求められるのは、額か、敬意か。
映画「ワース 命の値段」を鑑賞しました。
worthとは”価値”という意味を表す言葉です。
今作は、賠償金支払いの為に、亡くなった人に値段をつける弁護士のお話。
一見、冷酷無比なストーリーであると思えますが、とても感動的な、大事な考えに至ることができるお話なのです!
今回の記事では、映画「ワース 命の値段」の見どころや、映画をより深く味わうための解説をお届けします!
STORY・主演は初代〇〇〇〇〇
アメリカを襲った未曾有の大惨事9.11テロの発生直後、途方もない仕事に挑んだ人々がいた。それは約7000人ものテロ被害者に補償金を分配する国家的な大事業。このプログラムを束ねる弁護士ケン・ファインバーグは、前代未聞の難題に直面する。年齢も職種もバラバラの犠牲者たちの“値段”を、どうやって算出するのか。彼らの“命”を差別化することは、道義的に許されるのか…?全米の道徳観を揺さぶったこの知られざる実話は、犠牲者遺族それぞれの苦悩と向き合い、厳しい批判に晒されながらも、使命に立ち向かった弁護士たちの驚くべき2年間の軌跡である。
映画公式サイトより引用
主人公の弁護士ケン・ファインバーグを演じるのは初代バットマンのマイケル・キートンです。
とても味わい深い演技でした。
負け知らずの弁護士の心の葛藤を見事に演じています。
初めて遺族に賠償金について説明する会のシーンは素晴らしかったです。
そもそも国が補償金を払う理由
今作は、9.11テロの被害者に対し、国がその遺族へ補償金を支払うということが前提になっています。
本来であれば、テロとはいえ、墜落した航空会社へ請求しそうなところですよね。
しかし、ここには事情があります。
墜落したのはアメリカン航空と、ユナイテッド航空の飛行機でした。
当時アメリカの航空業界は、この2社がなくては成り立たない状態。
日本でいうところのJALとANAみたいな感じですね。
そして、墜落したツインセンターで働いていた人、つまり被害者はエリートビジネスマンばかり。
そんな人々の賠償金を支払うとなると、この2社の航空会社は倒産してしまいます。
飛行機が飛ばなくなるとなると、アメリカ全体の経済もはっきりいってとんでもないダメージを受けますよね。もう、破滅に近い状態です。
テロリストの思い通りになってしまい、これではテロに屈してしまうようなものです。
そこで国は、この遺族らに対し、補償金を支払うことを決めたのであります。
ポジティブな変化を描く
「ワース 命の値段」に登場するケン・ファインバーグ弁護士は、この案件を無償で請け負っています。
というのも、アメリカでは、弁護士はプロボノと呼ばれる、無償で社会貢献に取り組む活動があるのです。
1年間を通して50時間以上のプロボノの活動を行うことが推奨されています。
ケン・ファインバーグ弁護士は、負け知らずだったので、今回の仕事もさらり請け負ったのですが、これまでの案件との違いに直面し、数字や公平さだけにとらわれていてはいけないと、徐々に考え方が変化していきます。
実は、冷徹な弁護士の話ではなく、ポジティブな変化を描いているのです!
あなたならどう値段を決める?
基本的には、賠償金はその人の年収や年齢から算出されることが多いです。
では、子どもや赤ん坊はどうしましょう?
もっと言えば、就職先が決まっている大学生なんかはどうなんでしょうか。
また、支払う対象は誰まで許容すべきなのでしょうか。
家族は当然としても、恋人や、同性愛のパートナーは?もしかしたら証明のしようがないかもしれませんね。
電卓では表しきれない命の値段や支払う対象。
しかし、アメリカを救うために、弁護士はそれらをジャッジしなければならないのです…!
目標は80%の基金の申請を獲得すること。しかもタイムリミットは短いときます。
さあ、あなたならどうしますか?!
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
「ワース 命の値段」をより楽しく鑑賞するためのポイントを解説しました!
お金のことや、残された遺族の心境など、いろいろ考えさせられる素晴らしい作品です。
鑑賞に迷っている方はぜひ!かなりオススメです!
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