『TALK TO ME』が面白い!ゾクリと楽しむ3つの観点

ホラー映画

Talk to me… I let you in…

映画『TALK TO ME』を鑑賞しました。

本作はA24の配給作品。

A24のホラー作品は、『ミッドサマー』『X』『ヘレディタリー』『MEN』『ウィッチ』など、一味違うものが多く、今回も期待して観に行きました。

bitotabi
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結果は、大当たり!2023年のホラーで一番怖くて面白かったかもしれません。

監督はダニー・フィリッポウマイケル・フィリッポウ。何と双子の兄弟なんです。

ダニー
ダニー

双子は珍しいね!ウォシャウスキーもびっくり!

bitotabi
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今回の記事では、映画『TALK TO ME』を楽しむための3つのポイントを解説します!

STORY

90秒の憑依チャレンジ――ルールは簡単、“手”を握り、「Talk to Me」と唱えて招き憑れるだけ。しかし、一つだけ注意が必要だ。制限時間の90秒を超えて霊を憑依させ続けては、絶対にいけない。手軽にスリルと高揚感を味わえる行為にハマっていく若者たち。だがその代償はあまりにも大きかった。

母を亡くした高校生のミアは、気晴らしに仲間とSNSで話題の「#90秒憑依チャレンジ」に参加してみる。
ミアたちはそのスリルと強烈な快感にのめり込み、チャレンジを繰り返していくが、仲間の1人にミアの母の霊が憑依し——。

https://gaga.ne.jp/talktome/about.html

あなたなら、やる?やらない?

私が本作を観て一番強く感じたのが、

「自分ならやるかやらないか

という点です。

降霊術、リスクはあるけど気持ちいいらしいんですよ…。

これって、その他の快楽とも似てますよね。

性行為、お酒、タバコ、ギャンブル、そしてドラッグ。

若い頃友だちが酔っ払うすがたを観て笑っちゃった経験、ございませんか?

根底にあるのは、それと一緒なんだと思うんです。

また、ホラー映画自体も、観てはいけないものをこっそり観ている感覚があるからこそ、楽しいんだと思うんですよね。

bitotabi
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監督も、高橋ヨシキさんからのインタビューにて、このように語っています。

ダニー:近所のガキがドラッグをやって床に倒れて痙攣(けいれん)したことがあるんだ。そしたら、そいつの仲間がゲラゲラ笑いながら、それを撮影して「Snapchat (スナップチャット)」にアップし始めたんだよ。
やなものを見たと思ってさ。ホラー映画を作ることになったときに、そういう自分が不愉快で恐ろしく感じた体験を映画に取り込もうとしたんだ。

マイケル:同じ現象でも見え方や人によって感じ方は変わる。僕は子供の頃、泥酔した友達がゲーゲー吐いているのを見て爆笑したことがある。そしたら彼のお母さんがそれを見て泣き始めたんだ。同じことを目にしているのに、反応が全然違うものだと思ったよ。

https://wpb.shueisha.co.jp/news/entertainment/2023/12/22/121745/

物語の中盤では、降霊術を実に楽しそうに行うシーンがモンタージュのように流れます。

ダニー
ダニー

ヒャッハー!って感じだったよね。

あれを恐ろしいと観るか、楽しそうだと観るか。

そのあたりが分かれ目かなと思います笑

でも、ご安心ください。

そのシーンの後、めちゃくちゃやばくなっていきますので…。

 



これぞ、特級呪物

最近、呪物コレクターのYouTubeとかテレビって、盛り上がってますよね。

呪術廻戦」の影響でしょうか。

bitotabi
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私も最近読み始めました。オカルト好きも楽しめる作品ですよね。

「呪術廻戦」では特級呪物(呪物の中でも特に呪いの力が強い物)として、両面宿儺の指や呪胎九相図が出てきます。

『TALK TO ME』では、霊と会話できる超能力者のをエンバーミングしたものを使って、降霊術を行っていました。

こんなもんどこで手に入れるんだよと一見思ってしまいますが、実際、呪術の信仰がいまだに強い国には、露天などでも呪物が売られています

タイでは、呪胎九相図とまではいきませんが、亡くなった胎児の一部(髪の毛など)を用いた人形のようなものまであるそうです。

日本でも昔から、猿の手や鵺の手などが、不運のリスクを背負って大きな富をえるような呪物として扱われてきました。

 



『TALK TO ME』の舞台であるオーストラリアでは、アボリジニという先住民がこういった呪術を用いていました。(現在はアボリジニの人々も都市部で暮らしていることが多いです)

病気の治療は呪術師が行い、すべての死には呪いの原因があるとされ、だれが呪いをかけたかが追及されていました。

『TALK TO ME』の手の模様や文字のようなものは、アボリジニの文化をイメージしたものなのでしょうね。

手は何を象徴する?霊は何を語る?

『TALK TO ME』が面白い点は、考察のしがいがあるところにもあります。

もちろん、何も考えずに観ても充分に恐くて楽しい映画なんですが、視座を広く持って観ると、より深みが増します。

bitotabi
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私から2点、考察をお届けします。

手が象徴するもの

『TALK TO ME』には、が重要なモチーフとして扱われます。

主人公のミアは、母親をなくした影響から、人との触れ合いを過度に求めてしまうキャラクターです。

父親とも上手くいっておらず、孤独。

孤独だから、誰でもいいから相手がほしい。自分にとって良いか悪いかは関係なく。

アルコール、ドラッグ、セックスといった何かに依存してしまうような状況です。

そういった孤独な若者へ向けたメッセージがこもっているんです。

そして降霊術の手を握って語りかけるという行為が、人との繋がりや触れるといった行為にリンクしています。

孤独なのに周りに誰もいなかったら、繋がりたいという一心で、間違いだとわかっていてもすがりついてしまうのではないか…。

手を握って、「Talk to me… I let you in…」と。

 



母の霊は本物か

母親の霊についても、考察しがいがあります。

私はミアが終盤で母の霊に従って行った行為が正しかったのか、それとも悪かったのかはっきり分かりませんでした。

というかそもそも、あの母の霊は本物だったのか…?

本物だったらなぜあのような指示を愛する娘に出したのか…?

このあたりの謎は制作が決まっている続編の『Talk 2 Me』で明らかになったら嬉しいですね!

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『TALK TO ME』を楽しむためのポイントや考察をお届けしました。

bitotabi
bitotabi

呪物というだけでも面白いですが、主人公の背景を踏まえてみるとなお面白いですよ!

ダニー
ダニー

続編『Talk 2 Me』も楽しみだねぇ!

 

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