『ロッキー2』が描くアメリカの希望

映画

「Yo, Adrian! I did it!!」

『ロッキー2』はご覧になったことがありますか?

大ヒットした『ロッキー』の続編、爽快な結末が人気の作品です。

しかし、ただ分かりやすい展開でファンの期待に応えただけではなく、そこはロッキーシリーズなので、しっかりと深いメッセージが込められています。

初代『ロッキー』に込められたメッセージはとてつもなく壮大でしたが、それ以降のシリーズは世相を反映した具体的なものになっているんですよ。

ダニー
ダニー

もし『ロッキー』の本当のメッセージについて知らない人は、まずはこちらを読んでみてね。

bitotabi
bitotabi

今回の記事では、結末が爽快な『ロッキー2』に関する情報を掘り下げていきたいと思います。

王者への道

『ロッキー2』の一番の要点はやはり最後にロッキーが勝利するところでしょう。

『ロッキー』で勝たなかったことに不満を持った観客の期待に応える形で、ロッキーはアポロ・クリードを倒し、ついに世界チャンピオンの座を手に入れます。

この勝利は、1970年代後半のアメリカ社会における希望と再生の象徴とも言えます。

1970年代のアメリカは、ベトナム戦争(1955-1975)の影響で国民の士気が低下し、経済的にも困難な時期でした。

1974年にはウォーターゲート事件が発覚し、リチャード・ニクソン大統領が辞任するという政治的な混乱もありました。

このような背景の中で、ロッキーの勝利は国民にとって希望の光となり、困難な状況を乗り越える力を象徴しました。

具体的なシーンとして、ロッキーがアポロとの再戦に向けてトレーニングを重ねる姿が印象的です。

特に、フィラデルフィアの階段を駆け上がるシーンは、彼の決意と努力を象徴しています。

このシーンは、アメリカの「夢を追い求める精神」を体現しており、多くの人々に勇気を与えました。

 



愛の誓い

人生の一大イベントである結婚もこの作品で見逃せないポイントです。

動物園でのプロポーズシーンや、身内だけでひっそりと行われた結婚式は、ロッキーとエイドリアンの純粋な愛情を象徴しています。

エイドリアンとの結婚は、ロッキーにとって新たな人生のスタートであり、彼の成長と変化を示しています。

この結婚は、1970年代のアメリカにおける家族の価値観や結婚の重要性を反映しているとも言えます。

動物園でのプロポーズシーンでは、ロッキーがエイドリアンに「結婚してくれ」と言う場面が特に感動的です。

このシーンは、ロッキーの不器用さと純粋さを強調しており、観客に強い印象を与えました。

また、結婚式のシーンでは、ロッキーとエイドリアンが互いに誓いの言葉を交わす姿が描かれ、二人の絆の強さが感じられます。

不器用な挑戦者

アポロとの対戦に疲弊しきったロッキーは、様々な仕事に挑戦するも、何事も上手くできないことを実感します。

彼にはボクシングしかないのかもしれない。そんな風に感じられます。

この部分は、1970年代のアメリカにおける労働市場の変動や職業の不安定さを反映しているんです。

ロッキーがボクシング以外の仕事で成功できない様子は、多くのアメリカ人が直面していた現実と重なります。

1970年代のアメリカでは、オイルショック(1973年)による経済不況があり、多くの人々が職を失いました。

ロッキーが広告の撮影に挑戦する場面や、肉屋で働くシーンは、当時のアメリカ人が直面していた職業の不安定さや経済的な困難を象徴しています。

 



ハートに火を付けたのは

ロッキーは妊娠しても働くエイドリアンや、自分の誇りのためにボクサーとして再起します。

エイドリアンの支えと愛情が、ロッキーの再起を後押しします。

この部分は、家族の支えや愛情が個人の成功にどれほど重要かを示しています。

また、1970年代のアメリカにおける女性の役割や家庭内での地位の変化も反映されています。エイドリアンの強さと献身は、当時の女性たちの姿を象徴しています。

具体的な事例として、1970年代には女性の権利向上が大きく進展しました。

1972年には教育における性差別を禁止する法律「タイトルIX(ナイン)」が成立し、1973年にはロー対ウェイド判決により妊娠中絶の権利が認められました。

また、1970年の「女性の平等のためのストライキ」では、数万人の女性がニューヨーク市でデモを行い、平等な雇用機会や教育の機会を求めました。

具体的なシーンとして、エイドリアンが病院でロッキーに「勝って」と言う場面があります。

この言葉がロッキーの心に火をつけ、彼は再びボクシングに情熱を燃やしはじめるんです。

また、エイドリアンが妊娠中にもかかわらず働き続ける姿は、当時のアメリカにおける女性の強さと献身を象徴しています。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

『ロッキー2』は、単なるスポーツ映画ではなく、1970年代のアメリカ社会を背景にした人間ドラマです。

ロッキーの勝利やエイドリアンとの結婚、不器用なロッキーの姿、そして家族の支えと愛情が描かれています。

bitotabi
bitotabi

これらの要素を通じて、映画は観客に希望と勇気を与え、困難な時代を乗り越える力を示しています。

ダニー
ダニー

『ロッキー2』を観れば、当時のアメリカ社会を感じることができそうだね。

 

当ブログは、毎日更新しています。
ブックマークして、またご覧いただけると嬉しいです。励みになります。
SNSにフォローしていただければ、更新がすぐわかりますので、ぜひフォロー・拡散よろしくお願いします。

X(旧Twitter)はこちら
https://twitter.com/bit0tabi
Instagramはこちら
https://www.instagram.com/bit0tabi/
Facebookはこちら
https://www.facebook.com/bit0tabi/
noteはこちら
https://note.com/bit0tabi

 



コメント

タイトルとURLをコピーしました