犯人は、幽霊か、オオカミ男か、それとも…。
映画『スライス』を鑑賞しました。
こちらは、現在開催している、配給会社A24の特集上映にて鑑賞できる作品です。
A24と言えば、『ミッドサマー』や『エブエブ』『聖なる鹿殺し』『ザ・ホエール』など、ホラーもドラマも攻めた作品が多いんです。
私はこの特集上映にて、『エターナル・ドーター』『ゴッズ・クリーチャーズ』『ザ・ヒューマンズ』の3本を観てきましたが、本作はその3部作とはかなり毛色の違う作品でした。
なんと、奇想天外なホラーコメディなんです。
監督はオースティン・ヴェセリー。長編デビュー作です。
出演者は、チャンス・ザ・ラッパー。オースティン・ヴェセリー監督がMVを手掛けていることがきっかけでしょうね。
他にも『アトランタ』に出演したザジー・ビーツ、更には『ストレンジャー・シングス』のジョー・キーリーも登場するなど旬のキャストが集結しています。
あらすじはこんな感じだよ↷
不気味な田舎町キングフィッシャーで、ピザの配達員たちが勤務中に殺されるという事件が発生。町中が不可解な謎に迫ろうと動き出す。果たして犯人は幽霊?ドラッグディーラー?それとも果たして─?
https://kyoto.uplink.co.jp/movie/2023/14335
ここから先、ネタバレを含んだ感想となりますので、ご注意ください!
本作、あらすじがかなり荒い笑
まず、そもそもの設定として、幽霊の存在が当然あるものとされているんです。
4万の幽霊が住む街、その名も「ゴーストタウン」という何とも洒落の効いた地区で殺人事件が起きるところから物語が始まります。
この幽霊たちがまた、市の政策で半ば強制的に隔離されたという設定なんです。
面白いんですが、このあたりはアメリカの差別問題や、アパルトヘイトのような社会的な風刺をきかせているような感じもしますね。
そのあたりの仕掛けは、古き良きB級ホラーやゾンビものによく観られました。
そうなんです。この作品からは、ルチオ・フルチやロメロ、ダリオ・アルジェントのような雰囲気が強く感じられます。
音楽の使い方も、ゴシックホラーのそれを再現していますし、車や建物も、古いものを使用していました。
オチも、ルチオ・フルチの『地獄の門』や『デモンズ』にそっくりです。
こういった、昔のホラーが好きな人にはたまらないと思います。
愛を感じますよ。
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画『スライス』の感想をお伝えしました。
人を選びますが、私は大好きなジャンルの作品でした!
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