復に向けた取り組みを続けています。

bitotabi
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写真を見るとよく分かりますが、ドラマの初めやメインパートになった土地は、この海喜館がベースになっているんでしょうね。

ちなみに、ドラマでは何人もの人が亡くなっていますが、実際には事件の舞台となった「海喜館」の元所有者である女性が事件の進行中に亡くなっています。しかしながら、積水ハウスの社員や関係者に直接的な死亡者は公には報告されていません。

ドラマの転換点となった名シーン

ピエール瀧の「もうええでしょう」が流行語となり、話題ですが、あのシーン自体は特段大したものではありません笑 「もうええやろ」「もうええやないですか」など、似たようなセリフを似たような場面で発せられますしね。

私が名シーンとして推したいのは、リリー・フランキーさん演じる刑事の死亡シーンです。

「3・2・1で手を離す」と言われたのに、カウントが始まった途端に手を離されるというシーンなんですが、これって、『ダイ・ハード』の撮影時のエピソードと同じなんですよね。アラン・リックマンが撮影中にスタント無しで12mの高さから同様の方法で落とされたので、恐怖と驚きと憤怒の表情が混じっていて素晴らしいという。

リリー・フランキーもまさしくそのような表情でした。

また、私はその直前のシーンも好きなんですよね。冷静沈着な刑事が、恐怖のあまり失禁してしまう場面。あれは見事だったな。

で、普通のドラマだったら、彼の立ち位置の人は死なずに、最後に事件を解決すると思うんですが、全7話のうち4話で殺されてしまうんですよ。

個人的にはここがこのドラマの転換点だったんじゃないかと思います。刺激も最高潮だったかも。

彼の死によって、地面師たちは最大の脅威がなくなり、危なげなく事が運び出すのかと思いきや、今度は内部崩壊しだすんですよね。

詐欺を生業にする者たちの恐さ、非情さ、愚かさ。そういった側面にフォーカスしだすんです。

これが、エンタメ感の強いドラマと一線を画すポイントなのかなと思いました。

 



地面師たちが面白かったならぜひこれも!

『地面師たち』を観てあのえげつなさが癖になってしまった人に、ぜひおすすめしたい作品がございます。

『エルピス-希望、あるいは災い-』というドラマです。大根監督が演出を手掛けています。

フジテレビの月10枠で放送されていた作品なんですが、この内容を民法でこの時間帯に放送していたなんて、めちゃくちゃ思い切ったなと思います。勇気すら感じます。

bitotabi
bitotabi

私は『地面師たち』よりも遥かにこちらの方が攻めた内容だと思っていますよ。

テレビ局のスタッフが主な人物なんですが、ある冤罪事件と出会ってそれが日本の政治界を揺るがす大きな人物にまで繋がってしまうというお話なんです。

これもですね、実在の冤罪事件を基に作られているんです。

このドラマのエンディングでは、冤罪事件に関する9冊の書籍が「参考文献」としてクレジット表記されています。

それらの著書に多くフックするのが、足利事件です。

これって、絶対にあなたもご存じのある政治家(元総理大臣です)が深く関わっている冤罪事件なんですよ!

並大抵のドラマだったら、せいぜいテレビ局で働くスタッフの辛さとか喜びとかそんなもんでしょうが、このドラマはそんな甘いもんじゃない。政治やニュースの捉え方が変わります。

もう、本当凄いドラマですよ。これを10時枠で放映するなんて、とてつもない。

ぜひご覧になってください。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

Netflixのドラマ『地面師たち』について解説しました。

ダニー
ダニー

音楽もストーリーも、キャッチーなセリフも楽しくって、一気に観ちゃうよね。

bitotabi
bitotabi

今、観るものが無くて困っている人は、ぜひ『エルピス』を観てくださいね。

 

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