映画「デュアル」を鑑賞しました。
人によって評価の様々なこの作品。
観てみて納得。
真剣に観てしまう人と、笑ってしまう人とがいるであろう作品です。
厳しめの評価も多い今作ですが、私は結構好きでした。
その理由や見どころを解説します。
STORY
同棲中の恋人ピーターとはマンネリ気味。父は亡くなり、過保護な母は毎日連絡をして来る。そんな平凡な毎日を過ごすサラだったが、ある日突然悲劇が訪れる。密かに体を蝕んでいた病魔により、余命が残り僅かだというのだ。茫然自失となるサラに、医師から「リプレイスメント(継承者)」のカタログが手渡される。それは、間もなく死を迎える者が、遺族を癒すために自らのクローンを作り出すというプログラム。サラは「リプレイスメント」を決断し、残された時間をクローンとの引継ぎに充てる。目の前でピーターや母と親しくなっていくクローンの姿に寂しさを覚える中、サラの病が奇跡的に完治したという報せが入る―。
https://dual-movie.jp/
予告もあらすじも、結構本格派SFスリラー・サスペンス風味ですね。
しかし、入り込みすぎず、コメディを観るように味わうといい作品です。
ドタバタコメディ
ストーリー全体が、ドタバタしてます。
急展開が非常多いです。
撮影したシーンをたくさんカットしたのでしょうかね…。
①いきなり発病
②いきなり不治宣告
③いきなり略奪
④いきなりトレーニング
⑤いきなりドッグ
⑥いきなり和解
⑦いきなりエンド
といきなりすぎる展開が盛りだくさんです。
このいきなりなストーリー展開により、登場人物がみな冷徹な感じが出ます。
また、静かにたんたんと急展開が起こるので、終盤は「あと15分でどう終わるんだ?!」と手に汗握りました笑
このいきなり感を飲み込めるか、俯瞰して「そういう映画だ」と思えるかが、この映画を楽しめるかどうか大きく分かれるポイントです。
楽しめるならば、結構面白いところもあります。
意外とメッセージあり
自分と全く同じ見た目のクローンの登場を軸に、結構しっかりしたメッセージが込められています。
怠惰な日常の打破
ひとつは、怠惰な日常を打破すれば、人生が豊かになるというメッセージです。
主人公は、スマホ・ポルノ動画・安酒・ジャンクフードと、かなり怠惰で張りの無い日々を過ごしていました。
恋人や母親とも何だかうまくいっていない感じです。
しかし、クローンとの闘いが決まってからは、トレーニングに励み、トレーナーと共に非常に充実感のある顔へ変わっていきます。
死地にあっても、怠惰な日常を捨て、目標に向かって懸命に励めば、人生は輝きだすというメッセージがこもっているのです。
完全の憂鬱
もう一つのメッセージは完全に見える人にも憂鬱に感じることはあるというメッセージです。
クローンは、オリジナルよりも見た目も性格もよく、オリジナルの人生を奪ってしまいます。
優しく、美しいクローンに母も恋人も惹かれていきます。
一見楽しそうな日々を送っているように思えますが、クローンも他者に対する不満や性格の不一致はあるようです。
美しく若々しい見た目も、小さなシミやしわがとても気になっています。
美しい人や優しい人も、決して順風満帆ではないというのがよくわかります。
SFとしての見どころ
SFとしての見どころもありました。
1時間クローン
クローンを作るのにかかる時間は何と1時間!
しかも唾液の採取のみ。
何ともオカルト好きの好奇心をくすぐります。
クローンに関するきまり
クローンに関するきまりもよく考えられていました。
・クローン製造にかかるローンはクローンが払う
・クローン製造にはプログラミング技術を用いる
・クローンにも権利がある
などなど…。他にも面白いSF要素満載です。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
「デュアル」の見どころを解説しました!
真剣に観すぎず、俯瞰して観られれば割と楽しめる作品です。
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