伝えることは あまりにも難しい
『ショウタイムセブン』を鑑賞しました。
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本記事はネタバレありの解説記事になりますので、未鑑賞の方はご注意ください。
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公式サイトのあらすじはこんな感じだよ。
午後7時。ラジオ番組に1本の電話。直後に発電所で爆破事件が起こる。電話をかけてきた謎の男から交渉人として指名されたのは、ラジオ局に左遷された国民的ニュース番組「ショウタイム7」の元人気キャスター・折本眞之輔。突如訪れた危機を番組への復帰チャンスと捉え、生放送中のスタジオに乗り込み、自らがキャスターとして犯人との生中継を強行する。しかし、そのスタジオにも、既にどこかに爆弾がセットされていたのだった。一歩でも出たら即爆破という中、二転三転しエスカレートする犯人の要求、そして周到に仕掛けられた思いもよらない「罠」の数々。その極限状態がリアルタイムに全国民に拡散されていく––!なぜ彼が指名されたのか?犯人の正体と本当の目的とは?すべてが明らかになるとき、折本が選ぶ予測不能の結末。あなたは《ラスト6分》に驚愕する。https://showtime7.asmik-ace.co.jp/
テレビで真実を語ること
劇中の阿部寛演じる折本のセリフ
「真実をありのままに伝えることは、あまりにも難しい」
この映画の最大のテーマは、これに尽きるなと思いました。
爆弾魔にハラハラ。そういうところではなく。
テレビで真実を報道すること、なぜこれがそこまで難しいのか。
本来ニュース番組は、これも劇中で語られていましたが、「公正かつ公平」であるべきです。そう信じたいし、視聴者を混乱させるようなものであってはいけない。報道されることは起こった出来事をありのままに報道されるべきです。
しかし、今日のテレビ報道はそうはいかない。
多くの大企業スポンサーの提供を受けているからこそ、潤沢な資金をもってテレビ番組を作ることができる。つまり、大企業の不利益になるような報道はできないわけです。
さらに、テレビ局・大企業・そして政党もズブズブの関係。
これではなかなか、公正で公平な情報を伝えるというのは難しい…。
多方面に忖度しながら、自由で豪快なニュースなんて、流せるはずがありませんよ。
タイムリーなテーマ
『ショウタイムセブン』は、なかなかタイムリーなテーマを題材にしているように感じました。
兵庫県知事問題や、フジテレビと中居正広の問題。
テレビは兵庫県知事の斎藤 元彦に対してネガティブな報道がほとんどでしたが、ネットの意見はその逆が多かったです。
そして、結果的に兵庫県民は、多くの人々が彼を選びました。
あの一件の真相がどちらが正しいのかは分かりません。
ですが、テレビの情報対ネットの情報はネットの方が正しいのかもしれない。
テレビの情報って正しいのかな。
という揺らぎになったことは間違いないでしょう。
さらに、フジテレビのあの一件。
テレビ局のダーティな部分が露になってしまいましたよね…。
スポンサーや大手事務所の俳優に対するあってはならないおもてなしの実態が。
『ショウタイムセブン』で、女性アナウンサーを演じたのは生見愛瑠。
次項に続きます。
生見愛瑠の役と演技
『ショウタイムセブン』で報道番組のアナウンサーを演じた生見愛瑠。
かなり、アナウンサーとしての志が低いというか、普通の若いタレントみたいな性質をもつ人物として描かれていました。
セリフはあんまりないんですが、なんかもう話す度に程度の低さが露になってしまう、そんな役柄でした。
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私は観ていて、「もう、それ以上喋らんといて…」って思っちゃいました。
これ、撮影自体は2024年の夏ごろから行われていたんですよね。もちろん、フジテレビのあの一件が公表される前です。
なんか、女性アナウンサーが、アイドルみたいな存在で、ルックスと若さだけで起用されているような。
でも、これって、あの一件があったから今でこそ「なんだかなぁ」と思いますが、もはや当然のようになってますよね。
ちなみに「女子アナ」という言葉は、フジテレビから生まれた言葉なんですよ。
この辺りも、配慮はもちろん、意識していかなければならないんでしょうね。
松崎しげるのあの曲
『ショウタイムセブン』の序盤に、ラジオで松崎しげるの『ワンダフル・モーメント』がかかってましたよね。
これ、最後の折本のセリフの伏線になってるんですよね~。
「最高の瞬間だった!」に。
ちなみに、この曲の歌詞の中には、
「そこから一歩も動くんじゃない」
というものもあります。これもまた、本作の犯人の言動と繋がっているんですよ。
なかなか面白い仕掛けだなと思いませんか。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
『ショウタイムセブン』について解説しました。
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なかなかタイムリーなテーマなので、今観ると楽しみやすいと思います。
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ハラハラドキドキよりも、そっちの学びがあってよかったよね。
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