Are people born wicked? Or do they have wickedness thrust upon them?
映画『Wicked』を一足先に鑑賞してきました。
主演はシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデ。
本作はあの『オズの魔法使い』のサイドストーリーとして、悪い魔女の前日譚を描いています。
『オズの魔法使い』ではそれはもうとっても悪い魔女として登場したあの魔女ですが、実はいろいろ事情があって。根っからの悪者じゃないし、至る理由があったんだなと分かるお話。
ちなみに、後にいい魔女として大成するグリンダも登場します。
二人はかつて実は友だちであったという前日譚なんです。
2003年にブロードウェイでミュージカルとして初めて上演され、2020年代の今もアメリカはもちろん、ドイツ・オーストラリア・日本など世界中で愛され続けています。日本では劇団四季で演じられていますね。
それぞれにそれぞれの大義や正義があるんだなと、そういう比喩で使われることもしばしばある作品です。湾岸戦争を機に作られたという話もあります。
また、主人公エルファバは緑の肌を持つことで人々から差別を受けているという点や、対立関係に発展していくという展開はアメリカの南北戦争を受けて作られたような感じもしますね。アメリカで生まれたお話ですし。
今回の記事では、『Wicked』の見どころやあらすじ、感想をお届けしていきたいと思います。
広く知られるお話ではあるものの、全く内容を入れずに観ようと思っている人は観てから読んでね。
ただ、見どころでも解説しますが、本筋を知っていても大変楽しみやすい作品となっています。
『Wicked』のあらすじ
今回上映される『Wicked』は、ミュージカルの前二幕のうちの、一幕にあたります。
物語は、緑色の肌を持つ少女エルファバの誕生から始まります。彼女はその外見のために周囲から疎まれて育ちました。エルファバの妹ネッサローズは車椅子を使っており、エルファバは常に妹の世話をしてきました。
エルファバとネッサローズはシズ大学に入学し、エルファバはルームメイトのグリンダと出会います。グリンダは美しく人気者。エルファバとは対照的な存在です。最初は対立していた二人ですが、次第に友情を深めていくことに。
ウィンキー国の王子フィエロ・ティゲラーがシズ大学に入学し、彼の登場は学生たちの注目を集めます。彼は軽薄で享楽的な性格であり、その振る舞いはエルファバに強い印象を与えます。
フィエロは「Dancing Through Life」という歌で、学生たちを集めてパーティを開くことを提案します。ガリンダ(後にグリンダ)は、このパーティにマンチキンのボックから誘われますが、彼には興味がなく、ネッサローズを代わりに誘うよう仕向けます。ボックは仕方なくネッサローズとダンスをしますが、ネッサローズはボックに恋をしてしまいます。
パーティの準備中、ガリンダはエルファバに悪意のあるプレゼントとして趣味の悪い黒い三角帽子を贈ります。しかし、エルファバはその帽子を被ってパーティに登場し、嘲笑の的となります。エルファバは嘲笑の中で一人で踊り出し、その姿はフィエロの興味を引きます。良心の呵責を感じたガリンダはエルファバと共に踊り、二人は新たな友情を育みます。
その後、ガリンダはエルファバを人気者にするためにイメージチェンジを手助けし、二人の友情はさらに深まります。一方、エルファバは動物たちが迫害されていることに気づき、教授のディラモンド博士の追放に立ち向かいます。新しい歴史の教授がライオンの子を籠に入れて持ち込むシーンで、エルファバとフィエロはそのライオンを解放し、動物たちの権利を守ろうとします。
エルファバはオズの魔法使いからの招待状を受け、彼に会うためにエメラルド・シティへ向かうことを決意。駅で級友たちに見送られるエルファバ。もちろんガリンダとフィエロもそこにいます。先の一件からエルファバが気になるフィエロ。フィエロの気を引くため、ガリンダは、グリンダと改名します。直前になってエルファバはグリンダも一緒にエメラルドシティへ行くことを提案し、二人は共に旅立ちます。エメラルド・シティでは、魔法使いがエルファバに魔法の力を試すように命じ、エルファバは猿のチステリーに翼を与える魔法を成功させます。しかし、魔法使いが実際には動物たちを迫害する陰謀を企んでいることを知り、エルファバは失望します。さらに、それまで親切であった校長もその共謀者であったことが判明。
エルファバは魔法使いと校長に反抗し、空に飛び立つことでその場を逃れます。このクライマックスシーンでエルファバは「Defying Gravity」を歌い、自分の信念に従って独立することを決意します。
見どころは何といっても歌唱力!
本作の見どころは何といっても主演2人の歌唱力でしょう。
二人とも30歳を越えているので、学生役というのは若干キツイ感じもしましたが、あの歌を聞かされたらもうそんなことどうでもよくなります笑
物語の中心はエルファバなので、シンシア・エリヴォの方が歌唱シーンは多いんですよね。
世界的シンガーのアリアナ・グランデを差し置いて、大丈夫?って心配される方も居られるかもしれませんが、ご心配なくあの人めっちゃ歌上手いです。
何だったらこの人、ミュージカル女優としてキャリアをスタートしているんですよね。むしろ、ミュージカルにおいては、アリアナよりも専門だと。確かに、迫力が違いました。
そして、アリアナ・グランデもやっぱりすごい。
物語の初めは、彼女のパートから始まります。
群衆の中で共に歌うんですが、彼女のハイトーンがそれはもう目立つ。
鳥肌立ちました。
二人が一緒に唄うシーンも何度かありますので、ぜひご堪能ください。
公式の動画を1つ載せておきますね。
校長役にも注目!
主演2人以外に注目いただきたいのが、マダム・モリブルを演じたミシェル・ヨー。
最近『エブエブ』で再起を果たしたあの人ですね。
『エブエブ』のような派手なアクションはありませんが、やっぱり演技は目を引きますね。流石です。
感想
ご時世的に、「どっちにも事情がある」という原作ミュージカルの肝である点においては若干微妙ですね。戦争真っ只中ですから。宗教戦争以外の戦争が起こっちゃってますからね。
ですので、どちらかというと、そのメッセージを受け取るよりは、差別的なメッセージの方を感じ取った方がいいのかなと思いました。
キャスティングにも、黒人やアジア人を多用しているあたり、その辺の配慮が多分に観られます。
構成としては動物を差別するという流れになってますけどね。
大人はそういうことも感じながら観てほしいですが、老若男女問わず楽しみやすい作品だとも思います。
全体的にコミカルだし。アリアナ・グランデのギャグシーンが特にいいです。笑えます。
なにより、歌がいい。それだけでもう、感動できます。
ディズニーの実写映画が好きな人とか、『マンマミーア』とか好きな人は必見ですよ。
あと、観に行く前に配信サイトで『オズの魔法使い』を観てからいくと、もっと楽しめると思います。
ちょっとした小ネタがチョコチョコ出てきますから。ライオンとかね。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます。
映画『Wicked』のあらすじや見どころについて解説しました。
シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデの歌唱力は凄まじいものがあり、感動できます!
ぜひ映画館でご鑑賞ください♪
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