謎の心地よさは大正から同じ

芥川龍之介の「藪の中」について解説します。1分で読めます。

結論

①藪の中はとても不思議な作品

②古き良き日本文学のゲートウェイにうってつけ

③映画化を希望する

「藪の中」は芥川龍之介が1922年に発表した短編作品。

賊によって男性が命を奪われるのですが、それを裁くための聞き取りで、容疑者の賊、被害者の妻、被害者（の霊が乗り移ったイタコ）の証言がそれぞれ食い違うという不思議なお話です。

短いお話なので、ぜひ読んでみてほしいです。

漫画版はこちら↓↓↓↓↓↓↓↓藪の中も収録されています。

ここに注目するとより面白くなるポイントをブログで解説します！

先述の証言の食い違いがはっきりしないまま物語が終わるのがなんとも不思議です。

歯がゆく、ふわふわとした読後感が気持ちよいですし、これが大正時代に生まれたというのも面白いなあと思います。

だからこそ、古い日本文学や、芥川龍之介作品にはじめて触れるにはもってこいだと思います。

羅生門よりも、いろいろな知識を必要とせずに読めます。

引き込まれますし、短いので読破しやすいはずです！

むしろこのもやもやした、真相は鑑賞した人次第なところは今風ではないかと思います。以前紹介した、「楽園」なんかもいい例でしょう。

また、古典的なものでも、新しい気づきはあるものです。古いからと言ってバカにはできない。

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そんなに重くないのも、この作品のいいところ。読みやすい。

Mari Kawase より:

乗り移るというのは解離ではよくあることで不思議には思いません。意識的に解離する能力がイタコにはあるのだと思います。

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