はじめに
1600年頃、江戸時代の初期より、約300年間栄えた町、吉原。
Kindleにて「滔々と紅」という作品を読了しました。
吉原を舞台に遊女として生活していく様を描いた作品です。これまで聞いたことのない遊郭で用いられていた単語がたくさん出てきて、非常に知的好奇心がくすぐられます。
しかし、「〇〇とは…」と親切な解説が入るものの、覚えきれません。(本当に親切、丁寧です。ふりがなも絶妙なタイミング。私の記憶力が弱いのです)
すぐ忘れてしまってせっかくの読書体験がもったいないので、記します。
まず、吉原でサービスを提供する女性=花魁ではありません。
花魁は最高位。相撲でいう横綱です。
吉原の妓楼で働く女性の中に様々な番付・格のようなものがあります。この辺はお仕事感ありますね。優秀なものほど出世できます。
今回は花魁になるまでの、呼び名をご説明させていただきます。
歴史が長い文化のため、様々な見解があり、すべて正しいとは限りませんのでご了承くださいませ。
1 禿(かむろ)
吉原へ連れてこられた、10歳前後の女子のことです。
妓楼や働く店のルール、教養を身に着けます。花魁のお抱えとなり、身辺の世話をしながら学んでいきます。
才能や容姿を見込まれると、「引っ込み禿」となり、客の前に出ることはほとんどせず、読み書きや将棋、琴、三味線などの教養を身に着けるための英才教育を受けます。
花魁はマルチなのです。
2 新造
15歳頃になると新造です。ここで「留袖新造」「振袖新造」に大きく分かれます。
留袖新造は客を取らされることもあります。
出世コースは振袖新造です。花魁に習い、さらに教養や技術を伸ばします。
ここでコースから外れると、運が良ければ遣り手(遊女のマネジメントポジ)や番頭新造となります。そうでなければ…ハッピーエンドは少ないです。最上は誰かお金持ちに見受けられること。足抜け(吉原から逃げ出すこと)はご法度で、恐ろしい罰が与えられます。
3 花魁
お抱えの禿が「おいらんとこの姉さん」と言ったことからこの呼び名になったといわれています。諸説あります。
花魁には、さらに「呼び出し」「昼三」「付け廻し」の3階級があり、呼び出しが最も上位であったそうです。その下には「座敷持ち」「部屋持ち」と呼ばれる位もありますが、これは新造なのか花魁なのかは正直よくわかりません。これ以下の人たちは一人部屋がなく、相部屋、大部屋で暮らしていたようなイメージです。
よく耳にする「花魁道中」は花魁が妓楼の者を連れて客を迎えに行く様です。あのレベルのサービスを受けるまでには凄まじい金額が必要です。一晩で何百万です。
ちなみに「太夫」は演奏や舞踊などに特化した遊女で、こちらが最上位という説も。小梅太夫はめちゃすごいんです笑
おわりに
本当はもっともっと複雑です。
妓楼にはそもそも「大見世」「中見世」「小見世」があり、そこでも呼び名が様々です。京都流の呼び方や文化もあったりします。
間違いや見解の相違があってもご容赦いただけると幸いです。がんばって調べましたので…。
終わりに
最後までお読みいただきありがとうございます!
読書で得た知識をもとに、花魁になるまでの、呼び名をご説明させていただきました。
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