「たぶん悪魔が」を鑑賞しました。
残念ながら、私には内容がよくわかりませんでした…。
これから鑑賞する方が、少しでも今作の理解を深められるように、鑑賞前におさえるべきポイントを解説します。
はじめに
「たぶん悪魔が」はロバートブレッソン監督による1977年のフランスのドラマ映画です。第27回ベルリン国際映画祭に出品され、シルバーベア-審査員特別賞を受賞しました。
環境破壊が進み社会通念が激変した当時の情勢を背景に、ニュース映像などを交えながらひとりの若者の死を見つめたドラマ。裕福な家柄に生まれた美貌の青年シャルルは、自殺願望にとり憑かれている。政治集会や教会の討論会に参加しても、違和感を抱くだけで何も変わらない。環境破壊を危惧する生態学者の友人ミシェルや、シャルルに寄り添う2人の女性アルベルトとエドヴィージュと一緒に過ごしても、死への誘惑を断ち切ることはできない。やがて冤罪で警察に連行されたシャルルは、さらなる虚無にさいなまれていく。
今作の内容がわかりにくい理由
内容を理解するために、まずは「たぶん悪魔が」がなぜわかりにくいのかをまず考察します。
会話が抽象的
劇中の人々の会話がとても抽象的です。
比喩を比喩で返すようなやり取りがとても多いです…。字幕の問題なのか…?
英語ならばまだしも、フランス語のため、ニュアンスもいっさいわかりませんでした。
短く、抽象的でオシャレな会話劇は、いっそうストーリーを複雑にします。
宗教観
日本には馴染みのない、宗教上の対立も難解です。
プロテスタントとカトリックの対立が描かれていました。
「ベルファスト」でも強烈に描かれていたように、欧州における宗教の対立は顕著です。
鑑賞前におさえるべきポイント
それでは、鑑賞前におさえると、理解が深まるポイントを解説していきましょう♪
テーマは「希死念慮」
今作が日本でこれまで公開されていなかった理由は、ひとりの若者の死と生を見つめる終末論的な内容であることです。
いかにして死に向かっていくのか、理由を辿っていくように鑑賞するといいでしょう。
よくわからない会話劇も、出来事も、自死へのトリガーになっているのかもしれないと考察しながら鑑賞するとよさそうです。
社会通念の転換期が舞台
宗教への疑いや、環境破壊にたいする思いが作中で描かれています。
自然破壊が進み、社会通念が激変しつつある1970年代のパリが舞台であるとともに、現在と似たフェーズであると感じながら鑑賞するとよいです。
環境的な問題を見つめなおすことや、テクノロジーの発達における生活の激変は、まさに今の時代感じることです。
それに対し疲労を感じる方もおられるのではないでしょうか。
似たようなフェーズにあるからこそ、今、公開に踏み切られたのでしょう。
わかりやすい見どころ
最後に、とてもわかりやすい今作の楽しみ方を。
登場する若者たちはとても美しいです…。それを切り取っただけでも、今作は素晴らしい。
特に、主人公「シャルル」を演じた「アントワーヌ・モニエ」は、どのシーンにおいても息をのむ美しさ。
最後までお読みいただきありがとうございます!
湖のランスロを観る前は、絶対ちゃんと予習します…笑
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