『SMILE 2』ラストで納得 なるほどその為の続編か

ホラー映画

笑顔にするための努力が あだになる

映画『SMILE 2』を鑑賞しました。

2022年にヒットした『SMILE』の続編。監督は前作に引き続きパーカー・フィンで、今注目される俳優の一人ナオミ・スコットが主演しています。

ダニー
ダニー

前作がヒットしただけに、ハードルが上がっちゃうよね。

bitotabi
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そうだね。でも安心してほしい。『SMILE 2』もかなり面白いから。今回の記事では、見どころと合わせて、ラストに関する考察や作品がより深まる豆知識をお伝えしていきます!

あらすじ(ネタバレ)

bitotabi
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ここに出てくる「スマイルエンティティ」というのは、前作のラストで登場した化け物のことです。前作では精神疾患なのか実体があるものなのかぼんやりしていましたが、『SMILE 2』では、あの存在があるものとして扱われます。

ローズ・コッターの死から6日後、呪われた警察官ジョエルは、殺人犯を別の殺人犯の前で殺すことでスマイルエンティティを他人に移そうとします。しかし、銃撃戦の中で誤って2人目の殺人犯を殺してしまいます。この出来事を目撃したドラッグディーラーのルイス・フレゴリが呪いを引き継ぎます。呪いから解放されたジョエルは逃げようとしますが、トラックに轢かれて死亡します。

そこから一転、物語は本作の主人公歌手のスカイ・ライリーへと切り替わります。

薬物乱用と、1年前に俳優のボーイフレンド、ポール・ハドソンを亡くした交通事故からの復帰ツアーの準備をしている最中であり、PRのためドリュー・バリモア・ショーに出演します。スカイは、ライブに向けたトレーニング中に背中を痛めた後、アシスタントのジョシュアと母親でマネージャーのエリザベスの監視下にあるにもかかわらず、元同級生のルイスから背中の鎮痛剤を買うためにこっそり外出。部屋に入ってしばらくするとルイスは錯乱し、叫びながらパニックに陥り、痙攣を起こして倒れます。すると彼は笑顔で立ち上がり、バーベルプレートで自分の顔を砕いて死亡。薬物が散乱する部屋で発見されることを恐れたスカイは、誰にも知らせずにその場を逃げ出します。(ルイスは序盤で登場した麻薬売買の組織の一味で、ジョエルから呪いを受け継いでしまってたんです)

その一件以来スカイは幻覚を見始め、人々が彼女に笑いかけるのを目撃し、精神状態が急速に悪化します。支えが必要な彼女は、疎遠になっていた友人のジェマと和解。スカイは、ルイスのアパートにいたことを知っていると主張し、彼女が危険にさらされていると警告する匿名のメッセージにも頭を悩まされます。そんな中、プロデューサーのダリウスが主催する資金集めイベントでスピーチにて、スカイはテレプロンプターが止まる幻覚を見て、成功が彼女の人生を改善しなかったことについて大勢の人の前で暴露してしまいました。観客の中から笑顔のポールが近づいてくるのを見てパニックに陥り、誤って高齢のゲストを負傷させてしまいます。

スカイは、彼女に例のメッセージを送っていたモリスとバーで会います。彼の兄は序盤で死亡した一味の一人で、兄を殺したエンティティを追跡しているんです。呪いは被害者の死を目撃した者に移ると説明します。エンティティは寄生的なもので、宿主がいなければ死ぬ可能性があると仮定し、スカイの心臓を一時停止させてから蘇生させることで呪いを解こうと提案します。しかし、彼女は拒否し、周囲の客に気づかれてしまいバーを立ち去ります。アパートでの長い精神的な崩壊の後、スカイはバックアップダンサーの姿をしたエンティティに追い詰められます。スカイは逃げようとしますが、アパート内で激しく投げ飛ばされ、巨大な腕が喉に押し込まれて気絶します。

