知性と舌を武器に
テイスティングで道を切り開く
映画「チーム・ジンバブエのソムリエたち」をシネマート心斎橋で鑑賞しました。
“ワイン真空地帯”のジンバブエ共和国から、4人のソムリエが「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に初参戦する珍事に密着したドキュメンタリー映画です。
ジンバブエという国についても非常によくわかります。
ジンバブエってどんな国だろう?!
結構複雑な事情があって大変な国なんだよ…。
今回の記事では「チーム・ジンバブエのソムリエたち」における熱いドラマと、ジンバブエのお国事情についてもお伝えいたします!
STORY
“ワイン真空地帯”のジンバブエ共和国から、4人のソムリエが「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に初参戦する珍事が起きた。ジンバブエから南アフリカに逃れた難民かつ黒人の“チーム・ジンバブエ”を迎え撃つのは、“神の舌を持つ”23カ国の一流ソムリエたち。先進国の白人が多数を占めるスノッブな世界に、故郷ジンバブエの威信をかけて乗り込んだジョゼフ、ティナシェ、パードン、マールヴィン。クラウドファンディ ングの支援を受けてワインの聖地フランスのブルゴーニュにたどり着いたものの、限られた経費で雇ったコーチは久し振りの晴れ舞台で大暴走。浮き足立つ“チーム・ジンバブエ”の波乱に満ちたスリリングなワインバトルの結末はいかに!?
公式サイトより引用
まずはジンバブエという国について知っておきましょう!
ジンバブエとは?
ジンバブエは、アフリカ南部に位置する内陸国です。ザンビア、モザンビーク、南アフリカ、ボツワナと国境を接しています。
ザンビアとの国境に世界三大瀑布の一つであるヴィクトリア滝があります。落差108m、幅約1700mで、水煙が150mも上がり、虹がよくかかります。
国名は現地のことばで「石の館」を意味していて、それは13~14世紀に繁栄した王国のグレートジンバブエ遺跡にちなんでいます。美しい円すい形の石造建築で知られています。
国土が39.1万㎢とアフリカで日本の面積に最も近く、大部分が高原で、北部は温帯、南部は乾燥帯です。首都ハラレの平均気温は18.1℃です。
かつては、白人農家によって大規模で生産性の高い農業が行われ、「アフリカの穀物庫」と呼ばれるほどの農業国でした。鉱業、製造業とともにバランスよく発展していました。
鉱産資源では世界第3位の産出量を誇るプラチナなどのほか、日本の土鍋に使われるペタライト鉱石が産出されます。
参考:DIAMOND online
ハイパーインフレを経験
しかし、1992年、白人の農地を接収して黒人農民に分配する法律ができると、ノウハウを持つ白人農家がいなくなり、農業生産が一気に落ち込んでしまいました。
大統領のコンゴ内戦への干渉や強権的な政治手法に対して、欧米諸国が経済制裁を科しました。
干ばつも加わって、食料危機まで起こり、経済は大混乱に陥りました。世界最悪といわれるハイパーインフレで、100兆ジンバブエ・ドル紙幣が発行されました。
参考:DIAMOND online
南アフリカへ
そんなハイパーインフレによる失業や就職難から、南アフリカへ移動する人が、たくさんおられます。
単なるお引越しではなく、金網や銃弾をくぐり抜ける必死の密入のシーンが映画の中で何度か流れました。
生きるため、家族を守るために、南アフリカへ出稼ぎにいったり、家族ごと移民になったりと様々なケースがあるようです。
チームジンバブエのメンバーも、そのようなバックヤードを持って、南アフリカで暮らしています。
興味と知性で道が開く
この映画で1番感動した点が、そのような逆境の中、ソムリエとして彼らが道を切り開いていったということです。
今なおジンバブエからの移民として、南アフリカのストリートで職を求めて彷徨う人々は多くいます。
チームジンバブエの彼らのように、どんな状況であれ、人として誠実で、知性を持ち、学ぶ姿勢があれば、道は開けるのだということに強く感動しました。
世界大会に出場するだけに留まらず、彼らがその後どのようなキャリア形成を成していくかが、映画の最後に紹介されますので、是非最後までご鑑賞ください!
テイスティング選手権
「世界ブラインドワインテイスティング選手権」のルールが、私が思っていたものと違っていて面白かったです。
各国から4人の選手とコーチがチームで参加し、白と赤各6種の計12種類のワインを試飲。
品種、国、アペラシオン、収穫年、生産者などを特定し、総合点を競う。
といったルールです。
世界中のワインの中からランダムに出題されます。
しかもノーヒントで。
めちゃくちゃ難易度高いですよね笑
ミネラルを感じるかどうかや、フルーツの風味などから論理的に判断し、かつ4人とコーチが話し合いながら1つの答えを導き出す必要があるので協調性も大事。
かなり熱い競技であることが伺えました。
コーチが面白い
中盤以降に登場する、フランス人のコーチが、めちゃくちゃ面白いです。
大会中、緊張のあまり、チームジンバブエのメンバーを困惑させる行動をしまくります笑
しかも、2回目の出場の時は、コーチ無しで挑み、順位が9つも上がったという…笑
でも憎めない、ナイスな人物です。
間違いなく、映画に色を添え、チームジンバブエの冒険を賑やかにしています。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
「チーム・ジンバブエのソムリエたち」についてお伝えしました!
終わったらジンバブエとワインが気になること間違いなし!
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