私の話を聞いてくれ…!
映画『キック・ミー 怒りのカンザス』を映画館で鑑賞しました。
アメリカのカンザスシティを舞台に描いたバイオレンスコメディです。
この作品、カナザワ映画祭にて「Choice of Kanazawa」部門の最優秀長編作品賞を受賞しているんですよ。
さらに、「未体験ゾーンの映画たち2024」の上映作品のひとつにもなっておりまして、
もう、私の大好物って感じの映画なんです。
もちろん、観た感想は…、最っ高でした!
好きそうだもんねこういうの。
今回の記事では、映画『キック・ミー 怒りのカンザス』について解説していきます。
お馬鹿系ムービーなので解説の必要があるのかどうか分かりませんが、とにかく私自身がかなり感動したので、映画をより味わうためにいくつかの情報をお伝えしていこうと思います!
作品について
公式サイトのあらすじはこちらになります。
サンティアゴ・バスケスは、ミズーリ州カンザスシティ(KCMO)の聖シリル高校に勤めるお節介なスクールカウンセラー。ある日彼は、学校一の天才問題児ルーサーの退学処分を防ぐため…というよりも保身のため、娘の合唱発表会の前夜、全住民クレイジー揃いの隣町カンザス州カンザスシティ(KCK)に足を踏み入れる。ところが、なぜか地元ギャングのトラブルに巻き込まれ、挙げ句の果てにはパンツ一丁で町中を逃走させられるハメに。果たして“生徒と家族想いの先生”なバスケスは、大魔境KCKから生還できるのか!?
https://www.cine-mago.com/collection/kickme
さらに、公式サイトには以下のようにも書かれています。
監督ゲイリー・ハギンズが自らの故郷カンザス州カンザスシティ(通称:KCK)を舞台に、10年の歳月と狂気をありったけブチ込んだ長編デビュー作『キック・ミー 怒りのカンザス』。3本足の犬、路上にぶら下がるジェンケムなど、監督陣のKCKでの驚愕の実体験の数々をモチーフに、誰もがドン引き間違いなしの悪夢の《ご当地映画》が爆誕した!
KCKに迷い込む不運なダメオヤジ主人公を演じたサンティアゴ・バスケスは、実は麻薬Gメンとして20 年以上死線を潜り抜けてきた。
カルテルの潜入捜査中、偶然入った図書館で職員だったハギンズ監督と遭遇し、後に映画制作の“相棒”になった」という「映画かよ!?」な経緯で本作でも主演を務めたバスケスは、黒帯7段の空手家としてアクションスター顔負けのウデマエ(?)も披露。
https://www.cine-mago.com/collection/kickme
あのハチャメチャっぷりが実際にあるなんて笑
なんて恐ろしい町なんだカンザスシティ。
サンティアゴ・バスケスと監督との出会いもめちゃくちゃ面白いですね。もはや運命とよべるレベルです。
バスケスのアクションがまた、いいんですよね~。服を着ている時は分かりませんでしたが、身体もファイター系のいい筋肉をしています。
さて、それではここから、映画をより深く味わうために、カンザスシティやジェンケム、実は感動的なこの映画の魅力について語っていきます。
カンザスシティってどんなところ?
まず、カンザスシティってどんなところなのかを解説していきます。
場所はこんな感じ。
ジャズやバーベキュー、噴水などが有名で、創造力に満ちた街として知られるカンザスシティ。
ビートルズやリトル・リチャードがカバーした曲に『カンザス・シティ』というのがあるし、ロバート・アルトマンもカンザスシティのJAZZを映画『カンザスシティ』で描いています。
でもそれらの印象は大体ミズーリ州のカンザスシティのものだそうです。
カンザスシティはミズーリ州側とカンザス州側の2つに分かれている。合流点以東はすべてミズーリ州となっており、以西ではミズーリ川以北がミズーリ州、以南がカンザス州となっている。市名からカンザス州側がメインとなる都市であると思われがちであるが、実際には人口が多いのも、超高層ビルが立ち並ぶダウンタウンが発展しているのもミズーリ州側である。そのため単に「カンザスシティ」と言った場合、ほとんどはミズーリ州側を指す。ミズーリ州側はKCMO、カンザス州側はKCKと略される。
https://en.wikipedia.org/wiki/Kansas_City,_Missouri
KCMOはいいけど、KCKはやばい町なんだぜ…、って感じでしょうか笑
映画ではさらっとその辺が進んでいくので、知っておくとより楽しみやすいと思います。
ジェンケムってなんだ?
公式サイトの解説に載っているジェンケム。
「路上にぶら下がっている」とのことですが一体何なのでしょうか。
映画の中盤で登場する、路上生活者が木にぶら下げていたものが、正にジェンケムなのです。
さて、気になるジェンケムの正体はというと、
幻覚作用のあるドラッグなんですね。
作り方が衝撃的。
なんと排泄物などを放置したり、煮込んで発酵させて作っちゃうんですって。
発酵した汚物から発生する有害ガスを吸入して、幻覚作用を楽しむという使い方みたいです。
1990年代中頃から後半にかけて、ジェンケムはアフリカのザンビアでストリートチルドレンの間で使用されていたそうですが、アメリカでも2007年にティーンエージャーの間で流行っているということが報道されたそうです。
しかし、この報道はデマ・都市伝説的なものを扱っているのではないかということで、当時ちょっとした話題になったのだとか。
でも、カンザスシティでは、実際にあったっぽいですよね笑
コメディだから見せられた愛護精神
『キック・ミー 怒りのカンザス』には、三本足の犬が登場します。
冒頭から登場するチワワもそうですし、他にも何匹か出てきたようにみえました。
しかも、エンドロールのキャストでは、このチワワの名前が一番初めに出てきていたんですよ。
私はこれって結構素晴らしいことだと思うんですよね。
普通、ドラマ映画って、本物の障害者とか、障害のある動物とかって、何となく扱いにくいと思うんですよ。
それそのもがテーマでない限り。
まだまだ多様性は受け入れられがたい雰囲気もありますしね。
差別を受ける立場の人とか、障害者を出したりすることで
「きちんと配慮してますよ」とか、
「アカデミー賞とるために仕方なくそういう要素も入れてますよ」っていうにおいとは不自然さを、
何となく感じてしまいます。
でも、『キック・ミー 怒りのカンザス』の犬たちにはそれを一切感じない。
映画で描かれる恐ろしいKCKならば、こんな犬がたくさんいるのかもしれない…。
と違和感なく観ることができるんですよね。
加えて、今作のバイオレンスコメディという世界観によくマッチしています。
本作だからこそ、できたキャスティングだったのではないでしょうか。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画『キック・ミー 怒りのカンザス』について解説しました!
もう、めちゃくちゃ面白いです。ぶっ飛んだ映画が好きな人はぜひ!
恐いけど、KCKに行ってみたくなるよね…。
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