映画『浮き雲』をAmazon Prime Videoで鑑賞しました。
本作はフィンランドの巨匠アキ・カウリスマキによる1996年の作品です。
最新作『枯れ葉』を観てからというもの、アキ・カウリスマキの世界にハマってしまいました。
アキ・カウリスマキはこんな監督だよ↓
社会の底辺に属する労働者や失業者を主人公に据え、踏みにじられる人間性とその回復を描くことが多い。恋愛・犯罪・死・旅・音楽といった古き良き映画の娯楽要素を受け継ぎつつ、大仰な演技や劇的なセリフ回しを排して等身大に演出するのが持ち味。飄々としながらも血の通った人間賛歌を天性のユーモアで成立させている。ロケーション撮影を多用して描かれる、フィンランドの庶民的な風俗・風景も見どころ。
Wikipediaより引用
結構大変な目に合っているのに、ユーモラスな世界で包み込むことによって、笑いに昇華しているんですよね。
また、アキ・カウリスマキ作品の多くは、男女が出会い、発展していくパターンになっています。
『浮き雲』は、敗者三部作と呼ばれる作品です。
アキ・カウリスマキの作品の代表作といえるでしょう。
ボーイ・ミーツ・ガールではなく、夫婦が主人公なので、定番のプロットとは若干違うものの、皮肉を散りばめたタッチや、独特のユーモアはいかにもアキ・カウリスマキといった感じ。
個人的に好きなポイントは、犬が出てくるところです。
『枯れ葉』でもそうだったんですが、アキ・カウリスマキ監督は犬をとても愛しく映し出します。
本作をアキ・カウリスマキ監督の作品で一番好きだと言う人や、他は観たことがなくとも『浮き雲』は観たことがあるという人は、かなり多いのではないでしょうか。
それもそのはずで、本作は鑑賞後の心地よさが抜群です。
「この二人、この先一体どうなるんだ…?」
という不安が一切ない。非常に爽やかな後味なんですね。
敗者三部作は、「敗者」と聞いてネガティブなイメージを持ってしまうんですが、『浮き雲』も『過去のない男』もハッピーな終わり方をします。(『街のあかり』は違いますが)
むしろ、どん底から這い上がろうとする人間たちを明るく描く魅力に溢れている、そんな作品です。
出演者にはカティ・オウティネンやカリ・バーナネンら、カウリスマキ作品の常連が顔を揃えています。
また、本作の撮影前にこの世を去ったマッティ・ペロンパーも、写真で出演している点も感動的です。(夫婦の亡くなった幼子の写真が、マッティ・ペロンパーの子ども時代です)
映画館のシーンなんかも、いいですね~。
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画『浮き雲』について解説しました。
アキ・カウリスマキ監督の代表作ともいえる、傑作です!
Amazon Prime Videoで観られるよ♬
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