「N号棟」を鑑賞しました。
ミッドサマーのような、考察しがいのある作品だと聞いて鑑賞したものの…、全く怖くないし、考察する気も起きませんでした笑
なぜ怖くないんだろう…?
その理由をお伝えします。
ややネタバレ含みますのでご注意ください。
怖がらせないホラー
「N号棟」は、2022年の日本映画です。
2000年に岐阜県で起きた幽霊団地騒動をモチーフにしたホラー。幽霊が出るとうわさの廃団地を訪れた大学生たちが、さまざまな怪現象に見舞われる。
https://www.youtube.com/watch?v=AIRd1MFyRJM
怖いシーンや演出で観客を驚かせるという作品ではなく、
霊や、超常現象について、その有無を含めて、考察させようというねらいで作った作品だそうですが…。
正直よくわかりませんでした。
考察しようにも、ヒントも手数も少なすぎます。
先日アップした藤本タツキの漫画作品「さよなら絵梨」の台詞にこんなものがありました。
「創作って受け手が抱えている問題に踏み込んで笑わせたり泣かせたりするモンでしょ?作り手も傷つかないとフェアじゃないよね」
さよなら絵梨より引用
このメッセージが浮かんできてしまいました。
ミッドサマーの下位互換
「ミッドサマー」という映画はご覧になられたでしょうか。
「N号棟」はあの映画の下位互換のような作品でした。
ミッドサマーでは、土着の宗教によって、非常識が常識となっている点の恐ろしさを描いています。
ドラッグの使用や、殺人などが常態化しているようなコミュニティの恐怖です。
ミッドサマーの下位互換である理由として…
世界観がしょぼい
ミッドサマーやその元となったウィッカーマンという作品に比べて、世界観や規模がしょぼいです。
島や村レベルの話であったことに比べ、「N号棟」は団地の1棟です。これはしょぼい笑
それに加えて…
日本で宗教ものホラーはウケにくい
日本人はほとんどの人が無宗教に近いので、宗教をテーマにした作品がウケにくいです。
アメリカではキリスト教という強力な宗教があります。そのため、異質な宗教観がくっきり出ます。
日本が舞台だと、カルト宗教や〇ウムを連想するので、ホラーには不向き。変に生々しい。
しかし、それ故に、「もしかしたらここは面白いポイントかも」という点をひとつみつけました。
ホラー映画ではない?
こちらの解説はブログ限定公開とさせていただきます。「N号棟」に一筋、二筋の光を感じたポイントです。きっと楽しめます。
劇中、「ホラー映画の撮影です」と主人公らが言った時に、N号棟の住人達がみな黙り込むシーンが観られました。
もしかすると、あのシーンこそが、本作のメタファーなのかもしれません。
「ホラーだと思わせているけど、ただの謎解きミステリーかもよ」的な。
「別に、お化けじゃないかもよ」的な。
もしそうなら、少し味わいが深まります。
筒井真理子が映える
もう一点、わかりやすい見どころです。
筒井真理子さんが、重要な役で出演しています。「よこがお」でみせた見事な演技そのままに、抜群の存在感を放っています。
これ、この映画では結構重要です。この映画で、あの役はカリスマ的な目立ち方をしなければならないと思います。適役です。
最後までお読みいただきありがとうございます!
改めて、「仄暗い水の底から」「来る」「真事故物件」などのすごさがわかりました…。
今回はおそらく、監督にとって、チャレンジングな作品だったのだと思います。
次回作でも、同じ手法でホラーを撮るのか、注目しましょう!
団地、アパート系ホラーは強いんですがねぇ。
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