『日本暴行暗黒史 異常者の血』因果は巡る。絶つ方法はただ一つ。

クライム・サスペンス映画

呪われた者の血の流れを絶とうとしながら、拭いたくても拭いきれないでいる
その昔話とは1967年の今になっても口にするのも忌まわしい事件なのだ

映画『日本暴行暗黒史 異常者の血』をAmazon Prime Videoで鑑賞しました。

『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』を観てからというもの、若松孝二監督の作品が気になって気になって仕方がない。

bitotabi
bitotabi

そこで、Amazon Prime Videoにあった『日本暴行暗黒史 異常者の血』を鑑賞しました。

ダニー
ダニー

怖そうなタイトルだね…。

本作は、かなりバイオレンスなお話です。

Wikipediaにも作品掲載ページがなく、その他の映画サイトでも、あまり映画のストーリーについて掲載がありません。

bitotabi
bitotabi

今回の記事では、『日本暴行暗黒史 異常者の血』のストーリーについて結末まで詳しく解説していきます。

ストーリー

ある青年が強姦未遂で逮捕される。
青年の名はよしお。
事情を聴取する警視庁捜査一課の刑事「佐久間忠夫」は、青年の異常性から、あることに気づく。
「君は、菅原とは言わないか?」
青年の姓をピタリと当てたのだ。

時代は明治にさかのぼり、神原家の呪われた血統を辿っていく…。

明治時代 長州藩

「源七」

剣の腕が立つということで無役ながら馬屋に繋がれた男「源七」が起こした事件。これが呪いの発端である。
ずっと馬屋に繋がれて寝起きするだけの毎日を過ごす「源七」。
やがて解放される日がくると、「源七」は自分を侮辱し、縛り続けた役人を次々と復讐として斬り殺し、その妻を強姦する。その後、「源七」は想い人と心中する。
しかし、「源七」の血は絶えない。「源七」が襲った女の一人が、その子を身籠り出産する。

大正時代 山口県

「与一」

世間の目を気にして「源七」の子であることを隠しながら裕福な家の跡取りとして育てられた「与一」は「源七」の奔放な血を受け継いでいた。
「こと」という妻を持ちながら、その村の女を老若を問わず襲い、次々と殺していった。
表向きは野獣の牙を衣服の下に隠し、立派な跡取りとして振る舞い、認知されていた。
村では、この連続殺人について、女性を襲っているのは人狼(ひとおおかみ)であると噂される。
「与一」自身も、なぜ自分が人狼と恐れられるほど凶暴になってしまうのが分からない。
これは源七による村人が次々になくなってしまうことを喜ぶ、呪いなのではないか。
ある夜、「与一」は「もと」という使用人に襲い掛かるが、妻に目撃され失敗。
「与一」は「もと」にその場で撲殺される。
「もと」と「こと」は「与一」の子どもを腹に宿し、気が触れてしまう。

 



昭和初年

「与吉」と「芳子」

「こと」の子は「与吉」、「もと」の子は「芳子」。つまり腹違いの兄妹である。
「もと」も「こと」も、事件の後に発狂し、やがてすぐ亡くなり、二人は親なし子として育つ。
呪われ続けてきた血の流れは、この清純な二人によって打ち消されたかと思われた。苦悩の多かった村にも、平和が訪れたようであった。
勉強会と称して、若者たちは労働運動に勤しむ。平等化や、男女の恋愛の自由など革命論について談議する時代。
しかし、平穏はやがて崩れる。仲間の一人が「芳子」を襲ったのだ。間一髪「与吉」が助けに入るが、勢いあまってその男を殺してしまう。パニックのなか震える二人は、身体を重ねる。
「与吉」はその後逮捕され、6年間の服役の末に獄中で病にかかり死んでしまう。
「芳子」は菅原家の養女となるが、やはりよしこの腹には「与吉」の子が宿っていた。

それが本作の語り部である、刑事の佐久間忠夫なのだった。

 



昭和19年

大きくなった「芳子」の息子、「忠夫」は戦地へ出征することに。
愛した「与吉」と夫を亡くし、息子まで死地へ送らなければならず、「芳子」は悲しみに暮れる。
「忠夫」は出征前日に、幼馴染の「ゆき」と身体を重ね、やはり「ゆき」は腹に子を宿す。
戦地で九死に一生を得て生き残った「忠夫」。

昭和42年

時は流れ1967年、件の青年は実は我が子であることに気づいた刑事「忠夫」。
「忠夫」の計らいで、逮捕されるもののすぐに出所できた犯人の青年。
「忠夫」は、「ゆき」の墓へ、青年を呼び出す。

呪われた血を絶やすべく、「忠夫」は銃に手をかける…。

感想

何ともおぞましいストーリーです。

真景累ヶ淵のような、呪いの連鎖を、現代まで引き継いだような恐ろしさがあります。

脚本の足立正生さんは、天皇制みたいなものというか、その血を絶たなきゃダメというメッセージをこめて作ったようですね。

なんとも当時らしい過激なメッセージです。

こういう映画を観ると、自分の先祖はどんなもんなのか、とても知りたくなります。

明治時代で侍の名残があるのに、土手には車のタイヤ跡があったり、風景がどことなく現代チックだったりするんですが、それが気にならないほど引き込まれます。でもそういった部分も愛嬌のある見どころの一つですね。

 



今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『日本暴行暗黒史 異常者の血』にのストーリーを完全解説しました。

bitotabi
bitotabi

ゾッとしますよ…。

ダニー
ダニー

Amazon Prime Videoで観られます!

 

https://www.amazon.co.jp/gp/video/storefront?benefitId=default&tag=neotennoji-22

 

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