湿地に住む、一つの生き物として生きる女性の物語。
映画「ザリガニの鳴くところ」を鑑賞しました。
2019年、2020年と、2年連続でアメリカで最も売れた本であり、日本でも2021年に本屋大賞翻訳小説部門第1位に輝き、累計販売部数は全世界で1500万部を突破した、ディーリア・オーエンズのミステリー小説「ザリガニの鳴くところ」を映像化した作品です。
メガヒット小説の映画化というだけあって、非常に鑑賞しがいのある作品でした。
変わったタイトルだね。なんだか難しそう…。
一風変わったタイトルに反して、ストーリーは分かりやすかったよ。
しかしながら、サスペンスでもあり、ドラマでもあり、ラブストーリーでもあるという、非常に多面的な作品。
人によって、味わい方が変わってくること間違いなし。
そこで!今回の記事では、「ザリガニの鳴くところ」を3つのフェーズで楽しむ方法をお伝えします!
STORY
1969年、ノースカロライナ州の湿地帯で、裕福な家庭で育ち将来を期待されていた青年の変死体が発見された。容疑をかけられたのは、‟ザリガニが鳴く”と言われる湿地帯でたったひとり育った、無垢な少女カイア。彼女は6歳の時に両親に見捨てられ、学校にも通わず、花、草木、魚、鳥など、湿地の自然から生きる術を学び、ひとりで生き抜いてきた。
公式サイトより引用
真相に向かって、主人公カイアの過去と、裁判シーンとを行き来する構成となっています。
サスペンスフルながらも、ハッキリと真相が分かる構成ですので、とても気持ちよく鑑賞できます!
それではここから、3つのフェーズで楽しむ方法をお伝えします。
フェーズ1「純愛ドラマとして観る
フェーズ1は、恋愛ドラマとして楽しむというフェーズです。
主人公カイアは、映画の中盤で青年と出会い、恋に落ちます。
この青年は幼い頃から知り合っている関係で、とにかくいい奴です。
甘酸っぱい初恋を堪能できます。
また、恋はそれ以降も続きますので、恋愛ドラマとしても、単純に楽しむことができますよ。
フェーズ2「サスペンスとして観る」
フェーズ2は、サスペンスドラマとして楽しむフェーズです。
青年を殺害したのは、カイアなのか、それとも他の誰かなのか、はたまた事故なのか。
最後の最後までわかりません。
なぜ、どうしてそうなったか…。
考えながら観ると非常に楽しめます。
たくさんの仕掛けが散りばめられていますので、私もギリギリまで真相は読めませんでした。
ラストは本当にスッキリ真相が分かるので、気持ちがいいですよ!
フェーズ3「湿地の一部として観る」
フェーズ3は、主人公カイアが、湿地の生き物の一部として生きていることを感じながら観るというフェーズです。
主人公カイアは、幼い頃から、湿地でたった一人で生きています。
誰よりも湿地のことを知っているし、そこにいる生き物についても尋常ではなく詳しいです。
カイアにとって、湿地の自然や生き物は、育ての親であり、全てを湿地から学んでいます。
そんな彼女が、一人で生き抜くためには、どのような術が必要であるか。
そういうことを考えながら観ると、物語の見え方がグッと変わってくるはずです。
もし、ジブリヒロイン実在したら…
私は今作を、もし、ジブリのヒロイン「ナウシカ」や「サン」が実際にいたら、こんな感じかもな…。と、妄想しながら観てしまいました。
自分とは違う、自然の中で育った女性の気高さやミステリアスさに、心惹かれてしまうものの、ギャップに戸惑ってしまうのかも…。
フェーズ3を感じながら観た人は、考えやすいかと思います。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
いろんな人が楽しめそうな映画だね!
「ザリガニの鳴くところ」を楽しむための、3つのフェーズをご紹介しました。流石は全米ベストセラー。多面的に楽しめる作品でした!
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