フラッシュバックで、過去の自動車事故について、スカイが薬物による口論中に意図的に車をクラッシュさせてポールを死なせたことが明らかになりました。その後、スカイは目を覚まし、母エリザベスとツアーについて口論します。突然、エリザベスは笑顔になり、鏡を割って破片で自殺。スカイは逃げようとしますが、実際は自分がエリザベスを刺したことに気づきます。スカイは逃げ出し、ジェマと再会し、モリスに会うために車を盗みます。スカイはジェマから電話を受け取り、今週ずっと一緒にいたジェマがエンティティであることに気づきます。車の制御を取り戻した後、スカイはモリスと会い、心臓を停止させる際に脳損傷を防ぐためにウォークインフリーザーを使用する計画を立てます。モリスが一時的に離れると、エンティティが車の事故からのスカイの元の姿として現れます。スカイはそれと戦い、心臓を停止させるための注射を自分に打ちます。エンティティは変わらず、彼女が制御できていないことを嘲笑します。それから、エンティティはスカイを謎の装置に閉じ込め、「幸運を祈る」と言います。

するとスカイはハラルド・スクエア・ガーデンでのパフォーマンスのためにステージに立っていることに気づきます。彼女は観客の中にまだ生きているエリザベス、ジョシュア、ダリウスを見て、過去数日間の出来事がすべて幻覚であったことに気づきます。ステージ上で前方に目を移すと、エンティティはスカイの現在の姿として現れ、腹を裂いてその真の姿を明らかにします。スカイは叫び声を上げてトランス状態に陥り、エンティティはスカイの口を裂いて内部に入り込みます。観客には、スカイが窒息して倒れるように見えます。スカイは立ち上がりますがすでに憑依されており、大観衆の前で、マイクで自分の目を刺して死亡します。

 



ラストでめちゃくちゃ納得

本作では、とにかくあのラストを見せたかったんだなと感じました。

前作では一介のお医者さんでしたが、今回はスターであると。

なんでかなって思ってたんですよ。

それがあのラストでめちゃくちゃ納得しました。

感染が爆発的に広がってしまうという展開で不安にさせようというねらいなんですね。

これ、まさしく『リング』シリーズの系譜と同じ。前作の記事でも語りましたが、やっぱり監督は『リング』を大変意識していると思います。

ここで終わってもいいし、もし3が出るならもっと混沌とした内容にできる。そういったところでしょうか。

bitotabi
bitotabi

正直、途中までは『SMILE』の方が面白かったかなって思ってましたが、あのラストでこの映画を観てよかったって気になりました。

スターの苦悩を描く

前作に引き続き精神面や心理的な不安の描写も面白いです。

今回はスターゆえの苦悩みたいなものを描いているんですね。

「セレブはいいよな~」って思うけど、有名人も大変なんだろうなっていう。

象徴的・偶像的な存在であるがゆえに、完璧を求められ、それに応じなければいけないというプレッシャー。

また、有名であるがゆえに、危い世界との繋がりがあると。

だからこそ、精神的にも肉体的にも病んでいるんですよね。そこがまた、この映画を観ていて、どこが現実でどこが虚構なのかが分からないという面白さにリンクします。(まあ結局全部呪いによる幻想だったっぽい感じですけど)

特に主人公スカイは、超人気シンガーで、ライブやサービスでもって、ファンを笑顔にする仕事です。

みんなを笑顔にするというその努力と業績が、最悪のSMILEに繋がってしまう。

やっぱりあのラストはいいよなあと思いますね。

ダニー
ダニー

彼女が精神的に苦しんでいる描写はかなり興味深いものがあるから、また後で詳しく解説するよ!

幅を大きく広げたナオミ・スコット

そんなスカイを演じたのはナオミ・スコット。

注目すべき若手俳優の一人です。

実写版『アラジン』でジャスミンを演じた人なんですよね。

実はインド系のルーツをもっているんです。

ディズニー系の映画から一転、ゴア表現満載のホラーに出演したことで、一気に幅が広がったような感じがしてこれからが楽しみです。

『SMILE 2』はとにかく彼女ばっかりでます。ラストのバトルもナオミ・スコット対ナオミ・スコットですもんね。

いっぱいギャラ払ったから、思いっきり使ってやろう。そんな意思が感じられました笑

あと、スカイのキャラクターが結構いいんですよね。スターなのに共感しやすい不思議なキャラクターです。

バンドTとかロックTも親近感が湧くというか。



このキャストも見逃せない レイ・ニコルソン

そして、見逃せないのがレイ・ニコルソン。

もう、名前と顔で分かりますね。

ジャック・ニコルソンの息子です。

スカイの元カレの俳優で、回想シーンと写真のシーンで出るだけなんですが、この笑顔がもう衝撃的。ジャック・ニコルソンの『シャイニング』の顔芸を、再び息子でもって観られるとは。それだけでもこの映画には価値があります笑

