遅れん坊のサンタクロース
そこには、配給会社の影があった
映画「バイオレント・ナイト」を鑑賞しました。
今作、日本では2023年2月3日の公開となりました。
サンタクロースが登場する、クリスマスコメディでありながらです。
いくら何でも遅れすぎでしょう笑
もちろん、本国アメリカでは、2022年10月に公開され、クリスマスの時期に合わせた公開をしています。
なんでこんなに遅いんだろう…?
今回の記事では、洋画が日本で公開されるのが遅い3つの理由と、「バイオレント・ナイト」がクリスマスを過ぎてなお観る価値のある映画であるのかをお伝えします!
映画の公開が遅れる理由
基本的に、洋画は本国公開の2~3か月遅れで日本で公開されます。
ブロックバスター大作(世界的なヒットを狙って作られた超メジャー作品)であってもです。
このインターネット時代に、フィルムを手渡ししている訳はなく、世界同時に公開しないというのは、あまりにも時代遅れな気がします。
洋画の日本公開が遅れる理由は大きく3つございます。
①スクリーン不足
公開される映画の本数に対してスクリーン数が少なすぎるというのが、一つ目の理由です。
配給会社は、興行収入を達成するために、スクリーン数と公開期間を最初に定めます。
つまり、十分なスクリーン数と上映期間が確保できる時期まで、劇場の空きを待つしかないのです。
1日でも早く公開したくてもできないという状況なのですね。
やたらと1つの館で長く上映してるケースはそれだけ権利の取得にコストがかかっていたり、集客が見込めたりしているのでしょう。
逆もしかりですね。観たかった作品がすぐに終わっていたケースもみられます。
②配給会社の様子見
2つ目は、ある程度、本国での評価を受けてから公開するためです。
どういった層を狙えばよいのかを練って、宣伝の仕方を工夫するわけですね。
よく映画の宣伝ポスターに”アカデミー賞受賞作”と書かれることがありますよね。
これが正しく、遅出しだからできる技です。
世界的な評価を受けてから公開すれば、集客も見込めるだろうという。
③宣伝期間をなるべく長く
3つ目は、②の理由と重複します。
宣伝期間を少しでも長くしようという目論見です。
よく映画鑑賞前の予告動画で、「この映画の予告随分前から流れてるよなぁ」と思うことがございませんか?
また、予告動画がガラッと違う雰囲気に変わることもありますよね。
それこそ、様子見をしつつ、長い期間宣伝しているからできることです。
「海外での評価を受けた結果、こっちの路線で宣伝したほうがいいかも」
ってなったんでしょうね~。
バイオレント・ナイトは遅れても観る価値あり?
さて、クリスマスシーズンからおよそ3か月が過ぎ、クリスマスの気配が全くなくなった2023年2月ですが、「バイオレント・ナイト」をこの時期に観る価値が果たしてあるのかを簡単にお伝えします。
「バイオレント・ナイト」
公式YouTubeページより引用
STORY:3億ドル強奪計画に巻き込まれた「子供にプレゼントを渡すだけの役立たずな魔法しか使えない」 戦闘能力ゼロ、不運なサンタクロースはどうする? 「ストレンジャー・シングス」デヴィッド・ハーバー主演で贈る リアルサンタ・アクション★エンターテインメント!
結論
かなり面白かったです。
アクションも見応えがあるし、何よりクリスマス精神を大事にしているところがいい。
やっぱりクリスマスに観たかったけど笑
魅せるアクション
1点気になるのが、あらすじが間違ってます。
サンタ、めっちゃ戦闘能力高いです笑
アクション、本当激しいですから。
ハンマーでボコボコ殴りますよ。サンタ。
多くは語りませんが、サンタの強さの理由に、最近公開された「ノースマン/導かれし復讐者」と結構深い関連があります。
クリスマス精神
クリスマス精神ってご存じですか?
クリスマスを信じる清らかで明るい心のようなものを指す言葉なのですが、これには源流となる映画が二つあります。
「クリスマスキャロル」と「三十四丁目の奇蹟」です。
特に、「バイオレント・ナイト」は「三十四丁目の奇蹟」によく似ています。
本物のサンタクロースと思しき人物が登場し、信じられるかどうかを問われるという点において。
私は、「三十四丁目の奇蹟」を観て、長らく失っていたクリスマス精神を取り戻すことができました…。
「バイオレント・ナイト」にも、それに近しい感動がございますので、どうか期待してご覧ください。
決しておバカムービーではありません。
キャストについて
私はジョン・レグイザモが好きなんです。
コミカルな役や、魅力的でどこか憎めないヒールな役がとてもよくハマる。
「ジョン・ウィック」や「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」、「キックアス ジャスティスフォーエヴァー」などなど。
どの映画でも好ましい存在感を放ちます。
今作でもその魅力は満載でした!
悪役ですが、こんなに目立つ役どころは初めてではないでしょうか。
あと、主演のデヴィッド・ハーバーもよかったです。
ハードながら優しいサンタがハマりまくってました。
子役も非常に愛らしいです。
ホーム・アローンに憧れる設定で、より生々しいトラップが笑えます笑
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
「バイオレント・ナイト」の公開時期のずれをもとに、日本ではなぜ洋画の公開が遅いのかを解説しました!
また、「バイオレント・ナイト」は時期を逃した今でも、十分楽しめる作品ですので、ぜひご鑑賞ください♬
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