「ぼくはイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー」という本を読みました。
先に結論から。
読みやすいけど、しっかり考えさせてくれる。人種問題への入門本として非常におすすめな作品です。
本当に軽い読み口ではありますが、読んだ人と読まない人とでは大きな違いができる本です。”差”と言っても過言ではないかも。
ここからは、簡単な本の紹介と、心が動いた場面を紹介します。
本の紹介
中学生の「ぼく」の日常は、今も世界の縮図のよう。授業でのスタートアップ実習、ノンバイナリーの教員たち、音楽部でのポリコレ騒動、ずっと助け合ってきた隣人との別れ、そして母の国での祖父母との旅――“事件”続きの暮らしの中で、少年は大人へのらせん階段を昇っていく。80万人が読んだ「親子の成長物語」 Google Booksより引用
著者: ブレイディみかこ 初版発行: 2019年6月21日
イギリスのブライトンという町での物語です。中学生の息子を通して、多様な人種間の問題やそれらが若者と大人ではどう違うのかなど、ちょっと日本にいるだけではわからないことを覗くことができます。
記事の最後にブライトンがどのような町か、写真を掲載しています。なんとなく、物語の味わいが深くなるはずです。
さて、ここからは心が動いた場面の紹介をします。
「エンパシー」とは何か
この本の最も重要なポイントであり、我々が身に着けるべき感覚です。
エンパシーの意味は、
「自分がその人の立場だったらどうだろうと想像することによって、誰かの感情や経験を分かち合う能力」です。
似たような言葉に「シンパシー」があります。こちらは、
「可哀想な立場の人や問題を抱えた人、自分と似たような意見を持っている人に対して人間が抱く感情」です。
つまり、「シンパシー」は自分で努力しなくても自然に出てくるものです。
しかし「エンパシー」は違います。自分と違う理念や信念を持つ人や、別に可哀想だとは思えない立場の人が何を考えているのだろうと想像する力のことです。
シンパシーは感情的状態、エンパシーは知的作業といえるかもしれません。
といったことを、11歳の子どもたちが学校で学んでいるそうです。(学校によるそうですが)
外国人の少ない日本とはいえ、大人として、エンパシー、育てていきましょう。
さんざん手垢のついた言葉かもしれないが、未来は彼らの手の中にある
この物語は、著者が、息子から、学校や地域社会で体験したことや、学んだことをヒアリングします。
それを気づきや成長につなげているという点が面白いポイントです。
息子の成長や、侮れなさを実感していきます。
世の中が退行しているとか、世界はひどい方向に向かっているとかいうのは、多分彼らをみくびりすぎている。
著書より引用
これは以前読んだ「ファクトフルネス」にも繋がるマインドでした。
まだまだ紹介したいことはたくさんあるのですが、長くなりすぎるのでここまでにしておきます。
最後までお読みいただきありがとうございます!
「クールなのかジャパン」という章も、非常に面白いので、軽い気持ちで読み始めていてください。
最後にブライトンの写真を。
物語には登場しませんでしたが、海のある街なのですね。
あと、ブライトンといえば、クイーンの「ブライトンロック」が大好きです。
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