ちなみに彼『ドクター・スリープ』には出てません。

後、ジャック・ニコルソンの子どもにしてはめっちゃ若いです。(ジャック・ニコルソン87歳、息子32歳)

『シャイニング』の時、ジャック・ニコルソンはすでに40を越えていたので、『ドクター・スリープ』当時のレイでは若すぎたのかもしれませんね。もしくはスティーブン・キング関係か笑

ヘンリー・トーマス 初見時は似てると思いましたが、息子と比べると全然ですね

制作費を前作と比較

前作の制作費が低予算だと話題になっていました。個人的には別に低予算じゃないと前回の記事で書きましたが笑

制作費は前作の1700万ドルに対し2800万ドルと大幅にアップ。

これは日本円で約42億円相当。

『ガンツ』の2作合計と近い金額です。

やっぱりCGってお金かかるんですね。あとは、ナオミ・スコットのギャラと、芸能界を表した豪華なロケ地とかセットでしょうか。

あと、その分ゴア表現も結構いいですよ。序盤の車に轢かれるやつと、重りで顔面潰すのと、ラストはめっちゃグロくてキモくてよろしいです。

 



気になったスカイの行動

さて、最後にスカイのとる行動で気になった事を解説していこうと思います。

やっぱり、この監督は、心理面や精神面の不安を強く描きたいんだなと確信しました。

スカイが髪を抜く理由

髪を抜く行為は、心理学的には「抜毛症(ばつもうしょう)」または「トリコチロマニア」と呼ばれる精神障害の一種です。この行動は、主にストレスや不安、緊張などの心理的な苦痛を和らげるための対処メカニズムとして現れることが多いです。

衝動的な行動:髪を抜く行為は衝動的に行われ、本人がその行動を止めたいと思ってもなかなか止められないことが多いです。
ストレスの軽減:髪を抜くことで一時的にストレスや不安を軽減する効果があるため、繰り返し行われることがあります。

儀式的な行動:特定の髪の質や色を選んで抜く、抜いた髪を確認するなど、儀式的な要素が含まれることもあります。
この行動は、強迫症や関連症状の一部として分類されることが多く、強い不安や緊張を感じたときにその不快感を打ち消すために行われることが多いです。

スカイがやたらと水を飲む理由

スカイが水を頻繁に飲む行動も、彼女の精神状態やストレスに関連している可能性があります。過度な水分摂取は、以下のような理由で見られることがあります。

ストレスや不安の対処:水を飲むことで一時的に落ち着きを得ることができるため、ストレスや不安を感じたときにこの行動を取ることがあります。

口渇感:ストレスや不安が原因で口が乾くことがあり、その結果として水を頻繁に飲むことがあります。

儀式的行動:特定の行動を繰り返すことで安心感を得る場合があります。これは強迫症の一部として見られることもあります。

また、水を多く飲む行動は薬物依存と関連している可能性も考えられます。薬物依存は、ストレスや不安を和らげるために薬物を使用することが多く、その結果として他の強迫的な行動や儀式的な行動が現れることがあります。

スカイが水を頻繁に飲む行動や髪を抜く行動は、薬物依存の一環として現れている可能性もあります。薬物使用によって引き起こされる身体的な変化や精神的な影響が、これらの行動に繋がっているかもしれません。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『SMILE 2』について詳しく解説しました。

bitotabi
bitotabi

スターの苦悩と、それを逆手にとったラストの救いようのなさがたまりません。

ダニー
ダニー

『3』とか『0』とかもあるのかな~?

 

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