『ナイトメア・アリー』二人の激突はまるでコングVS.ゴジラ!

クライム・サスペンス映画

映画『ナイトメア・アリー』をAmazon Prime Videoで鑑賞しました。

『パンズ・ラビリンス』『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督作で、ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラなど豪華俳優陣が出演しています。

時は1939年アメリカ。見世物小屋へ流れ着いた男が、そこから読心術を学び成り上がろうとする物語です。

ダニー
ダニー

ギレルモ・デル・トロ監督だから、また特殊効果がすごいのかな?

bitotabi
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それがね、ギレルモ・デル・トロにしては、特殊効果が少ないんだ。

その分、見せ物小屋のおぞましさや、そこから成り上がろうとする男の野心をリアルに描いているよ。

今回の記事は、映画『ナイトメア・アリー』について解説します。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

さながら『ゴジラ』対『コング』のような

先ほども述べたように、本作は特殊効果よりも、ドラマで見せることに重きを置いた作品です。

見世物小屋が登場する物語でありながら、怪物のような特殊メイクは、あまり登場しません。

ドラマを押し上げるように、俳優陣が見事な演技を魅せます。

主演のブラッドリー・クーパーや、その他助演のルーニー・マーラ、ケイト・ブランシェット、ウィレム・デフォーの演技が素晴らしいんです。

特にドクターを演じたケイト・ブランシェットの演技は凄まじく、妖艶さとエネルギッシュさが共存する魅力的な役を演じています。

主役のブラッドリー・クーパーとの演技のぶつかり合いは本当にお見事。

bitotabi
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ギレルモ・デル・トロ監督も、この二人なら「コング」と「ゴジラ」になれると思っていたとコメントしています。

ダニー
ダニー

そこはやっぱり特撮なんだね笑

リチャード・ジェンキンスの演技も素晴らしい。

『シェイプ・オブ・ウォーター』のよき隣人とは全く違う闇を抱えた、パワフルな権力者を違和感なく演じています。

bitotabi
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それではここから、『ナイトメア・アリー』で分かりにくいシーンや、重要な意味のあるシーンについて解説していきます。

キンブル夫妻の死

本作の終盤で、妻の拳銃により心中するキンブル夫妻。

彼らはスタンからセッション中に「息子の霊はすぐそばにいる」と伝えられます。

また、息子の霊は「いつかきっとまた会えるよ」と言っているとスタンは言うのです。

その言葉や幽霊という存在そのものを信じ込んでしまった夫妻。

「また会える」という言葉を鵜呑みにし、あの世で会うために心中したんですね。

ちなみに、キンブル妻を演じているのはメアリー・スティーンバージェン。『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』でドクと恋に落ちる女性を演じる人です。

だから、何か思い切ったことをやらかすだろうなと思ったら、案の定でした笑



モリーの過去

ルーニー・マーラ演じるモリー。

スタンと見世物小屋から駆け落ちして、その後はスタンの読心術、霊能力のアシスタントをしています。

彼女は終盤に、亡霊役として、スタンから詐欺の協力をお願いされます。

それを成功させれば、スタンはかなり高額のギャラを獲得できるのですが、彼女は絶対にやりたくないと、嫌がるんですね。

彼女は見世物小屋時代、「電気人間」電気を浴びても平気な身体の女性として、人前に立っていました。

しぶしぶスタンのお願いを聞くことにした彼女は、詐欺の直前に、あの時どうやって電気を浴びていたかを、スタンに車内で打ち明けるんですよ。

それは、「ただ限界を越えても耐えていた。感覚が無くなるまで。言われたとおりにやらされていた」というものなんです。

これからやる霊の真似事、詐欺行為も、それと同じなのよってことを言いたかったんでしょうね。

ある程度豊かな生活をできるようになった今でも、私はあなたの言いなりになってやらされるばかりだと…。

リリスのラスト

ケイト・ブランシェット演じるリリスは、最後にスタンを裏切ります。

どうして最後の最後に裏切ったのか、若干わかりにくいです。

金を得るため、という理由だけでは、弱い気がしますよね。

あれは、スタンが自分を軽んじていたことによる怒りも要因の一つです。

ですが、一番の理由としては、彼女自身がエズラ・グリンドルの被害者の一人だったのではないでしょうか。

彼女の胸の傷と、エズラ・グリンドルの「たくさんの女性を傷つけてきた」という発言。彼女もエズラに傷つけられた女性であると繋がってきますよね。

その復讐として、スタンを利用したのでしょう。

詐欺師として、スタンよりもリリスの方が何枚も上手だったというわけですね。

 



時計は重要なアイテム

本作に出てくるスタンの腕時計。

あれは、ギレルモ・デル・トロ監督にとって重要なアイテムだそうです。

ギレルモ・デル・トロ監督は、父と子の関係を映画の中で描くことが多いです。

「シェイプ・オブ・ウォーター」を撮影中に父が亡くなりました。それで僕は、父の時計を形見としてとっておきました。だから、時計のくだりは原作にはないもので、僕自身のものです。私は父のことが大好きで、良い関係を築いていました。私の映画のなかには“父の影”が毎回出てきます。私にとって非常に大切なものだからです。

https://eiga.com/news/20220326/11/

こういった視座をもって、再度ギレルモ・デル・トロ監督の作品を観てみたいですよね!

 

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『ナイトメア・アリー』の解説をお届けしました。

bitotabi
bitotabi

特殊効果は出てきませんが、ぞくぞくするようなドラマが観られますよ!

ダニー
ダニー

Amazon Prime Videoで配信中!

 

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