映画「レザボア・ドッグス」を鑑賞しました。
クエンティン・タランティーノが若い頃に監督・脚本・出演を務めた作品です。
映画雑誌「Empire」が発表したインディペンデント映画ベスト50において『ターミネーター』、『ユージュアル・サスペクツ』といった作品を抑えて1位にランクインしたという名作。
今回の記事では「レザボア・ドッグス」をより深く味わうために見どころを解説します。
この映画を観たきっかけ
私がこの映画を観たきっかけは、アニメ「チェンソーマン」のOPに使用されていたことです。
先述の通り、90年代を代表する名作なのですが、恥ずかしながらこれまで観たことがありませんでした…。
結論、観てよかったです。かなり好きな作品でした。
ライク・ア・ヴァージンの解釈
巨根の歌ではないとマドンナに怒られた
現金に身体を張れ
スタンリー・キューブリックの作品
競馬場の売上を盗む話
結末に向かって進むのではなく、回想に戻ったり現在に行ったりを繰り返す画期的な作品。
低予算故に名作へ化けた
「レザボア・ドッグス」は低予算で製作される予定でした。
当時のタランティーノは29歳。
自身や俳優を売り込むために脚本を書きました。
3万ドルで作ろうとしていたのですが、プロデューサーのローレンス・ベンダーの頑張りや、ハーヴェイ・カイテルが出演を希望したことでお金が集まりました。
結果的に160万ドルの出資を得られることになったのです。
しかし、160万ドルでも映画の製作費としてはかなり低予算。
(同時期に公開された「ターミネーター2」は9400万ドル)
だからこそ生まれたドラマがあったのです…!
ダークスーツ
OPからとにかくカッコいい「レザボア・ドッグス」
劇中で俳優たちが身にまとうダークスーツ。
他の作品にも多大な影響を与えた、ダークスーツに細身のネクタイで揃えたスタイルも、低予算で作られたからこそなのです。
衣装を揃えるために、喪服ならみんな持っているだろうという理由で、ダークスーツが採用されました。
でも実は、よく見ると、ティム・ロス演じるオレンジが履いてるのはブラックジーンズです。
倉庫
物語の舞台の中心となっている倉庫。
何とも殺風景で、世界観に非常にマッチしています。
あそこ、実は葬儀屋なのです。
ブラウンが座ってるのは霊柩車だし、袋で巻かれてたくさん立てられてるのは棺桶です。
耳を切るカットはない?!
警官の耳を切るシーンがあることで有名な「レザボア・ドッグス」ですが、実は肝心のシーン自体は映っていません。
あえて見せないないことで、見たように錯覚する手法だそうです。
スカーフェイスもセブンも同じ手法を用いています。
これも、おそらくは、特撮のコストを浮かす狙いもあるのではないかと思います。
ナイスガイ・エディを撃ったのは誰?
クリス・ペン演じるエディを撃ったのは誰なのかが、公開当時話題になったそうです。
三竦み(メキシカン・スタンドオフ)で銃を構えるシーンで、エディも倒れるのですが、写真で観て分かるように、手前のエディに銃口は向けられていませんよね。
最終的に誰かしらに撃たれる流れだったようですが、火薬のミスによって思わぬタイミングで炸裂したのです。
タランティーノはこれをよしとして撮りなおさずに公開しました。もちろん、予算的な問題もあったでしょう。
結果的に、これが大きな話題となり、映画のヒットに拍車をかけることに。
これも、低予算故のドラマですね。
風船に注目
「レザボア・ドッグス」は、誰が潜入捜査官なのかを、紐解いていくストーリーです。
画面の切り替わりで道路が映るシーンの、風船の色にご注目。
少しだけ早く、真相に迫るヒントが隠されていますよ…!
接着剤の話
作中に出てくる「接着剤の話」は、おそらくこちらが元ネタです👇👇
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
クエンティン・タランティーノ監督のデビュー作「レザボア・ドッグス」を楽しむための情報をお届けしました!
非常にカッコよく、遊び心満載の映画です。ダークスーツでビシッとキメたくなりました。
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