生まれ変わったら女の子になれるかな
映画『ミツバチと私』をシネリーブルで鑑賞しました。
本作は、第73回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞を受賞した作品です。
あらすじはこんな感じだよ↷
夏のバカンスでフランスからスペインにやってきたある家族。8歳のアイトールは自分の性自認が分からず、違和感と居心地の悪さの中で悩み、周囲に心を閉ざしていた。母アネはアイトールを愛しながらも向き合い方に迷っており、子育てを巡って家族と時々対立していた。叔母が営む養蜂場でミツバチの生態を知ったアイトールは、ハチやバスク地方の豊かな自然に触れることで心をほどいていく。ある日、自分の信仰を貫いた聖ルチアのことを知り、アイトールもそのように生きたいという思いが強くなっていくのだが……。
https://ttcg.jp/human_shibuya/movie/1034000.html
本作はトランスジェンダーをテーマにした作品です。
注目ポイントを少しだけお伝えします!
ソフィア・オテロの演技に注目
何といっても注目はソフィア・オテロの演技。
当時8歳にして史上最年少で第73回ベルリン映画祭の最優秀主演俳優賞受賞という快挙を成し遂げました。
自然にあのような複雑な役を演じられるのは凄まじい才能です…。感動しますよ。
また、ベルリン国際映画祭は2020年に男優賞・女優賞の廃止を発表しています。
翌年から性的区別のない主演俳優賞、助演俳優賞が新設され、まさにそれを体現する形での受賞となったという点にも注目ですね。
なぜ主人公が、人魚の格好をしたがったのか、ぜひ考えてみていただきたいです。
アネ・ガバラインの演技にも注目
主人公の大叔母を演じたアネ・ガバラインにも注目です。
達観した人物で、唯一主人公の悩みにそっと寄り添う素晴らしい役を演じています。
『ミツバチと私』で、第47回香港国際映画祭の最優秀女優賞、メキシコの第38回グアダラハラ国際映画祭でもベストパフォーマンス賞を受賞しました。
タイトルにも注目
本作のタイトル『ミツバチと私』。
スペイン映画である点から、『ミツバチのささやき』をどうしても意識してしまいます。
スペイン国民に勇気を与えた傑作『ミツバチのささやき』。
こちらもまた、子役の演技が凄まじい作品です。
また、『ミツバチと私』の原題は『20.000 especies de abejas』で、20,000種のミツバチという意味になります。
これはおそらく、ヒトの遺伝子の数と照らし合わせたタイトルなのでしょう。
ヒトの遺伝子は約20,000~23,000個といわれており、性的マイノリティも含めて、その多様さを物語るミーニングになっているんですね。
『ミツバチのささやき』のように、「自分らしくていいんだ」という勇気を与ようとした作品なのです。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画『ミツバチと私』の見どころを解説しました。
トランスジェンダーを含めて、LGBTQ2+に関心のある人はぜひご覧いただきたい作品です。
感動もするし、とっても勉強にもなるよ。
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