映画「ガガーリン」を鑑賞しました。
カンヌ味溢れる映画。好きな人は好きだと思います!
逆に、雰囲気に酔いにくい私のようなタイプは、ある程度バックヤードをとらえてから鑑賞しないと退屈かもしれません。
予備知識と、クリティカルに見どころを解説します!
はじめに
パリ東郊に位置する赤レンガの大規模公営住宅“ガガーリン”。この場所で育った16歳のユーリは部屋の天体望遠鏡から空を観察し、宇宙飛行士になることを夢見ていた。老朽化と24年パリ五輪の為に取り壊す計画が上がった団地では、次々と住人の退去が進むが、ユーリは帰らぬ母との大切な思い出が詰まったこの場所を守るため、友だちのフサームとディアナと一緒に取り壊しを阻止しようと動き出す──。自由で明るいディアナに恋心を抱き、親友フサームとのふれ合う中で、不器用ながらも少しずつ成長していくユーリ。消えゆく世界に留まりたい、団地から抜け出して夢を追いかけたい気持ちとの間で揺れるユーリは、団地解体の刻が迫るなか、空っぽになった無人の住宅を大好きな宇宙船に改造して守る事を決意する。https://fansvoice.jp/2021/12/01/gagarine-trailer/
フランス映画です。監督デビュー作。
「美しい青春」「かつてないエモーショナル」とかいう売り文句が多いですが、全然そんなつもりで観ない方がいいです。正直、あまり予告編も参考になりません。
結構重いテーマなので、ある程度覚悟を持ってみないと落ち込みます笑
それでは、私が鑑賞してよくわからなかった点を中心に、予備知識をお伝えします!
これを読めばこの映画をより楽しめるはずです!
ガガーリン団地は実在する
まず今作のタイトルにもなっている「ガガーリン」ですが、
1961年に人類で初めて宇宙へ行った当時ソ連の「ユーリ・ガガーリン」のことです。
このガガーリンが実際に訪れたことでその名がついたのが「ガガーリン団地」となります。
そしてこちらの団地は実在します。
しかも、取り壊されるという事実まで同じです。老朽化と、パリオリンピックが要因のようです。
それをふまえて、団地に住む人々の表情を観ると、感動もひとしおだと思います!
フランス人にとってガガーリンとは
ソ連といえば共産主義です。
フランスではかつて共産党が第一党となっていたこともあるそう。その象徴として、ソ連の英雄、ガガーリンの名を団地に名付けたという一面もあるようです。
なんにせよ、そんなキャッチーな名前の団地。
人々に愛される存在であったことはなんとなく想像できますよね。
ヒロインのバックヤード
ヒロインのディアナ(リナ・クードリ)はロマ族と呼ばれる移動型民族だそうです。
ジプシーを細分化したような、各地で呼び名が変わっているような、そんな感じです。
もともとインドにルーツをもつ民族のようです。なかなか日本では感じにくい、移民という存在。
地続きの大陸ではあるものなのですね。それはフランスのような先進国でも同じです。
この予備知識があれば、彼女のつぶやきの意味もよくわかると思います。
ちなみに彼女は「フレンチディスパッチ」にも出演しており、これからがとても楽しみな女優です。
ドニ・ラヴァン出演
こちらは画像付きでブログにて解説!フランス映画好き必見!
めっちゃちょい役ですが、「ポンヌフの恋人」の名優、ドニ・ラヴァンが出演しています。
独特なフェイスが印象的な彼ですが、今やおじいちゃんで、あまりエッジを感じませんでした。でも、存在感は抜群。
観ておくべきです。
最後までお読みいただきありがとうございます!
フランス映画らしく、ぬたーんとした後味を残す作品です。尾を引く系がお好きな方はぜひ♪
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