善も悪もあることを心得よ
世間では漫画の実写「キングダム」で熱狂する人が大半ですが、私はラース・フォン・トリアーの「キングダム」に夢中です。
ラース・フォン・トリアーといえば、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」でカンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールを受賞したことがあまりにも有名。
一部の映画ファンから大変人気の高い、北欧を代表する映画監督なのであります。
私も去年映画館で「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を鑑賞し、すっかりファンになりました。
今回紹介する「キングダム」は、テレビドラマシリーズなのですが、これまた本国デンマークで50%の視聴率を記録したという恐るべき作品。
二人に一人が観ているなんてすごい!
しかもこちらの作品、ジャンルでいうとホラーなんです。
ホラードラマで50%って、すごすぎませんか?
どれだけ面白いんだよって。(逆にデンマークのテレビがめっちゃつまんない可能性もありますが笑)
まずはどんな内容なのか、お伝えしていきます!
STORY
「キングダム」はデンマークの巨大病院を舞台にした、いわゆる家系ホラーとなります。
個性的な医師や患者たちが、怪異と遭遇するストーリーです。
怪異の原因を解明したり、医師同士の怨恨も絡んでくるので、ホラーでありながら、サスペンスフルな味わいも多分にあります。
Ep1.2
シネマート作品紹介ページより引用
巨大病院キングダムは古い洗濯池の跡地に建った病院で、今では合理主義の牙城である。だが、そんなキングダムに暗黒の呪いが甦ろうとしていた。スウェーデン人である神経外科の主任医師ヘルマーは、嫌いな国デンマークのこの病院で、些細な事で部下である医師たちに八つ当たりをすることに快感を覚えている。一方、医師長の息子モッゲは仕事そっちのけでセクシー看護婦にのぼせあがり、父の医師長メースゴーは”朝の空気運動”に力を入れ、患者のことなどそっちのけである。やがて、そんな病院に仮病を使って入院することが好きなドルッセ夫人が入ってきた。彼女は降霊術を趣味としていたが、あるとき病院内のエレベーターで少女の泣き声を聞き、それが心霊のものと直感した彼女は、その世にも悲しげな声の正体を求め探しはじめるのだった⋯。
Ep3.4
病院には毎日決まった時間に偽の救急車による通報が入ってくる。そして、その旧型の救急車の曇った窓ガラスの中には血まみれの少女の手が映っていたのだった。病理学者のボンドは珍しい肝臓ガン患者の肝臓を手に入れようとしていたが、患者の家族が標本への提供に同意してくれない。しかし、医学の発展のためにどうしても悪性ガンに冒された肝臓が欲しかったボンドは、自らの身体に移植し入手してしまう。一方、幽霊となって現れる少女マリーのことを調べていたドルッセ夫人は、死亡報告書に彼女の埋葬場所が書かれていないことに気付き、彼女の遺体を捜す決意をする。同時に、病院内ではますます怪しく混乱すべき事件が蔓延し、別れた男との間に出来た子供を宿す医師ユディットにも、世にも恐ろしい事件が近づきつつあるのだった⋯。
ボリューム満点
「キングダム」はドラマシリーズであるため、めちゃくちゃ長いです。
今回私はシネマートで鑑賞したのですが、10分の休憩を挟んで5時間程度の鑑賞時間。(鑑賞料金は3000円)
連ドラの一気見に慣れている人ならこれくらいどうってことないもかもしれませんが、なかなかヘビーでした笑
現在全国の映画館で、最新作「キングダム エクソダス」の公開に合わせて、「キングダムⅠ」として1話~4話。「キングダムⅡ」として5~8話を公開しています。
主演のエルンスト・フーゴ・イエアゴーをはじめ出演者が複数亡くなったことを期に、第2シーズンで制作は中止、未完のままとなっていたのですが…
2020年12月に突然、最終章である『キングダム エクソダス<脱出>』の制作が発表された。そして、2022年ついに完結することとなった。全話5時間以上を繋いだ「映画作品」として、ヴェネチア国際映画祭で異例のプレミア上映を皮切りに、トロント国際映画祭、ニューヨーク映画祭、釜山国際映画祭などでも上映された。オリジナルキャストも一部続投し、北欧を代表する豪華キャストが集結した。『キングダム Ⅱ』で父・ステラン・スカルスガルドが演じた役のオマージュを演じるアレクサンダー・スカルスガルドや、マッツ・ミケルセンの兄・ラース・ミケルセン、フォン・トリアー監督作品の常連でもあるウド・キアも参加。さらに、フォン・トリアーの盟友でもあるウィレム・デフォーもシークレットゲストとして出演している。
公式サイトより引用
かなりの時間と労力、そして鑑賞料金3000円を費やすわけですが、はたして「キングダム」は結局のところ面白いのかどうか、実際に観た私がお伝えさせていただきます。
「キングダム」って結局面白いのか?
結論から申し上げますと、「キングダム」は面白いです。
正直、1~3話は伏線をはったり、設定を伝えたりする印象で、スピード感にかけますが、4話で一気に加熱した印象です。
このあたり、ドラマ用に作られているので仕方ない部分なのかもしれません。
ここから先は、もう少し詳しく「キングダム」の見どころをお伝えしていきます。
キングダムの見どころ
「キングダム」の見どころはたくさんあります。
ホラー作品としての見どころはもちろんとして、それに加えて、日本のドラマとは少し違う面白さ、ラース・フォン・トリアー監督らしさや、茶目っ気も散りばめられています。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」っぽい
本作では、要所要所にダウン症の二人組が登場します。
彼らは本筋に絡む人物とは全く接触しない、語り部的な人物です。
彼らは、病院内の目立たない場所で、皿洗いに従事しています。
この雰囲気、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の工場を彷彿とさせて、非常にいい雰囲気なんですよね…。
そして、本作には、もう一名語り部が登場します。
監督の語りも面白い
本作では、最後にラース・フォン・トリアー監督が物語のまとめと、次回予告的なセリフを語ってしめくくります。
これが何ともコミカルでいい感じ。
締めのセリフは「善も悪もあることを心得よ」です。
最新作でもあるのかどうか、非常に楽しみです!
意外なキャラが重要
本作では、メインキャラクターとして、仮病で入院しているスピリチュアルなおばさんが登場します。
彼女、脇役かと思いきや、主人公級なんです。
日本のドラマだと、あのあたりの人物をメインどころに据えることってなさそうなので、とっても意外でした。
一番アクティブに怪異と向き合います。
侮れないおばさんです。
笑も多い
「キングダム」は結構笑いも多いです。
特に、ヘルマー医師とか、医師長のメースゴーのドジっぷりは声をあげて笑ってしまうほど。
どちらも憎めないキャラクターです。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
「キングダム」の前半戦のまとめをお伝えしました!
一つ当たり5時間の超大作ですが、何とか最後まで鑑賞したいと思います。
ファイトだ!
善も悪もあることを心得よ
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