映画「ハッチングー孵化ー」を鑑賞しました。
フィンランドから届いた、奇妙なホラームービーについて考察します!!
はじめに
北欧フィンランド。12歳の少女ティンヤは、完璧で幸せな自身の家族の動画を世界へ発信することに夢中な母親を喜ばすために全てを我慢し自分を抑え、体操の大会優勝を目指す日々を送っていた。ある夜、ティンヤは森で奇妙な卵を見つける。家族に秘密にしながら、その卵を自分のベッドで温めるティンヤ。やがて卵は大きくなりはじめ、遂には孵化する。卵から生まれた’それ’は、幸福な家族の仮面を剥ぎ取っていく…。https://www.cinemacafe.net/movies/32732/
フィンランドらしく、美しい自然や、オシャレな家具がいい感じです。しかしだからこそ、オカルトが映えます。なんとも不気味です…。
雰囲気でいえば、「ミッドサマー」に近いものがありました。
内容は結構違いますが…。
「ミッドサマー」は宗教や因習、ドラッグ。
「ハッチング」はクリーチャー、ドッペルゲンガー的なホラーです。
それでは、考察や注目すると映画がより面白くなるポイントを解説します!
なるべくネタバレはせずにお伝えします♬
とにかく可愛いヒロイン
ヒロインの「シーリ・ソラリンナ」は1200人のオーディションから選ばれたそうです。
とても端正な見た目で、恐いシーンの演技も美しいです。それだけでも観る価値はあります。
また、松本穂香さんが「ホラー映画ならではの目の動きが上手」と雑誌のコラムに書かれていました。
確かにその通りだなあと思いました。こちらを誘導するような、シーリ・ソラリンナさんの目の動きに注目です!!
クリーチャーもキモかわ
クリーチャーもキモ可愛いです。
鳥っぽい見た目をしていて、嫌なぬめっと感。どうも匂いもきついようです…。
なかなかキツイですが、孵化したてのキモか弱い様子は、守ってあげたくなるかもしれません。
グレムリンのギズモとエイリアンのちょうど中間くらいのキモさに注目です!
最近クローネンバーグ作品をよく観る私にとっては可愛い見た目でした笑
フィンランドにおける卵
「ハッチング」では卵が重要な役割を持っています。
少し気になって調べたところ、フィンランドにおいて、卵はかなり神聖な物語をもっているようです。
フィンランドに伝わる天地創造伝説に、卵がでてきます。
フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」によると…
大気の女神イルマタルがいました。
700年ものあいだ原初の海を漂っていたのですが、ふと海から膝をだしたところ、そこに一羽の鴨が飛んできて留まり、巣をつくりました。
そして鴨は黄金のたまご6個を産み、次に鉄のたまご1個を産みました。
ところが、フッと女神が膝を動かしちゃったのですね。
あら、っという間に7個のたまごがボチャン!と海に落ちてしまいます。
そしてその割れた中身から、大地、空、そして太陽に月、星、雲が生まれたのだそうです。
そこから手足をつかって湾や砂浜、漁場を創り出し、その後打ち寄せる波によって身ごもり、女神は最初の人、ワイナミョイネンさん(聖書でいうアダム)を産んだのです。http://www.cgegg.co.jp/blog/
日本でいう「古事記」のようなストーリーですね!
ヒロインが卵を拾うことから動き出す物語。生まれくる奇妙な生き物…。その裏には天地創造伝説のエッセンスもあるのかもしれません。
「ハッチング」の意味
「ハッチング」という言葉は、美術用語でもあります。スペルも同じです。
ハッチングはデッサンの大きな要素の一つです。
線を同じ方向に引いて、影を表したり、質感を出したり、
空間や感情を表現するためにつかいます。形をとっただけの絵にハッチングを加えると、絵に存在感が生まれてくるのです。
http://www.eonet.ne.jp/~nositenten/fuukei5.htm
「平行した線=同じ見た目」という比喩だとしたら、なかなか味わい深く、洒落たタイトルだと思います。
詳しくは鑑賞していただければわかるかと思います!
最後までお読みいただきありがとうございます!
結構好きなタイプのホラーでしたが、やや胸糞悪いシーンがございます。御機嫌のよろしい時にご鑑賞ください笑
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