『SMILE』笑顔の連鎖が意味する事とは

ホラー映画

笑顔の連鎖が恐いことだってある

映画『Smile スマイル』は、2022年にアメリカで公開されたホラー映画で、日本では劇場公開されませんでしたが、2023年4月からiTunesやU-NEXTで配信されています。

bitotabi
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今回の記事では、映画『SMILE』の見どころ、監督のメッセージについて詳しく解説していきます。

ダニー
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まずは概要から!

作品概要

『SMILE』は興行収入で大成功を収め、世界中で約2億ドルを記録し、その成功が続編の制作につながりました。

あらすじ:精神科医のローズ・コッターが患者の奇妙な自殺を目撃するところから物語は始まります。この出来事をきっかけに、ローズは自分自身も不気味な笑顔を浮かべる人々に追い詰められるようになります。彼女は次第に現実と幻覚の区別がつかなくなり、恐怖に苛まれながらも真相を突き止めようとするのでした。

監督のパーカー・フィンにとっては長編映画のデビュー作であり、彼は短編映画『Laura Hasn’t Slept』を基にして『Smile スマイル』を制作しました。この短編映画は、悪夢に悩まされる女性がセラピストに助けを求めるという内容で、長編映画のテーマや雰囲気の基礎となりました。

制作費1700万ドルについて

この作品について、「低予算」と言及される方が多いですが、1700万ドルって、約25億5000万円なんですよ。

『Smile スマイル』の制作費はハリウッドの大作映画と比べると控えめな予算ですが、特に低予算というわけではありません。それでも、この予算で非常に効果的なホラー映画を作り上げ、興行収入で大成功を収めた点が注目に値します。

他にも1500万ドルから2000万ドルの予算で制作された映画には、『ゴジラ-1.0』や『ウィズアウト・リモース』などがあります。これらの映画も比較的低予算ながらも大きな成功を収めた例です。

日本の映画制作費は一般的に数億円から10億円程度が多く、25億円を超える制作費は大作映画や特別なプロジェクトに限られます。例えば、アニメ映画『君の名は。』の制作費は約10億円とされていますし、実写映画『シン・ゴジラ』の制作費も約15億円程度です。

『ゴジラ-1.0』なんてキャストもCGも日本映画としてはかなり予算かけてる映画なんで、ハリウッドだと低予算扱い…。やや悔しいものがありますね。

 



パーカー・フィン監督について

パーカー・フィン監督は、幼少期からホラーをよく観ていたらしいです。

そのため、心理的な恐怖や人間の内面を描くことに関心が高い様子が伺えます。

『SMILE』に関していえば、『リング』とか『CURE』、『回路』に似た世界観なんですよね。恐怖とか怪異が伝播していく様子が。

また、笑顔のほうが恐いという点は、『女優霊』を感じさせます。

パーカー・フィン監督は1987年3月18日生まれで、現在37歳。

黒沢清監督や中田秀夫監督の作品に影響を受けた可能性が高いんじゃないかと。

彼らは日本のホラー映画界で大きな影響力を持つ監督であり、パーカー・フィンが彼らの作品からインスピレーションを受けたとしても不思議ではありません。

予算に関しては悔しいですが、日本ホラーが世界的に好かれているというのは誇らしいですよね。

(ちなみに『リング』の制作費は当時の価値で約115万ドル=約1億5000万円になります)

 



この映画で伝えたかった事

最後に私なりにこの映画で監督が伝えたかったことを考察してみようと思います。

ずばり、タイトル通り、SMILEつまり「笑顔の効果とそれがもたらすものとは何であるか」そこなんじゃないかなと。

暗い顔ばっかりしていると、幸せが逃げるから、辛い時でも顔だけは笑っていよう。

そういう風習、日本では特に根強いですよね。

でも、愛想笑いとか、作り笑いばかり続けているとどうなってしまうんでしょうか。

あるいは、そういう笑顔ばかり見せられ続けると、精神はどうなってしまうのか。

同調圧力でもって、興味のないこと、何だったら胸糞悪いことに対しても笑顔でいること。

これを強いられやすい世の中ではありますよね。

特にテレビなんか観てると、「これ、何が面白いだ?」「なんでこいつら笑ってんだ?」って感じる時、私はあります。

そんな状況にばかり身を置いていると、いつか心も身体もおかしくなっちゃうぞ。

そう世の中の同調圧力や長い物には巻かれろという風潮に一石を投じたんじゃないのかな~。

なんて思ったり。

なんであれ、『女優霊』を観てからというもの、お化けは笑っている方が怖いと、私は感じていますので、この映画は大変面白く鑑賞できました。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『SMILE』について解説しました。

ダニー
ダニー

実はそんなに低予算じゃなかったんだね…。

bitotabi
bitotabi

『リング』『回路』『CURE』『女優霊』など、日本ホラーの風味を感じる作品です!

 

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