高橋洋×イ・ソヨン×白石晃士
映画「オクス駅お化け」を鑑賞しました。
本作は「リング」の高橋洋さんと、
「アパートメント」のイ・ソヨンさん、
そして「貞子vs伽椰子」「コワすぎ！」の白石晃士さんらが、
都市伝説を題材にした韓国のweb漫画を基に共同脚本を務めた作品です！
すごくワクワクしちゃうラインナップだよね！
最近白石晃士監督作品にハマっている私としては見逃せない作品です！
その上、予告動画にて、井戸の映像が解禁されるなど、「リング」に震えた世代としてはたまらない仕掛けが満載なのです。
「その数字を口にしては言ってはいけない」をキャッチコピーに、どんな内容なのか観てみないことには絶妙にわからない仕様になっているので、これはもう劇場鑑賞待ったなし。
おそらく、白石晃士監督が噛んでいるのであれば、こちらの想像の斜め上をいくストーリーであることは間違いないはず…。
今回の記事では、あらすじをざっくりと解説しつつ、ネタバレなしで本作の見どころと感想をお伝えしていきます！
作品概要
2022年製作／80分／PG12／韓国
「整形水」を輩出した、韓国の人気ウェブトゥーン（web漫画）を原作にした作品です。
「整形水」もめちゃくちゃよくできた作品なので、非常に期待値が上がります。
監督のチョン・ヨンギさんは、これまでコメディ作品を手掛けることが多かったので、ホラーは一体どういった味わいになるのか、楽しみなところです。
タイトルにもなっている「オクス駅」は、ソウルのど真ん中、漢江の近くに本当にある駅名なんですよ。
また、脚本の高橋洋さんは、本作が日本で戦後まもなく起こった、あるおぞましい事件を基ネタにしていると語っています。
『オクス駅お化け』の脚本を書いたのは今から5年前。パク・クネ政権末期の頃です。オクス駅はソウルのど真ん中、漢江の近くに本当にある駅で、実際の駅名を堂々と出してホラー映画を作るなんて…と日韓の感覚の違いに驚いたというか、羨ましく思いました。地下深くにある廃駅にも案内されました。映画にも地下鉄の廃駅が出てきますが、あれも本当にあるんです。僕は列車恐怖症で、書いている間、怖くて大変でしたが、そういう苦労が映画から伝わってくれると嬉しいです。いかにも韓国映画らしいエグい展開が待っていますが、実は元ネタは日本で戦後まもなく起こった、あるおぞましい事件です。
「オクス駅お化け」公式サイトより引用
STORY
本作は、ウェブニュースの記者が、人気記事を書くために人身事故の記事を書き始めるところから始まります。
駆け出しのウェブニュース記者のナヨンは、ボーイフレンドのウウォンを助手として、
「オクス駅お化け」公式サイトより引用
アクセス数を稼ぐため、地下鉄オクス駅での人身事故の記事を書くことに。
取材を進めていくと被害者以外に「線路に子供がいた」という奇妙な目撃談がでてくる。
ある目撃者は、取り憑かれたように謎の数字を連呼するのだった。
事件の真相を追ううちに、二人の周囲で次々とおぞましい怪死が起こり始める…。
ジャパホラーらしいっちゃあ、らしいですね。
このストーリーと、数字や井戸がどのように絡んでいくのか…。
気になっちゃうね！
感想と見どころ
高橋洋×イ・ソヨン×白石晃士の共同脚本に注目の集まる本作ですが、高橋洋さんの色が一番強かったように思います。
「リング」や「仄暗い水の底から」に似た雰囲気があります。
白石晃士さんっぽさは、都市伝説を扱う点や、主人公がそこまで暗くならずに真相を追っていくあたりに感じますね。
ホラーとしての怖さは、ボチボチといったところ。
ジャンプスケア的な怖がらせ方が強いですね。
呪い的な面白さ、真相を追っていく面白さが強めです。
個人的には、死体処理を生業にしている男性の不気味さが、一番好みでした。
いいキャラクターです。
あと、井戸がただのフックではなく、ストーリーにおいてかなり重要である点も面白いポイントでした！
タイトルが「オクス駅お化け」というのが少しチープ感あって、もったいない気がします。
かなり筋の通ったドラマ性のあるいいストーリーなので。
最後に、高橋洋さんがおっしゃっている、基ネタとなった事件について少しだけ解説していきます。
基ネタの事件とは…？
本作は、1948年に起きた嬰児（赤ん坊）の大量殺人事件『寿産院事件』を基ネタにしています。
戦後間もない新宿で実際にあった事件です。
産院というよりは、託児所のようなところで、産婆資格を持った女性が夫婦で経営しており、子どもを預かり、お金だけもらってあとはもうほとんど放置していたのだとか…。
100名近い赤ちゃんが亡くなってしまって、陰惨極まりない事件だったそうです。
この事実をインプットしておくと、「仄暗い水の底から」的な、ややドラマチックなホラーとしての見え方が一層強くなることかと思います！
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます！
映画「オクス駅お化け」の感想や見どころをお伝えしました。
実際の事件を知ると、コワさが増すね…。
少々胸が苦しくなる部分もありますが、高橋洋×イ・ソヨン×白石晃士は流石といったところ。
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