映画「SHE SAID」を鑑賞しました。
日本とは違い、実名でスキャンダルを映画にした、ゾクゾク感満載の作品。
セクハラおじさん”ハーヴェイ・ワインスタイン”を追放した事件だね。
その通り!
この映画、なんと関係者全員、実名で公開されているんだ。
今回の記事では、「SHE SAID」の見どころをたっぷりとご紹介させていただきます!
STORY
2017年、ニューヨーク・タイムズ紙が報じた1つの記事が世界中で社会現象を巻き起こした。『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『恋におちたシェイクスピア』『ロード・オブ・ザ・リング』『英国王のスピーチ』など数々の名作を手掛けた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ・性的暴行事件を告発したその記事は、映画業界のみならず国を超えて性犯罪の被害の声を促し、#MeToo運動を爆発させた。
公式ページより引用
取材を進める中で、ワインスタインは過去に何度も記事をもみ消してきたことが判明する。さらに、被害にあった女性たちは示談に応じており、証言すれば訴えられるため、声をあげられないままでいた。問題の本質は業界の隠蔽構造だと知った記者たちは、調査を妨害されながらも信念を曲げず、証言を決意した勇気ある女性たちと共に突き進む。そして、遂に数十年にわたる沈黙が破られ、真実が明らかになっていくー。
実際の事件を実名公開
今作は、STORYにもあるように、#MeToo運動を世界に広げたきっかけとなる事件を基に制作されています。
日本人にとってすごいなあと思うのが、全部実名で映画にしていることです。
記者たちはもちろんのこと、悪事に関わった人物や被害者たちも実名なのです。
日本では考えられませんね…。超えるべきハードルが多すぎる。
ワインスタインは1990年代から社内の女性スタッフや自社作品に出演する女優、若い女優志願者などに暴行と虐待を繰り返していた。しかしワインスタインが、事件を口外すれば映画界にいられなくするなどと被害者を脅迫したほか、一部の被害者に対しては口止め料を払って守秘義務を含む示談契約を結んでいたため、長年にわたって発覚しなかった。
Wikipediaより引用
記事ではミラマックスの作品に出演したアシュレイ・ジャッド、さらに続報ではグウィネス・パルトロウといった著名な女優が被害を告発したほか、ワインスタインの元アシスタントらも実名で被害の様子を詳細に語っていたため大きな衝撃を与えた。また、やや遅れて『ニューヨーカー』誌にもワインスタインの性暴力の実態を追う長文の記事が掲載され、ここでは彼が元諜報員らのチームを雇用して被害者の弱みを握るため身辺調査をさせたり、ジャーナリストの取材を妨害・攪乱させたりしていたことも明らかにされた。
以後、これらの記事がひとつの大きなきっかけとなって、アメリカのエンターテイメント業界で「自分も同様の被害を受けた」とする告発が現れるようになり、著名なTV番組司会者や俳優が解雇されるケースが相次ぐことになる。
ワインスタイン・カンパニーは、報道による新規ビジネスの停止など影響がきわめて大きく、翌2018年3月に破産申請した。
ワインスタインは、記事が出た同月に同社から解雇。翌年5月には過去の強制暴行や強姦、性的犯罪行為、性的虐待などの容疑でニューヨーク市警から逮捕された。2020年6月にニューヨークの裁判所は禁固23年の刑を言い渡し、ワインスタインはかつて映画の仕事を始めたニューヨーク州バッファローの刑務所に収監される。2022年6月8日、イギリス検察当局が1996年8月にロンドンで女性に対し2件の暴行を行った容疑でワインスタインを起訴さらに同年、ロサンゼルスでも2004年〜2013年にかけて行った強姦など11件の罪で起訴され、いまも裁判は続いている。
これらすべてが、実名ですよ。
すごくないですか???
みんな、勇気を出したね!
アシュレイ・ジャッド
また、アシュレイ・ジャッドに関しては、本人が出演しています。
なかなかに勇気の必要なことですよね。
そのあたりの強く熱い思いもくみ取りながら、彼女の演技をご覧いただければと思います。
製作はブラッド・ピット
今作では、製作総指揮をあのブラッド・ピットが務めています。
ブラッド・ピットは、「恋に落ちたシェイクスピア」(1998)の公開時に、ハーヴェイ・ワインスタインに立ち向かっています。
当時恋人だった、グウィネス・パルトローが被害にあったからです。
他にも製作には、当時裏の関係あった様々な人が関わっていますので、非常に面白くなっています。
主演に共感できる見事な脚本
今作では、キャリー・マリガンとゾーイ・カザン演じる、2人の女性ジャーナリストが主な主人公です。
冒頭に、事件とは全く関係のない、彼女らの私生活を10分ほど使っています。
一人は子育て真っ最中、一人は初めての出産。
それぞれ家庭に支えられながらも、産後鬱や子育てに悩んでいる描写が観られます。
これらがあるからこそ、彼女らの奮闘を応援したくなるし、仕事ぶりに共感できるし、身近に感じることができます。
鑑賞の際は、ぜひ遅刻せずに、このあたりにもご注目いただきたいです!
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
セクハラ、ダメ、ゼッタイ!!
「SHE SAID」の見どころを解説しました!
邦画では味わえない、攻めた作品です。
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